旅のラゴス (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社
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本棚登録 : 7817
レビュー : 929
  • Amazon.co.jp ・本 (272ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101171319

感想・レビュー・書評

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  • ラゴスの旅。ひとつひとつの旅先で漂う異国情緒にグッとくるはず...不思議な世界で想像力豊かな人はすっごく楽しめる。絶対。一気に読めちゃった。

  • 高度な文明の面影だけが残る世界の中で、旅を続ける男ラゴスの足跡を記した連作短編小説。癖の強い筒井康隆の小説の中では屈指の読みやすさを誇る。30年前の小説だというのにその描写は一切色褪せておらず、誰しもが心の奥底に抱いているであろう探究心や冒険心をざわざわと呼び覚ます。テレパスやテレポーテーション等の能力に目覚めた超能力者たちの住まう世界観は幻想的でありながらも、雄大な自然や遊牧民などは現実の世界と相似しており、生きもの地球紀行のような深い味わいがある。スカシウマ等の馬と思わしき架空の動物の名称も世界観にぴったりと合っており、他にもカナの実という豆が謂わばこちらの世界でいうコーヒー豆というのは非常に面白かった。栽培し、焙煎することによりコーヒー豆という名称を取り戻すのは、人間の築き上げてきた叡智や文明が復活したかのような深い感動がある。結局のところ、旅には理由などなく、目的は口実に過ぎないのだろう。未知のものをみたいという好奇心や探究心の暴走である。人生そのものが旅であるという意味を、これほどシンプルに描き切った小説はそうは無い。名作の一つである。

  • 面白かったです。色々な体験を共有出来ました

  • 淡々と紡がれる男の一生、といった感じ。世界観は少し独特だけれど、さすがそこは筒井先生というべきか、読みにくさはほとんどなくスルスルと読めた。お嫁さん2人も娶ったところがうらやましいでござる。

  • ラゴスという人物が魅力的です。星の王子さまを彷彿とさせるいろいろな人との出会い。不思議な世界観に入り込んですらすら読めました。

  • ちょっと好奇心をそそられるのが自分的にあまりなく、読むスピードが遅かった。いや、おもしろかったんだけども、なんかいまいちインパクトに欠けるような、そんな感じ。

    一昔前の遅れた文明なのに、今の人間ではあり得ない超能力を持っている人間がいる。過去の世界と未来の世界をごっちゃにしたような、不思議な世界。ラゴスさんは過去(実際は未来の知識)が残してきた書物を読み知識をつけることで世界に還元していき、また人からも愛される。学問ってやはり素晴らしい、先代から学ぶことは素晴らしいことだと改めて感じた。

  • ラゴスが北から南へ旅をし、また故郷に帰り氷の女王のもとへ向かう話。
    自分らしく生きる人生が、誰かにとって有益な知識を与えたり、誰にとって革命の材料となる。
    自分の気の赴くままに生きて、そこで何かを得ることを積み重ねて、自分の人生は出来上がる。
    自分の感性を殺してはいけない。
    でも、こだわり過ぎてもいけない。
    自分の人生が誰かを幸せにし得ることを忘れてはいけない。

  • 生涯を通じて旅と勉強を怠らなかった男性・ラゴスが主人公のSF小説。なろうの主人公かよ?という勢いのモテっぷりが気にならなかったわけではないが、一人の男の生き方を通じて人類の歴史そのものを感じさせる傑作。

    ラゴスが本を読み耽って知識をどんどん吸収していくシーンは、本好きならば思わず頷いてしまいそうな描写が続いて微笑ましい。

    特筆すべきは延ばそうと思えば倍近くのページ数を用意できそうな内容にも拘わらず、潔く終わらせている点。読後の満足感と達成感に似た疲労感は300ページ足らずの本から生まれたとは思えない。

  • 科学に抑制的で、
    成人向け表現も少なく、
    そうした好ましさはあるが、
    う〜ん、
    まあ昔の本が今に通用する偉大さは認めつつ、
    いまはほかの作家に恵まれてる、
    ってことかな。
    伊坂幸太郎とか。

  • 風のように掴めなくて、全てに身を委ねて楽しんでいるラゴスがよかった。私の中ではもうディーンフジオカがラゴスです笑
    デーデに巡り会えてますように、

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著者プロフィール

筒井 康隆(つつい やすたか)
1934年大阪市生まれ。日本を代表するSF作家の一人と目され、小松左京、星新一と並び「SF御三家」と称されることもある。
1981年『虚人たち』で泉鏡花文学賞、1987年『夢の木坂分岐点』で谷崎潤一郎賞、1989年「ヨッパ谷への降下」で川端康成文学賞、1992年『朝のガスパール』で日本SF大賞をそれぞれ受賞。1993年に断筆宣言を行ったことは大きな話題になった。1996年断筆解除後には、2000年『わたしのグランパ』で読売文学賞、2010年に第58回菊池寛賞、2017年毎日芸術賞をそれぞれ受賞。2002年には紫綬褒章も受章している。
代表作のひとつ『時をかける少女』は度々映画化、アニメ化され、多くの読者に愛される。ほか『日本以外全部沈没』、『文学部唯野教授』、『旅のラゴス』、『残像に口紅を』などは機会あるごとに話題となり、読み返されてきた。

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