拒絶空港 (新潮文庫)

著者 :
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  • Amazon.co.jp ・本 (317ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101160474

感想・レビュー・書評

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  • 機内では絶対に読めない。

  • 元パイロットの内田幹樹氏の最後の作品。序盤は航空会社のヒエラルキーが絡んでいて読み進みにくい。中盤以降はラストが気になり、あっという間に読破。肝心の着陸シーンが、あっさりしすぎ。えー、これで終わり?って感じ。

  • 今回の主役は大企業病と核物質。よくぞこの国の恥部を曝け出してくれたと感謝したい。真山仁氏のベイジンもそうだったが、東京電力の福島原発爆発事件のはるか以前にこうして原発や放射性物質拡散の危険性を指摘する本が書かれていたことに驚かされる。知っている人はずっと前から知っていたということか。東京電力の勝俣恒久や清水正孝ら役員連中が予見不可能だったなどという事がいかに白々しいかよく分かる。幼稚な安倍晋三率いる金の亡者と化したこの国が潰れたり、この国の大企業が軒並み倒産すれば面白いのにと思う。

  • パリ発東京行きの旅客機にトラブルが発生。離陸時に何らかの原因で主脚のタイヤが破損。着陸時にタイヤを使えない状況に陥る。さらに悪いことに飛行機の中に放射性物質が持ち込まれた可能性があるニュースが伝わる。着陸を拒絶された飛行機の機長は燃料切れが迫る中、地上職員や機内の乗客乗員と協働し着陸する術を考え、これを実行する。
    このような状況に陥る想像をするのが難しいフィクションだが、続きが気になりページをめくるのが止められないほど引き込まれる。

  • なかなか具体的だし,現実味のある設定。
    しかしながら,ストーリーとしていまひとつな感じ。
    実話だったら「すげー」ってなるけど,フィクションだと思うとなんだか盛り上がりがなくて残念な感じ。

  • こんなに引き込まれ、こんなに興奮する本は久しく読んでいなかった。

    機長の朝霧の上空での判断力には惚れ惚れした。

    国と繋がりのある大企業内の人間関係には嫌気が差したが、物語を盛り上げるのに必要不可欠な要素だったと思う。

    空港の本屋さんで買ったけど、こんな本を機内で読む物好きはいるのだろうか。

  • 会社の先輩から借りた”航空小説”という、元機長の一連の作品。さすが本物が書いただけあって、コックピットの中や、実際のトラブル対応の表現などは克明で(克明すぎてよく判らないところもあるが)、なかなか迫真。窓外の風景も、実際に見てきた人にしか書けないだろう空の様子は興味深い。

    本書の他、処女作「パイロット・イン・コマンド」「機体消失」(以上小説)、エッセイの「機長からのアナウンス」(1便/2便)と読んだ。小説は「機体消失」が良かったかなぁ。実際の飛行機乗りじゃないと思いつかないだろう事件の解決方法などが興味深い。エッセイのほうは、航空業界の実情、内情が知れて面白いし、ここ十数年で大きく変わってしまった業界の、旧き良き時代を懐かしむような記述が、私でさえもノスタルジーなので、昔をもっとよく知る人には、なおさらなんだろうな、なんて思いながら読んだ。

    スチュワーデスがCAになり航空会社社員だったのが別組織に、派遣社員にと変わり、ハイジャックへの備えも、乗客の安全第一だった昔から9.11以降は、機体そのものを凶器とさせない対策が取られるなど、ホント、激動の昨今。 まだまだ、ネタには困らないだろうに、06年に作者が亡くなってしまったのが、本当に惜しいです。

  • 筆者は元パイロットらしく、専門用語満載で航空業界の舞台裏を知ることができた。ただ、内容が盛りだくさんすぎて、この厚さでは描き切れなかった印象。もう少しページ数を増やしてもいいかも。

    航空小説というジャンルがあるのを初めて知った。他のものも読んでみよう。

  • 20110403 フラストレーションたまりまくり

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