俺俺 (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社
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本棚登録 : 539
レビュー : 95
  • Amazon.co.jp ・本 (352ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101164526

感想・レビュー・書評

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  • 絶対にあり得ないことなのにとてもリアルになっている。

  •  結局何がどうしてどうなったのかまるきり分からない。
     分からないのだがその分からないまま読み進め読み終わってしまった。
     それでもいまだによくわからないこの世界観。
     現実投射的に感じもするが、その俺目線が世の中の一人一人だという事なのだろう。

     最後に俺は言うおまえたちが現在や昔を見ないように忘れちまうことを、こっそり待っている。
     だから、頼む、思えておいてくれ。そして自分たちが誰だが、忘れないでくれと・・・・。

  • 俺が沢山出てくる、そのアイデアは秀逸

  • 他人に成り代わり俺俺詐欺をはたらいたことをきっかけに、不思議なことが起こる。
    俺がたくさんの世界が生まれたのだ。
    最初は分かり合える心地よさや安堵に包まれたが、それは徐々に恐怖へと変わっていく。
    現代社会に渦巻く心の病を映すような、リアルじゃないのになぜかリアルな…不思議な感覚に陥る。

    2015.7.18

  • パラレルワールド系の話かと思ったら全然違った…あんまりSFを楽しむって感じじゃなくてちょっとお説教臭い感じ。大人になったらまた読みたい。

  • テンポのよい文章に、読むほどにスピードが増してくる。
    それは、何も考えさせず、読むことそれだけに集中させるための著者の故意なのかもしれない。
    あそこにも俺、そこにも俺、ほぼ俺。
    実はそれは心地のよいものではなく、俺自身が俺によって翻弄される。
    オレオレ詐欺からカジュアルに始まった物語は、想像以上の展開を見せる。

  •  言いたい事は分かりますし、世の中が『俺』で溢れかえる・・・
    という設定も的を射てるとは思うんですけど、
    いかんせん読み物として粗いんじゃないでしょうか。
    主張と設定に任せきりになって細かい描写や動機が感じられないから、序盤~中盤までは全然入って行けませんでした。荒くて下手くそな運転に感じるスピード感。
    物語上の突っ込みどころを無くすのは無理だとしても、
    場面転換や行動理由のような文章的な部分についてはもう少し配慮してもいいのでは。

    意味なく俺俺詐欺をしてしまう最序盤に持った違和感が最後まで消えなかったなぁ・・・。

  • 俺が増殖する話。俺が3人位までは面白いなあと思っていましたが、それ以上になるとホラーテイストが強くなり、最後はカオス。
    この俺はどの俺だっけとこんがらがってくる。

  • きっかけは他人の携帯電話を持ち帰ってしまい、オレオレ詐欺をしたことだった。俺もあいつもこいつも俺。俺俺俺...。増殖していく俺。俺俺時代小説。俺増殖でわけが分からなくなる不思議な世界だが、現実でもあり、俺の気持ち分かるなぁと。心が下向きの時には、特に俺に同化してしまう。認められたくて、必要とされたくて、つながりたくて、寂しくて。解説の秋葉原無差別殺傷事件の言葉、そして「フィクションは、リアルを超えたリアルに肉薄する。」。めちゃくちゃな世界だが意外に好きかも。そして少し考えさせられる。

    「携帯電話を盗んだのは、あくまでもその場のなりゆきだった。」

  • 好き

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著者プロフィール

星野智幸(ほしの ともゆき)
1965年ロサンゼルス生まれ。東京都立戸山高等学校、早稲田大学第一文学部文芸専修をそれぞれ卒業後、産経新聞社記者に。1991年産経新聞社を退職、1991年から1992年、1994年から1995年の間、メキシコに留学。1996年から2000年まで、字幕翻訳を手がけていた。
1997年「最後の吐息」で文藝賞を受賞しデビュー。『目覚めよと人魚は歌う』で三島由紀夫賞、『ファンタジスタ』で野間文芸新人賞、『俺俺』で大江健三郎賞、『夜は終わらない』で読売文学賞、『焰』で谷崎潤一郎賞をそれぞれ受賞している。

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