格闘する者に○ (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社
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本棚登録 : 3816
レビュー : 578
  • Amazon.co.jp ・本 (288ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101167510

感想・レビュー・書評

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  • 三浦しをん好きが多かった、中高時代に買った本。
    主人公が美脚であるというところがまず羨ましい。
    就職活動に積極的ではないにしても、色々な出版社を受けに行き、受からないだろうけどもしかしたら受かるかも。というところが好い。
    新潮社の本なのに、新潮社が出てこなかった気がする。丸川、集A社、K談社。K談社を悪く書きすぎではないか?
    砂子もニキ君も旅人も忍くんたちも。人間関係がよくてうらやましい。自分が人生において人間関係を重視しているということがよくわかった。

  • 図書館で。三浦しをんさんってこれがデビュー作だったんだ…
    自分も記念受験って訳でもないけど出版社受けて筆記試験受けたなぁなんてぼんやり思いだしました。バスに乗った人の写真を見て小文を書けってのだったな。懐かしい。
    それに、何百人単位の試験場で監督しているのって社員って訳でもないんじゃないかなぁ…なんて思いました。いや、社員も居るだろうけど。そう言うバイトしてた子も居たしな。

    まあ結局のところ主人公の彼女は就職が決まるわけでもなく、家業(笑)を継ぐわけでもなくのんべんだらりと日々の生活に戻っていく、という辺りあまりすっきりしない結末ですがまあそんなものなのかなと思ったり。

    ただ、主人公がイイとこのお嬢さんって設定が…色々と無理があるような… お里が見えるというか、うん。素直に一般家庭で良かったじゃないの?なんて思いながら読み終えました。

  • 解説の重松氏が、本書を『吾輩は猫である』になぞらえているが、自分の感想は『坊っちゃん』だ。おそらく国会議員である父を持つ裕福な家庭の主人公・可南子の独白を中心とした語り口調。そして、実在の出版社を容易に想像させる就職試験での試験官を、心の声で罵倒する様は、まさにそうだ、と強弁してしまう。また、どこか遠いところに森見氏を感じるのは私だけだろうか? 本書のタイトルが、まさか就職試験の試験官がのたまった読み間違いだとは……笑える!

  • 70歳の脚フェチ書道家西園寺さんと付き合う女子大生

  • 出版業界を目指す就活生におすすめ。
    でもすこし古いかな。

  • 面白い。ナイス青春小説。デビュー作でこれは凄い。色々しゃらくさい登場人物とか設定も目につくけど、テンポが良くて一気に読めた。

  • 漫画が好きだから出版社に行きたい主人公の可奈子。筆記試験(作中ではスパイ試験と呼んでいる)や「平服で」と書いてあるのにスーツで行かなければいかない就職活動独特のきまりに疑問を感じる可南子に強く共感しつつ、設定がまるで自分のことみたいでタイムリーだと思い、読んだ本。
    政治家の娘で、実の母はもう亡くなっていて義母とはあまり上手く言っておらず、弟も家出して、友人にはホモだと告白されて、恋人は70歳のおじいちゃんで、、、と出版社への就職活動を軸に、濃い要素をこれでもかと詰め込んでいる作品。でも不思議としっちゃかめっちゃかにはならずに絶妙なバランスでまとまっている。
    三浦しをんのデビュー作なわけだが、本当に作品によって文体が変わる作家さんだなあと思う。この作品は可奈子の古風な喋り方がいい味を出していた。
    「風が強く吹いている」や「まほろ駅前シリーズ」、「舟を編む」といった有名な三浦作品と比べるとイメージが異なるかもしれないが、これはこれで面白いと思う。軽く読めて笑えるので時間があまりない時にもおすすめ。

  • デビュー作というだけあって、「風が強く吹いてる」や「舟を編む」ほどの完成度はありませんが、語り口は面白く、ストーリーも意外性があって、十二分に楽しめるエンターテイメント小説でした。今ならライトノベルでもありのような設定とストーリーですが、文章は端整で文学的。やはり直木賞作家の本ですね。

  • 2017.3.31

  • 三浦しをんさんのデビュー作。お屋敷に住む加奈子は漫画に目がない。この熱い思いを活かして自分も作品を生み出す側になりたいと出版社への就職を目指す大学生。つまりは就職活動が始まった。

    同じ大学に通う砂子とニキちゃんとともに、揺れる大学3年生の日常を、渋く切なく過ごしながら一つ一つの社会との戦いを自分なりに理解をしてゆく姿を描く。

    冒頭の書き出しに、
    「そろそろここを出ねばならぬ。今日は五時間で十八冊の漫画を読んだ。まずまずのペースと言えよう。」と、つまりはとてつもなく古風な加奈子の、時々妄想まじりの見解は読んでいてクスって笑えて、それでいて爽快だ。70歳ぐらいのおじいちゃんと付き合っているところも、不思議で純粋で意外と可愛かったりするのだ。

    この本を読んだのは2回目。私も丁度、大学3年生の就職活動をしていた頃に読んで以来。私も出版社を志望していたし、共感する部分が多かったし。ある意味、リアルだったなぁ。なんて、懐かしい社会の断片を拾いながら、自分は何ができるのだろうと真剣に考えるいい機会だったと思ったりする。

    本当は興味の持てるものなんて何だっていいのだ。大切なのは、目の前の現象をどんな風に噛み砕いて、飲み込んで、そして自分の中に取り込んでゆくのか。そこで夢中になって、自分らしくいられるかどうかなんじゃないかって思う。もちろん「朱に交われば赤」なんて言うし、環境はとてもとても大事だけれど、自分次第でなんとでもなる!!という考え方だってある。他人のせいにする人は、どこにだって他人のせいにして生きていくのだろうし、ココで誠実に取り組めない人は、どこにいっても取り組めないんじゃないかと根本的には思う。もちろん、恵まれた環境だから気づけることも、素直に受け止められる対象も、影響はするのだけれど

    今、この本を読みたくなったのもタイミングだった。今、不景気になって改めて「仕事って何?」てテレビや雑誌、ネットなど、世の中で問われていたりする社会がとても不安定で、思うままにいかないのが現実だ。

    同書の中で、ニキちゃんが加奈子に言うセリフ。『今』を逃さないようにする。ていうのに、共感する。今を捕まえられないなら、明日だって捕まえられないもんね。せかせかする必要はない、ただ『今』というポイントはしっかりと捕まえよう

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著者プロフィール

三浦 しをん(みうら しをん)。
1976年、東京生まれの小説家。出版社の就職活動中、早川書房入社試験の作文を読んだ担当面接者の編集者・村上達朗が執筆の才を見出し、それが執筆活動のきっかけになった。小説家の専業になるまで、外資系出版社の事務、町田駅前の古書店高原書店でアルバイトを経験。
2006年『まほろ駅前多田便利軒』で直木賞受賞。2012年『舟を編む』が本屋大賞に選ばれ、翌年映画化された。2015年『あの家に暮らす四人の女』が織田作之助賞受賞。また、『風が強く吹いている』が第一回ブクログ大賞の文庫部門大賞を、2018年『ののはな通信』が第8回新井賞を受賞している。
Cobalt短編小説賞、太宰治賞、手塚治虫文化賞、R-18文学賞の選考委員を務める。最新刊に、『愛なき世界』。

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