千利休とその妻たち(上) (新潮文庫)

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  • Amazon.co.jp ・本 (336ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101162188

感想・レビュー・書評

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  • 「細川ガラシャ夫人」がとても良かったので。

  • 茶聖千利休が後に後妻となるおりきと出会う所からストーリーが展開する。上下巻で切腹によって幕を閉じるまでを鮮やかに描く。
    話の中で道具出てきたりお点前のシーンでは、以前お茶のお稽古に行っていた頃を思い出し、そういう経緯で現在の茶道の形ができたのかと興味深く読み進めた。

    山本兼一著の『利休に尋ねよ』と被る部分も多いが、書き手によって浮き彫りにされる利休の人物像が変わりそれもまた面白い。

  • 後年の千利休の妻となった おりき は、キリシタンになったが、千利休は、その教えを一部見た目はするものの、信者にはならなかった。ただ、茶道を極めるために、その考えや作法を取り入れたりした。
    千利休は、茶道に一途だったが、秀吉の力には屈することも多かった。黄金の茶室を作らざるを得なかったりしたことに、自分が情けなく思うことが多かった。そんなことがつもり、世間の評判も気にしていたが、最終的には、秀吉に屈するのはいけないと思い、命乞いすることなく、甘んじて切腹を受け入れたかんじである。
    随所にキリストの教えは出てくるが、深くはなく、また、歴史小説としても中途半端を感じた。
    全2巻

  • 愛にも美を追求する利休の物語。『利休にたずねよ』より先にこっちを読みたかった。章ごとに数年の時間間隔がある三浦綾子の文体も読み慣れてくると心地良い。上巻終えてまだ序盤、というところで星4つ。

  • 千宗易、妻お稲は有力な武将三好長慶の姉であった。あるとき、千宗易は名高い能楽師であり、茶の湯では弟子にあたる宮王三郎の元で、その妻おりきと出会い、ひと目で心惹かれてしまう。

  • 名物を集めるように、女を囲った男の一番の理解者は、キリシタンの妻だった。

    なるほど、三浦綾子が千利休を書いていたのはそういうことだったかー。

  • 時代も考え方も、道徳も全然違う文化。
    今に移り変わってく端を感じる。
    今の世の中もどことなくそんな雰囲気がある。
    当たり前が当たり前でなくなっていくことは、今までにもあった事なのだなあと思う。

    登場人物の心の中が良く描かれていて、どきどきする。

  • 【読了メモ】千利休、お稲、おりき、息子や娘。家族の物語と堺という町のお話、そして戦国という時代のお話。

  • 利休の歴史を面白く読める1冊。濃茶の始まり、黒楽の始まり、大津袋の始まり、にじり口の始まりなど、宗恩の影響がこれほど大きいとは知りませんでした。

  • 時代小説の設定を借りたラブストーリーという感じです。もう少し政治や茶の湯の話が絡むかと期待していたので、物足りず。下巻の展開に期待です。

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著者プロフィール

1922年4月、北海道旭川市生まれ。1959年、三浦光世と結婚。1964年、朝日新聞の1000万円懸賞小説に『氷点』で入選し作家活動に入る。その後も『塩狩峠』『道ありき』『泥流地帯』『母』『銃口』など数多くの小説、エッセイ等を発表した。1998年、旭川市に三浦綾子記念文学館が開館。1999年10月、逝去。

「2023年 『横書き・総ルビ 氷点(下)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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