西郷と大久保 (新潮文庫)

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感想 : 20
  • Amazon.co.jp ・本 (656ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101157047

感想・レビュー・書評

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  • 寺田屋事件から急に征韓論決裂にワープし、かと思えば西南戦争は描かれずに終わるという、「西郷と大久保」をめぐる史伝としては破天荒な体裁の小説。なんでそんな構成があり得るのかと思って調べてみたら、新聞連載小説なのだということが分かり、ひとまず納得。

    ついでにWikipediaで調べたところ、海音寺潮五郎は西郷隆盛をめぐる小説を多数書きつつも、なぜか寺田屋事件まで描いて小説を締める常習犯?であることが分かった。なんだかな。

    直木賞選考委員として、池波正太郎の作品をこき下ろしているという。世論は知らんが、私の評価はまったく逆。

  • 先生薩摩の事とて愛情たっぷりで実に楽しいですが
    後半が駆け足過ぎ
    下巻はどこだ
    大久保利通についてそれなりに文章割いているのが貴重
    あと1章はなんなんですか先生段落わけもなしですか
    編集もなんとかしてください

  • 年末年始に読んだ1冊。昨年の大河ドラマ「西郷どん」は面白かったが、やっぱり西郷寄りのストーリーでしたね。冷徹な現実派の大久保は人望厚い西郷と比べられると、どうしても損な役回りになってしまいます。
    著者は鹿児島出身ということもあり、本書では等身大の二人が詳細に描かれています。最後はどちらかといえばやっぱり西郷よりの描かれ方かなと感じました。個人的には、大久保の鉄のリーダーシップの凄さが印象的でした。どちらが強く、結果を出せるリーダーかといえば、やはり大久保でしょう。

  • 2018.8.4 読了
     西郷と大久保の人物像、関係性を詳細に描いた。同郷であり二人に心酔しているとも見える海音寺潮五郎ならではの史伝。証言(氏が生まれた明治34年当時は西南戦争に従軍したおじさんたちがまだまだ周りにいたそうな)や手紙、文書をもとに深掘りしている。類書の中で最も西郷、大久保に迫っていると感じられる。

  • いきなり月照との入水から始まり、維新がなったところから、征韓論でのゴタゴタに飛ぶ構成に驚いたが、西郷と大久保の人間をよく描いていると思う。

    征韓論で袂を別つ二人なのだが、海音寺の書きぶりだと、大久保には、西郷を政界から外す意図があったのだが、その理由が、あくまでも国の為で、西郷を貶める意図ではなかったとしているが、書き方には躊躇いがあるように感じた。二人の変わらぬ友情を信じたい気持ちと、作者自身が大久保の権謀術数との間で揺れ動いている感じがした。

  • 雖然正在讀西鄉隆盛,想說會有一定的重複,但沒想到是意外的收穫。海音寺很公平地評價大久保,提到他的遠見和忍耐,一階段一階段進行,絕不挫折的堅強個性。西鄉的部分,和史傳大致相同(幕末主要寫到第二次流放回來之後就快轉),大久保的部份寫得相當細緻,先從他認為個人的暴走無益於國事,決心接近久光(當時齊彬已死但齊興仍掌握著政權),西鄉當時正在奄美大島,大久保先到久光的棋友吉祥院處學圍棋,又故意挑在那裏辦月照的法事(宗派不同),獲得和尚好感,也讓和尚對精忠組暴走的印象大為改觀。其實這段時間大家還是再暴走邊緣,是大久保一再的苦心黯淡讓事情終究沒有鬧大(這部分讀起來真的覺得他很辛苦),一方面努力許久接近久光終於成功,搞清楚他的個性(愛好統制和權威主義)之後就順著毛摸,目標就是藉由久光的力量達到舉藩勤王之志。齊興亡後久光開始接手政權但是家老勢力不容小覷,因此大久保結合小松等人協助久光進行人事改革。

    後來久光終於決定依三年前齊彬之策率兵上京支持公武合體,讓西鄉回來,但西鄉馬上先嗆久光讓大久保很難下台,又因為他前往京阪鎮定浪士又觸怒久光。因為九州、長州、京畿一帶浪人則尚未看穿久光的保守性,躍起認為推翻幕府時機已到,長井雅樂失勢(其實是正論...),浪人躁動一觸即發,西鄉認為捨我其誰無人可以統制浪人們不致犬死,因而做出這個決定,但也因此再度配流。這也導致寺田屋悲劇的發生。大久保繼續留在權力核心努力,然而到征韓論政爭時,跟隨使節團看到外國的進步,大久保冷靜地判斷認為現在並非和韓人起糾紛的時刻,作者認為這使他鐵血地促成西鄉下台。然後作者相信西鄉對板垣等人說的,他並不是韓國去白白送死,他會做最善的處置。然後作者認為,西鄉個性中有著思い切りが良い的部分,認為不好就不惜砍掉重練,大久保則是冷靜地一步一步改良型;西鄉對於新政府的腐敗感到非常失望(他認為清潔是最重要的特質),認為需要一個新的維新,藉由征韓這件事可以重新讓大家對外一心上緊發條,這是他潛藏的願望,也是他之所以這麼強烈主張要成為使節還四處拜託人的原因。他並不在乎他自己的政治生命(本來就有隱遁癖),因此這並非出於私心之策畫,征韓轉移不平士族的注意力這點也只是附加目的之一。但與大久保先內政強國的想法相悖反,信念之人大久保也只好忍痛成為敵方,使西鄉下野。

    海音寺寫薩摩和西鄉當然沒有什麼可以挑剔之處,沒有人比他更瞭解這些人。不過關於征韓論的起因,我反而覺得井澤說的自殺願望比較有道理。西鄉雖然知天命並不讚許自殺,但是確實他對月照這件事一直負疚是不用說的,加上當時身體不好,井上馨等的事件也讓他心勞(雖然他出來把事情搓掉了,但或許也違背他的美學),加上正如海音寺說的他是革命家(大久保是政治家),以他的威望可以推行新政策,但是他本人喜不喜歡就是另外一回事了,可以當留守政權的神主牌公平地行事,但終究不合他的性子,感到無趣也是正常,但是政府又不容許他隱遁。因此或許他認為唯一能夠開出一條新路的就是成為使節前往韓國,這種先驅也合他的性子,更何況他也不怕因此犧牲生命。海音寺當然覺得他不是去韓國自殺,認為他的人格極富感染力。然而這裡有一個作者的盲點,就是每個國家喜歡的人,讚許的資質都不一樣。西鄉充滿人性的一點在日本是他受歡迎的秘密,但是儒教國家可完全不是欣賞人缺點的國家。完全不是。同樣一個人,一種個性在甲國受歡迎,到乙國可能成為一個缺陷,我並不認為西鄉的人格到韓國會受到當地人的敬愛,何況儒教世界分級狗眼看人低的習慣,對當時歐化的日本會有多少好臉色看我實在很懷疑,真的去到那裏也是凶多吉少。因此去到那裏應該也是成為犧牲品的可能性必較大,但對西鄉來說這也沒差(薩摩武士置生死於度外),大久保等人不願讓他去應該就是知道會害他送命。我倒不認為大久保居心讓西鄉下野,應該還是覺得這是無益的犧牲,而且他也應該可以理解西鄉的隱遁和潛藏在內心的自殺願望,認為讓他回鄉應該是遲早的事(岩倉會擔心改革動搖,但大久保或許會認為理智地想國家不能單靠特定人的威望很危險,遲早得做這個決斷),更何況對大久保來說最重要的是趕快穩定政權好推行下一步,不能讓土肥這些人來搶奪權力影響到他的施政藍圖,當然也是因為這個原因他才和正在吵架中的木戶攜手(木戶覺得小弟伊藤他們接近大久保,讓他很不高興)。因此我不認為這兩人因為這件事訣別,至少他們應該不會因為這件事怨恨對方,各有各的立場。至於之後漸行漸遠,當然跟身邊各自的立場和圍繞他的人有關(西鄉被一堆不平士族包圍),但心裡某個部分應該還是相知相惜的。畢竟這兩個人一起攜手走過這麼多腥風血雨,盡在不言中。

    這本書沒有提到西南戰爭的時候的大久保心境,西鄉被扛出來當神轎,對他來說或許意外,但或許也是意料之事,他應該也可以理解西鄉此舉等於一身把所有不平扛起來,自願成為近代國家的血祭對象吧。這點也是兩人長年以來不言而喻的默契,因此大久保當然不能讓西鄉白死,也要積極地讓這場戰爭除去近代化的一切絆腳石。

    這本書讀完,我反而覺得,西鄉固然有其魅力和大器之處,在這樣重視人性,愛惜缺點(但是也對優秀感到排斥與警戒)的國家,西鄉會被抬到最高地位是無庸置疑的。但是或許在全世界各國的角度和價值觀來看,大久保會是真正最偉大的一位吧。在這本書裡,大久保的堅忍不拔的剛毅和靈活的政治性,實在讓我很佩服,不流於情,綿密地計畫,有韌性有耐心地往目標前進,但是又搭配薩人不怕死的堅強和不動搖的鋼鐵精神,雖然比較不起眼也不是什麼像平野國臣那樣的快男兒,但或許他才是最重要的關鍵,西鄉配流之後多次力挽狂瀾,要不是他,薩藩志士大概也會像土佐人一般慘澹凋零,沒有他和西鄉的一唱一和,回天之業也不會成功。儘管被視為無情冷血(江藤新平真的很可憐),也不是那麼受歡迎,但或許他才是真正的關鍵人物。海音寺也說,大久保是個熱腸人物,只是為了大目標他會隱忍不會讓自己流於感情,因此有村雄助等人的犧牲他會忍下來。我也相信他是個熱腸人物,作者提到大久保被暗殺當天在馬車上讀的,是洋行中西鄉給的大久保的信,當時他正要求安積寫西鄉傳記想幫他平反(當時正是被當朝敵最黑的時候)。讀到這裡,西鄉和大久保兩人深厚的友情可以窺見,因此我寧願相信這兩個人從未反目,就算西南戰爭也是阿吽呼吸的默契,大久保讓他奮力一戰之後,讓這場戰爭成為近代國家最堅強的墊腳石,他理解西鄉的想法,西鄉也能理解他(從大久保在志士和久光間當夾心餅乾的日子開始,不管西鄉讚不贊同,應該都能理解他的想法),儘管帶著悲劇性,但這是兩人最後的合作吧。

    雜魚和恐怖分子和腦衝的傢伙充斥,當然也是菁英輩出的幕末政局。然而人物評中,因為太多因素(例如因執政者,言說者的立場所造成的評論不公)讓某些人過高地被吹捧,但對於某些人來說又是過度地低評。薩雖是勝者,但大久保理性極致的處理方法本來就不合這個國家的口味,自然難以成為高人氣的人物;然而他的大器和雖千萬人吾往矣的堅強,和周密的計畫性,但可以說他才是真正幕末的第一鋼鐵男子吧。

  • 【作品紹介】
    熱情至誠の人、西郷と冷徹智略の人、大久保。私心を滅して維新の大業を成しとげ、征韓論で対立して袂をわかつ二英傑の友情と確執。

    ​【感想】
    「西郷と大久保」というより、半分以上は大久保の話。
    西郷さんは多くの作家が小説化しているので、意図的にかつ概要を書いた作品なのかな?という感想。
    次回は、あえて数少ない大久保利通の作品を読んでみたい。

  • 司馬遼太郎さんの「翔ぶが如く」を読み、西郷隆盛の維新前はどのような人物だったかを知りたかったのが手に取った理由。西郷の最大の理解者にして後年政敵となってしまう大久保利通との対比で終始物語は進む。何となく大久保側の描写が多く、且つ西郷隆盛が一番活躍した時代がスルーされていたのはちょっと残念(西郷隆盛が一番活躍した部分が読みたかった目的なので)。とにかく、幕末から明治維新の時代をもっとよく知りたくなったのは確か。今後も色々とこの付近の時代が舞台になった小説を探して読んでい見たいと思う。

  • その男での 西郷隆盛は、堂々と受け止める男として、
    登場するのである。
    しかし、海音寺潮五郎の西郷隆盛は、月照と一緒に、
    自殺するところから始まる。
    西郷隆盛のもつ豪腕なイメージとかなりかけ離れているのだ。

    西郷と大久保 は、読みづらい。
    池波正太郎の文章の軽やかさと比べて、
    海音寺潮五郎の文章は、湿っていて、重苦しい。
    なぜ、こうも、イキ苦しいのだろうか。
    そして、西郷は、苛立っているのだ。
    この苛立ち感が何とも言えない。

    ただ、明治維新の前後において、西郷隆盛が、
    いなければ、何か物足らないものになったのだろう。
    簡単にいえば、人間臭さ だろうか。
    西郷隆盛は、おもしろい。

  • 性格が正反対の幼馴染の二人。共に国を思って奔走するが、征韓論を巡って西郷は下野してしまう。西郷の魅力と弱点がよくわかった。2017.7.16

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著者プロフィール

(かいおんじ・ちょうごろう)1901~1977。鹿児島県生まれ。國學院大學卒業後に中学校教諭となるが、1929年に「サンデー毎日」の懸賞小説に応募した「うたかた草紙」が入選、1932年にも「風雲」が入選したことで専業作家となる。1936年「天正女合戦」と「武道伝来記」で直木賞を受賞。戦後は『海と風と虹と』、『天と地と』といった歴史小説と並行して、丹念な史料調査で歴史の真実に迫る史伝の復権にも力を入れ、連作集『武将列伝』、『列藩騒動録』などを発表している。晩年は郷土の英雄の生涯をまとめる大長編史伝『西郷隆盛』に取り組むが、その死で未完となった。

「2021年 『小説集 北条義時』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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