自家製 文章読本 (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社
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感想 : 40
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  • Amazon.co.jp ・本 (304ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101168197

感想・レビュー・書評

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  • この人、ボーっとしているようで、しっかりお勉強してるんですね。人を笑かす

  • ◆3/19オンライン企画「本を読む、物を書く、編集する」で紹介されています。
    https://www.youtube.com/watch?v=BYxKpp0F3zI

    本の紹介
    https://www.shinchosha.co.jp/book/116819/

  • ドイツ語やエスペラント語、漢文。外国語と日本語を対比して、日本語の特性を分析。

    日本語の音韻に注目し万葉集から芥川龍之介まで古今の名著を紐解いて、文体・表現方法を解析する国語の本。

  • 文章を読むことが好きな人も、書くことが好きな人も必読の書。文章に対する向き合い方が変わります。

  • 断念してしまった。残念無念。

  • フォロワーさんが読んでらしたので、気になって手に取りました。三島由紀夫、谷崎潤一郎の文章読本を批判しながら、より「文章」の根源的な部分に迫る。三島と谷崎の文章読本は以前読んだことがあるけれど、それらに比べて本書の方がより説得力を感じることが多く、勉強になった。これを機に三島や谷崎の文章読本を再読したい。

  • とんでもないものを読んでしまった。読んだあとでは読書感想が書けませぬ。というわけにはいきませぬ。

    読んでいるうちはおもしろくてうんうんと能天気だったけどな~。

    もう20年前に書かれたものだから、ネット社会には対応していないだろうが、文章は文章。

    ようするに「良い文章を書くには良い文章をたくさん読みなさい」

    なあんだ!

    いえいえうそ。文章の読み方、書き方、井上ひさし流のユーモアと博識に裏打ちされ分析されていておもしろく、読んだら文章がうまくなること請け合いの読本であった。

    が、私に適応したかどうかは今後を待たねばわからない。

  • 文章読本として三島丸谷はじめこき下ろしてるくせにその実用性は足元にも及ばないという感想を見受けたが、そもそも井上ひさしは文章読本など書く気はまるでなく、文芸作品として他の文章読本をいじり倒し、茶化し、弄び。そしてそれらを書いた作家たちを最大限にリスペクトを現してしているのだ。特に丸谷才一版の多岐にわたる引用をパロディにして、その上で既存の文章読本に内容をなぞらえて新解釈を加える力業。エッセイというよりも読み物としてとてもスリリングだ。

  • 【推薦者】M.K@チーム・C'est-toi-グミ 師範

  • ヒトが言語を獲得した瞬間に始まり、過去から現在を経て未来へと繋がっていく途方もなく長い連鎖こそ伝統であり、私たちはそのうちの一環である。一つ一つの言葉の由緒を尋ねて吟味し、名文をよく読み、それらの絶妙な組み合わせ法や美しい音の響き具合を会得し、その上で何とかましな文章を綴ろうと努力するとき、私たちは奇蹟を起こすことができるかもしれない。……。たしかにヒトは言葉を書きつけることで、この宇宙での最大の王座「時間」と対抗してきた。芭蕉は五十年で時間に殺されたが、しかしたとえば、周囲がやかましいほど静かさはいやますという一瞬の心象を十七音にまとめ、それを書き留めることです、時間に一矢報いた。閑かさや岩にしみ入る蝉の声はまだ生きている。時間は今のところ芭蕉を抹殺できないでいるのだ。……。書庫から鷗外漱石露伴を取り出し彼等の文章に触れるとき、私たちはこの三大家が文章に姿を変えてちゃんと生きていることを確認する。その瞬間に時間は折り畳まれ、ヒトの膝下にひざまずくのである。

    唐の思想家 韓愈 2歳で父母を喪い、14歳で兄を失い、孤児となったが、恐るべき勉強家で…文章の力で暴れ狂う鰐を説き伏せ退治してしまった。「科目に応ずるとき人に与ふる書」比喩が四通八達

    佐藤一斎を三嘆させた手紙
    奥羽の博労、亀

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著者プロフィール

(いのうえ・ひさし)
一九三四年山形県東置賜郡小松町(現・川西町)に生まれる。一九六四年、NHKの連続人形劇『ひょっこりひょうたん島』の台本を執筆(共作)。六九年、劇団テアトル・エコーに書き下ろした『日本人のへそ』で演劇界デビュー。翌七〇年、長編書き下ろし『ブンとフン』で小説家デビュー。以後、芝居と小説の両輪で数々の傑作を生み出した。小説に『手鎖心中』、『吉里吉里人』、主な戯曲に『藪原検校』、『化粧』、『頭痛肩こり樋口一葉』、『父と暮せば』、『ムサシ』、〈東京裁判三部作〉(『夢の裂け目』、『夢の泪』、『夢の痴』)など。二〇一〇年四月九日、七五歳で死去。

「2023年 『芝居の面白さ、教えます 日本編』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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