剣客商売 一 剣客商売 (新潮文庫)

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  • 新潮社
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  • Amazon.co.jp ・本 (368ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101157313

感想・レビュー・書評

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  • 剣客商売 一

    「鬼平犯科帳」に続き、こちらのシリーズにも手を出してしまいました。
    主人公の秋山小兵衛は、御年60歳。小柄で飄々とした佇まいですが、剣術は滅茶苦茶強いスーパー爺さんです。
    息子の大治郎は巌のようにたくましく、超ストイックな若者ですが、こちらも剣の腕は一流。この凄腕父子を中心に話が展開します。
    酸いも甘いも嚙み分け、40歳も年下のおはると同居して悠々自適に暮らす小兵衛は、男装の美少女剣士で、老中・田沼意次の妾腹の娘、三冬からも熱い視線を送られるなど、“オヤジドリーム”を体現しまくっているのですが、生真面目な息子・大治郎との対比が面白いですね。
    今後秋山父子がどのような事に巻き込まれていくのか、次巻以降を楽しみに・・・。と思っていたら、巻末の解説で今後のネタバレが書かれていて、ちょいと興ざめでした。

  • 2019年7月20日、読み始め。
    2019年7月25日、読了。

    これが剣客商売か、という一種の新発見をした感じ。
    テレビ時代劇や映画にもなった作品だが、内容はほとんど知らず、で今まできた。
    が、ここにきて、時代小説にはまり気味で、ようやく読んだ。

    • やまさん
      seiyan36さん
      こんにちは。
      いいね!有難う御座います。
      「取次屋栄三」は、栄三郎の人柄が一番の読みどころです。
      取次屋栄三は...
      seiyan36さん
      こんにちは。
      いいね!有難う御座います。
      「取次屋栄三」は、栄三郎の人柄が一番の読みどころです。
      取次屋栄三は、2010年10月~2019年08月までで20冊書かれています。
      これだけ長く続くのは、それだけ売れているのだと思います。
      いい本を見つけたと思っています。
      しかし、貸出期限が迫っているので2作目を読むのは、少し先になると思います。
      やま
      2019/12/05
  • 2003/04/25
    親子、夫婦、友人と江戸を舞台に人間関係が時に切なく、時には爽快に描かれるシリーズ。
    才能、やりがい、何を幸せと思うのか。今は恵まれている環境と思うけど、それに胡座をかいている日々かも。楽しい毎日だけど、何かをはじめたい!

  • 初めて読む方は、解説を絶対に読まない方がいいと思います。

  • 「鬼平犯科帳」を一気読みして1年。

    杏さんのエッセイで三冬の話を読み、このシリーズも読んでみよう!と手を出した。

    初め、なんとなーく読み進めるのが遅い感じがあり、設定にのめり込めず。
    鬼平犯科帳の平蔵さんは、ドラマで観ていたので、頭の中で作品通りに自由自在に動いてくれるが、今回の小兵衛は、うまく想像ができず、頭の中で動いてくれない。
    動き出してくれたのは、「剣の誓約」から。
    そこから一気に読みすめたら、とまらない。

    小兵衛さんと、息子の大治郎は、剣の技術は同等くらいと見えるのに、女性に関しては真反対。
    「雨の鈴鹿川」では、辛かっただろうなー(笑)

    女武芸者
    剣の誓約
    芸者変転
    井関道場・四天王
    雨の鈴鹿川
    まゆ墨の金ちゃん
    御老中毒殺

  • シリーズものに手を出してしまった。
    これほど胸躍る時代小説だとは露知らずに。

    剣の腕が立つ親子の活躍を描く短編集。
    ミステリあり、サスペンスあり、アクションあり、官能あり。
    およそ思いつくあらゆる娯楽小説の面白さが詰め込まれている。

    石田衣良のIWGPが好きなら、このシリーズにもハマること間違いなしだ。
    二作目も読みたくてウズウズしてしまう!

  •  痛快の娯楽時代劇。剣の道に生きる秋山親子の周りで起きる、いろんな出来事に老練な小兵衛と真っ直ぐな大治郎が立ち向かう。

     登場人物たちも魅力に溢れ、物語の中に惹きつけられる。

  • 政事は、汚れの中に真実まことを見出すものさ

  • 台東区図書館には池波正太郎の記念館エリアがあり、興味が湧いて読んでみた。
    新聞で連載していた、というのもうなづける。テンポが良くて、もう30年以上前の作品なのに、とても面白く、すぐに読み切ってしまった。
    まぁ、六十過ぎの爺さんと、19の娘が夫婦という設定はなかなか理解が難しいが。

  • 父の本棚にあって初めて読み、大人になって自分で買った。自分にとって時代小説の基準はこの作品かもしれない。

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著者プロフィール

大正十二(一九二三)年一月二十五日、東京市浅草区聖天町生まれ。昭和十(一九三五)年、下谷区西町小学校卒業、株式仲買店勤務。昭和十四年より三年ほど証券取引所にあった剣道場へ通い、初段を得る。旋盤機械工を経て昭和十九年、横須賀海兵団入団。敗戦の翌年、東京都職員として下谷区役所の衛生課に勤務。昭和二十三年、長谷川伸門下に入る。昭和二十五年、片岡豊子と結婚。昭和二十六年、戯曲「鈍牛」を発表し上演。新国劇の脚本と演出を担当する一方、小説も執筆。昭和三十年、転勤先の目黒税務事務所で都庁職員を辞し、作家業に専念。昭和三十五年、『錯乱』で直木三十五賞受賞。『鬼平犯科帳』『剣客商売』『仕掛人・藤枝梅安』の三大シリーズや『真田太平記』等、数々の小説で人気を博す一方、食や映画、旅に関する著作物も多く上梓した。受賞歴はほか吉川英治文学賞、大谷竹次郎賞、菊池寛賞等。平成二(一九九〇)年五月三日、入院していた東京都千代田区神田和泉町の三井記念病院で死去。小社では同じく単行本未収録のエッセイ集『一升桝の度量』(二〇一一)と初期戯曲集『銀座並木通り』(二〇一三)を刊行している。

「2022年 『人生の滋味 池波正太郎かく語りき』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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