エディプスの恋人 (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社
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本棚登録 : 2365
レビュー : 243
  • Amazon.co.jp ・本 (288ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101171135

感想・レビュー・書評

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  • ふう。これはちょっとやばかったね。読んだことによって一つ諦めたものがある程に、おもしろかったよ!

    【第328回てるぞう賞 長編部門受賞】

  • 最終巻ですがこれでおしまいなのが残念だ。
     やっぱり筒井さんよかったわぁ。作品全般にわたっての「ある」ということの「あり方」への問いかけが、ワタシの思っているあり方と似ているように思います。3部作の最終巻ですがこれでおしまいなのが残念です。
     「七瀬ふたたび」を読み終えたときに職場の同僚から3部作であることを教えてもらい、すぐさま第一作「家族八景」とこの文庫を古書店で購入しました。「ふたたび」で死んでしまった(のではなかったかな?)七瀬がどんなふうに登場するのかという不安はありましたが、その疑問も本作のラストで明らかになります。人間にとっての「ある」ということの相対さ加減がじんじんと感じられる作品でした。

  • ほとほと感心してしまった。同じ素材でテーマの異なる3題を作り上げる巧みさ、何より2作目と本作とのつながり方には驚いた。死んだはずの七瀬がしれっと登場するのはどうして? これ初出の時は驚愕だったろうなぁ。3部作と知っていてこれだけ驚かされたわけだから。
    それにしても神様が代替わりするっていうアイデアには爆笑してしまったぞ。

  • 第二作と全く関係のない高校事務職員として七瀬が書き起こされた。超能力者抹殺集団の凶弾に倒れた印象が残る中、著者がこれから語ろうとする物語に気持ちがざわつく。エディプスに擬せられた少年・智広よりも、彼を守る宇宙意志というフレーズから、桂南光師匠の宇宙意志の会を思い出し、著者も関西出身だったなぁといらんことが脳内に湧いてくる。後半の智広の父の独り語りは圧巻で、彼を守る圧倒的存在が読者にも伝わる。その後、第二作で死んでいった超能力者達が出てきたことが、七瀬の諦観へつながっていく。その結末が切な過ぎる。

  • 読み終えたのは半年も前の話になります。
    「エディプスの恋人」は七瀬シリーズの三巻にあたるので、一冊目から読むことをおすすめします。

    感想、なのですが

    とにかく僕にはどストライクでした。

    正直、小説読んでて動悸がしたの初めてです。心臓がバクバクなって手が震えました。誇張ではありません。
    ひとり部屋のなかで読んでいたのですが、物語のクライマックス、「いやーーーー、これはっ(笑)」と、悲鳴とも嘆息とも恐怖とも苦笑ともつかぬ叫び声をあげていました。

    ちょっとネタバレになっちゃいますが、小説に赤い印字をするなんて、反則でしょう。。笑
    氏の恐怖小説集なるアンソロジーを読んだこともありますが、僕のなかではこの「エディプスの恋人」こそ、ぶっちぎりで怖かったです。

    もう一度読み返したい気持ち半分、またあの動悸を味わうのかと思うと、読みたくないような気持にもなります。笑

    とにかくいろんな人に読んでもらいたいです。おすすめです。

  • まったくどこへ連れて行かれるやら見当のつかない物語展開に脱帽。まだこちらに戻ってこられない。

  • 前作「七瀬ふたたび」から続けて読むと、「あれっ」と違和感を感じる。その違和感を、主人公も同様に感じているというのが面白い。
    主人公と一体化しながらも、私は同時に神の立場でもある(厳密に言うと筒井氏が、か)。
    ふたつの視点を改めて意識しながら、物語の謎を追っていく。物語の中にも外にも自分がいる不思議さ可笑しさを思い切り楽しめる。

  • 筒井康隆、初めて読んだが面白かった。読みやすい。三部作の他の小説も読んでみたいと思った。

  • 3部作を読み終えて、1作目は物語が日常であるために、日常こそが怖いという状況に自分を投影することができなかったけれど、日常こそが本当だと分かってから、おもしろさが分かった。
    2作3作と読み終え、自分の意識が本当のものが混乱する感覚を味わった。
    また読み返したい。

著者プロフィール

筒井 康隆(つつい やすたか)
1934年大阪市生まれ。日本を代表するSF作家の一人と目され、小松左京、星新一と並び「SF御三家」と称されることもある。
1981年『虚人たち』で泉鏡花文学賞、1987年『夢の木坂分岐点』で谷崎潤一郎賞、1989年「ヨッパ谷への降下」で川端康成文学賞、1992年『朝のガスパール』で日本SF大賞をそれぞれ受賞。1993年に断筆宣言を行ったことは大きな話題になった。1996年断筆解除後には、2000年『わたしのグランパ』で読売文学賞、2010年に第58回菊池寛賞、2017年毎日芸術賞をそれぞれ受賞。2002年には紫綬褒章も受章している。
代表作のひとつ『時をかける少女』は度々映画化、アニメ化され、多くの読者に愛される。ほか『日本以外全部沈没』、『文学部唯野教授』、『旅のラゴス』、『残像に口紅を』などは機会あるごとに話題となり、読み返されてきた。

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