剣客商売 四 天魔 (新潮文庫)

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  • 新潮社
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感想 : 60
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  • Amazon.co.jp ・本 (384ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101157344

感想・レビュー・書評

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  • 祖母に貸してもらって読んだ。

  • 時代小説。「剣客商売」シリーズ第4弾。8作。

    「雷神」「箱根細工」「夫婦浪人」「天魔」「約束金二十両」「鰻坊主」「突発」「老僧狂乱」


    金で勝負を負けてやるのは是か非か。小兵衛と大治郎の経験と若さの違いが見られる「雷神」は思わぬ結果に落ち着く。このテーマは他の作品にもよく出てくる。男同士の色恋沙汰(念友)の他色事が関わる作品が多かった。「天魔」の笹目千代太郎は「妖怪・小雨坊」の小雨坊より怖い。

  • 秋山小兵衛とおはるは なかむつまじくなってきている。
    いい雰囲気である。
    小兵衛がいう 「ばか」 がかわいい。

    大治郎が ひとりで 居酒屋に行くようになる。
    すこし 余裕が できたのだ。
    佐々木三冬が あまり出てこない。
    一体、どうなるのだろう・・・と期待しているのだが。
    「毛饅頭」のところだけ、顔を出したのは 愛嬌。

    どちらにしても 話題は 宋哲の 「毛饅頭」に
    つきてしまう。

    おせっかい・・・から始まるんですね。
    なんとなく 気になり そして 事件となる。

  • 相変わらず読みやすい。
    するするとなんの抵抗もなく安心して読み進められる。
    安心=緊張感のなさ、につながる部分もあるけれど、このシリーズはこののんびりした感じがいいんじゃないかな。
    ご飯もおいしそうだし!

  • 剣客商売シリーズ第四作

    相変わらず古狸のような小兵衛。
    初期の頃は真面目一辺倒にしか見えなかった大治郎も徐々に父親に近づきつつある。

    表題作の「天魔」では、笹目千代太郎という外見はやさしげでも中味は怪物のような若者と死闘を繰り広げ、「鰻坊主」では、大治郎と三冬がそろって毛饅頭は何かと聞きにいってしまうところで笑わされ…。

    ただ、今作に限ることではないけど、小兵衛の剣友、久万之助などほかの登場人物も魅力的なのに、なかなか覚えられないのが難点。
    この人、好きだなぁ…なんて思っても、剣客という商売柄すぐ死んでしまったりしてしまうので…。

  • 大治郎,着々と小兵衛に近付く・・・。
    人間が化け物を生むんですなー・・・。

  • 相変わらず面白い。

    天魔はちょいと不思議な話だが、他にも含みのある発言があったのでまた他でびっくり人間が出てくるのだろう。

    個人的には「夫婦浪人」が面白かったのと、毛饅頭の件で笑えたのが良かったかな。大治郎もまだまだ。

    後書きは大治郎の結婚に触れられておりちょいと蛇足かな。

  • シリーズ4巻

    この作品は秋山小兵衛の飄々とした
    生き様を書いた作品です
    生活の中で食べもののシーンも楽しい
    ですよ~
    グルメ気分も味わえます!

  • 4巻!
    巻が進むごとに人間関係の描写が面白身を増していて、次を読むのが楽しみになります。
    この巻はユーモアも溢れているところも好きです。
    新たな発見として、人間描写がとてもうまい。内面のにじみ出る外見描写、うーんなんとも言えず奥深い。表現がなんとも言えません。
    さてさて5巻へ進みますか!

  • 「箱根細工」が好き。最後に大治郎がお土産をおはるに渡すところでじんわりきた。

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著者プロフィール

大正十二(一九二三)年一月二十五日、東京市浅草区聖天町生まれ。昭和十(一九三五)年、下谷区西町小学校卒業、株式仲買店勤務。昭和十四年より三年ほど証券取引所にあった剣道場へ通い、初段を得る。旋盤機械工を経て昭和十九年、横須賀海兵団入団。敗戦の翌年、東京都職員として下谷区役所の衛生課に勤務。昭和二十三年、長谷川伸門下に入る。昭和二十五年、片岡豊子と結婚。昭和二十六年、戯曲「鈍牛」を発表し上演。新国劇の脚本と演出を担当する一方、小説も執筆。昭和三十年、転勤先の目黒税務事務所で都庁職員を辞し、作家業に専念。昭和三十五年、『錯乱』で直木三十五賞受賞。『鬼平犯科帳』『剣客商売』『仕掛人・藤枝梅安』の三大シリーズや『真田太平記』等、数々の小説で人気を博す一方、食や映画、旅に関する著作物も多く上梓した。受賞歴はほか吉川英治文学賞、大谷竹次郎賞、菊池寛賞等。平成二(一九九〇)年五月三日、入院していた東京都千代田区神田和泉町の三井記念病院で死去。小社では同じく単行本未収録のエッセイ集『一升桝の度量』(二〇一一)と初期戯曲集『銀座並木通り』(二〇一三)を刊行している。

「2022年 『人生の滋味 池波正太郎かく語りき』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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