積木の箱 (上巻) (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社
3.34
  • (7)
  • (21)
  • (53)
  • (4)
  • (1)
本棚登録 : 175
レビュー : 22
  • Amazon.co.jp ・本 (333ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101162102

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
  • 北海道で有名な実業家・佐々林豪一。彼の長男・一郎は、姉と慕っていた奈美恵と父の秘密を目撃し、自暴自棄になっていた。

    一郎のクラスに転任してきた杉浦先生、一郎がパンや牛乳を買う川上商店の店主・久代、杉浦の同僚で久代の家に下宿する体操の教師・敬子の三角関係になりそうな点も見逃せない。

    一郎には同情するが、私ならみどりのような考え方を選ぶ。
    『相手の立場に立つということは、相手自身になることである。一人一人の悲しみも喜びも、家族構成も、できごとも、何もわからずに、どうして相手の身になってやれるだろう』(p.271)

  • 近親相姦なんて言葉も知らなかった中二の頃。

  • 積み木と言う言葉の付く書籍は結構有ると思う。
    昔流行った「積み木崩し」とか。
    積み木とは、積む為の物であり崩す為の物でもある。
    どっちも創造には不可欠。

    不安定に積み重なっている様子。そういう積み木の様なひとびと。
    「ふつう」では無い家族を持つ少年の心。
    「にんげんらしい」教師。
    三浦さんの本には素朴で素直な教師が多く出て来る。
    相対して、嫌な教師も出て来る。

    人は人と出会い、愉快も不快も経験する。
    理不尽に悩む少年の悩み、苦しみは共感を覚える。

    最後に彼が、「自分の罪」を解かす事が出来た時の爽快感。
    まさに「天使」の様な男の子の姿が少年を救った様な。

    この数行の為にあった、上下巻の長い文章が納得w

  • 年度途中で旭川の中学に赴任し、三年生を受け持つことになった杉浦悠二。持ち前の正義感と穏やかな物腰で生徒や保護者、同僚たちに接するが、受け持ちの一郎の態度が気にかかり、家庭環境に踏み込むべきかどうか思い悩む。
    昼間ドラのようでありながら人間の深層心理に目を向け、常にこちらに問いかけるという点は他の作品と共通している。
    教師のあり方、親のあり方、家族のあり方。これでもかと難問を繰り出し、それらに対する真理を問いただされる、非常に重い物語である。
    ラストシーンの衝撃が脳裏から離れない。

  • P392

  • 終戦後の昭和の香りが大いに漂う設定。女生徒は恥らいがあり、態度だけでも教師を敬う面を見せる。アカの思想が話題になったり、付け届けを生徒の父兄から平気でもらったり。2016.5.4

  • 何というか良い人すぎる先生とお金持ちひねくれ者の話。先生が心配する気持ちが高校生にとっては、うざったくもあり理解されないと思う。当事者の心理とはそういうもので、心を閉ざしてしまうとそれ以上は入り込めなくなってしまうものなのだろう。昔の自分のことを考えるとわかるような、わからないような。

    三浦綾子さんの本は愛が根底にあるけれども、同時に人間のねたみや恨みを素直に出してある。もちろんそこに共感する自分もいれば、人間って卑劣だなと思うこともある。2015/3/18

  • ・結果があるのは原因のせいではない
    ・境遇を言い訳にするか動じずに生きるか

  • 名作

  • こういう歪んだ人間関係・・・・好き・・・。実際にあってほしくないが、小説で堪能。

全22件中 1 - 10件を表示

積木の箱 (上巻) (新潮文庫)のその他の作品

三浦綾子の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
東野 圭吾
宮部 みゆき
有効な右矢印 無効な右矢印
ツイートする