旅のラゴス (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社
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本棚登録 : 7827
レビュー : 930
  • Amazon.co.jp ・本 (272ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101171319

感想・レビュー・書評

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  • ずっと気になっていた本。行ったこともない場所なのに、常に情景が浮かぶような不思議な感覚で読みました。普段だったら、苦手なジャンルなはずなのに最初から最後までわくわくしながら読めた。また時間が経ったら読み返したい。

  • 『The books』オススメ本、その一。

    人間が超能力や転移能力を獲得した世界で、ラゴスの旅が続いてゆく。
    馬と心を交わせずに、村人から軽蔑される所から始まるのだけれど、どんな窮地に立たされても彼の持つ一定した冷ややかさが崩れることはない。

    知恵を身に付け、ただ旅を目的とするラゴスは恐ろしくモテる。そして、可愛い女性には、ほんの少しだけ優しげになるラゴス。なんともまあ、な展開である。

    一つの村が街になり、王国になり、文明が開けていく壮大な物語は、ラゴスの老年に向けて語られてゆく。
    面白い所で留めるのではなく、この文量でしっかりと描き切る所に作品の凄みを感じた。

  • 感じられるのは広大な大地と悠久の時間。嫁、異文化、あの日の美少女、超能力、幼馴染、女王。モテモテね。

  • 主人公ラゴスの半生を描いた作品。 二度も奴隷の身に落とされ、愛するものを置いてゆきながらも一生をかけて旅するラゴス。ラゴスの人生を追体験することであたかも自分が経験したかのような気分になれた。旅の目的地よりも旅をすること自体が大切なんだと感じた。
    ずっと手元に置いておきたいそんな作品でした。

  • 人生の大方を旅に費やした人を描いたSF作品。結局デーデに会えたのかが気になる。

  • 男の浪漫だなぁ。氷の女王様に会えるのかどうかまで書かないところにくい。筒井康隆さんらしくはないけど、ラゴスに憧れる読者はたくさんいそうだし、ラゴスに恋をする読者もたくさんいそうだ。ラゴスはたくさんの女の人にモテていたけど、本当に好きなのはデーデ1人だったんだろうなぁきっと。あーあ。読みながら失恋しました。

  • 何だろう、この清々しい読後感。

    ある異世界における、ひとりの若者の成長物語。一言でまとめてしまえば、「旅のラゴス」はそういう物語です。
    そんな物語の大枠だけに着目すれば、オールディス「地球の長い午後」やクラーク「都市と星」と同列に並べられるべき作品なのかもしれません。が、これらの作品と明らかに違う点は、本作の主人公であるラゴスにとっての最大の武器(であると同時に弱点でもあるもの)が、「無知」でも「若さ」でもなく、実学に根ざした「知恵」であり「知識」であるということです。

    生まれ故郷ではかなりの知的上流階級であったと推測されるラゴスは、産業革命以前の段階に留まっていると思われるこの世界(読み進むにつれて、この世界が人類の科学者集団を載せた宇宙船が不時着した惑星であること、ラゴスをはじめとする登場人物達は宇宙船搭乗者の末裔であることが明らかになってきます)を遍歴しながら、様々な困難に遭遇します。その時、彼は問題を解決するために持ち前の知識と好奇心を最大限に活用するのですが、それと同時に周囲の人々や環境にも多大な影響を及ぼしていくのです。
    この物語は、ラゴスの成長物語であるとともに、この世界そのものの成長物語でもあります。明るい話ばかりではありません。むしろ、しこりが残る後味の悪い話の方が多いかもしれません。それでも、ラゴスは後を振り返らずに思慮深く旅を続けていきます。それが「生きる」ということだから。

    僅か200ページちょっとの、中編と言っても差し支えの無い薄い本です。でも、一冊読み終えると、ラゴスと一緒に旅をした気分になれます。物語の充実度というのは、ページ数に必ずしも比例するものではないんですね。
    いやー、こんな作品も書けるんだなぁ筒井御大。いろんな意味で印象に残る一編でした。

  • 実は著者の本を初めてちゃんと読みました。郷愁溢れるSF。世界観が、どことなくFFシリーズとかみたいな感じがしました。面白かったです。

  • 行く先々で人に愛され、人生の絶頂とも言える状況を迎えながら、時がくるとあっさり捨てて旅に出る。そんなラゴスは、無事故郷に辿り着き壮大な旅の目的であった学問の成果を提供した後に、最後の旅に出た。ラゴスにとって人生は旅であり、どれだけ困難で死の未来が見えていても最愛の人を求めて再び旅に出たのだろう。

  • 元彼にもらった本
    半分くらいまでいくのにめっちゃ時間かかったけど、そこからはスラスラいける
    何言ってるかわかんなくてもとりあえず読み進めること

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著者プロフィール

筒井 康隆(つつい やすたか)
1934年大阪市生まれ。日本を代表するSF作家の一人と目され、小松左京、星新一と並び「SF御三家」と称されることもある。
1981年『虚人たち』で泉鏡花文学賞、1987年『夢の木坂分岐点』で谷崎潤一郎賞、1989年「ヨッパ谷への降下」で川端康成文学賞、1992年『朝のガスパール』で日本SF大賞をそれぞれ受賞。1993年に断筆宣言を行ったことは大きな話題になった。1996年断筆解除後には、2000年『わたしのグランパ』で読売文学賞、2010年に第58回菊池寛賞、2017年毎日芸術賞をそれぞれ受賞。2002年には紫綬褒章も受章している。
代表作のひとつ『時をかける少女』は度々映画化、アニメ化され、多くの読者に愛される。ほか『日本以外全部沈没』、『文学部唯野教授』、『旅のラゴス』、『残像に口紅を』などは機会あるごとに話題となり、読み返されてきた。

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