ロートレック荘事件 (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社
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本棚登録 : 5053
感想 : 533
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  • Amazon.co.jp ・本 (258ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101171333

感想・レビュー・書評

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  • いやー!
    すっかり騙されました。

    何がすごいって、部屋割りですよねー。

    そこで見抜けなかったのが悔しい。

  • 叙述トリックなのでしょうか。まんまとしてやられました。

  • 叙述ミステリーってやつですが、
    本当に良く出来てるなぁ・・・と、感心してしまいました。

    けっこう疑いながら読んでたつもりだったのですが、
    またもや最後に「えっ!???」となっちゃいましたよ(笑)

    途中でひっかかるところ、
    なんとなく違和感を感じる箇所があったのですが、
    後から読み返すとそこが全部伏線なんですよね。
    初読では最後まで気付きませんでした。
    再読すると解るのですが、
    台詞ひとつひとつも細心の注意を払って書かれており、
    その組み立て方は本当に見事!!
    後から読むとなるほど~~~~~・・・です(笑)

    今ではとても有名な作品なのである程度身構えて読みますが、
    そうと知らずに読んだらかなりの衝撃だったでしょうね~。

    これは200ページほどの薄い作品なのですが、
    書き上げるのにものすごく時間がかかったそうです。
    これだけ練り上げればそれはそうだろうと納得します。

    「旅のラゴス」も意外でしたが、
    筒井さんはこういう本もお書きになるんですねぇ。
    今更ですが他の作品も読んでみたいと思います(笑)

  • 裏表紙にあるようにメタミステリー。
    うーん、これは書かない方が断然良い!
    だってトリックを書いている様な物だから。

    昔所有していた別荘が人手に渡り、縁合って招待を受けるところから話は始まる。
    ところどころ挿入されているカラーのロートレックの作品は読む上で重要なのかと思いきや、特になし。
    これが勿体なかったな。
    登場人物を表しているんだろうけど、それが直接事件には関係なくて。
    先入観を上手く使って、最後はびっくり!
    なんだろうけど、メタミステリーと書いているのでそうさぐって読んでしまう。。。
    だけど、充分楽しめた。
    犯人の告白部分で作者筒井さんがトリックの種明かしをするところ、お茶目だと思った。
    くどいと言う人もいるようだけれど、筒井さんらしいかなと。

  • 久しぶりの再読。評価甘め。
    ロートレックの作品に囲まれた洋館。3人の美女による恋の鞘当て。一人ずつ美女が殺されていく。
    ネタバレを知っている以上、なんの驚きもありませんでしたが、昔は衝撃的でしたね。メタミステリとか書いちゃうとちょっと詰まらないのですが。改めて読むと最後のページの犯人の独白がとても切なくてたまらない。
    館物でこのページ数で満足度の高い小説はなかなかない。

  • 見事に騙されました。
    最近はミステリをよく読むので、注意深く読んでいましたが、ある一行に衝撃を受けました。
    最後に、犯人からとても丁寧な解説があるので安心して読んでください(笑)
    きっと騙されます!

  • 久々の筒井さん作品。面白かったです。私自身、絵画についてあまり詳しくないのですが、それでも楽しめました。犯人当ては私には少々難解でした。最後の最後で驚きました。

  • ラストの方で明かされる真実に、どういうこと?って衝撃を受けました。いくつかあれって思うところもあったけど、見抜けず。気持ちよくだまされました。

    ミステリーを読み返すことはあまりしないのですが、この本についてはもう一度読み返しました。分かってから読んで、改めて叙述のうまさに感心しました。

  • 素直に騙された〜!読み終えたあとの疑問やモヤモヤも残らない良い本でした。短時間でサクッと読めて分かりやすいから人にも薦めやすい。救いの無さがつらいけど…!笑 面白かった!

  • 多彩なジャンルをモノにし、2012年にはライトノベルにまで手を伸ばした筒井康隆の膨大な作品の中でも、ミステリーの長編作品は2つとされている。ドラマ化もされた「富豪刑事」と本書「ロートレック荘事件」である。

    本書はロートレックの絵画が飾られた洋館で起こった美女3人の殺害を巡るミステリである。小説の叙述形態を生かしたメタ的なトリックが肝であり、「この地の文章は一体誰の思考なのか・・・?」と気になりながらも読んでいるうちに、その疑問が全てトリックで回収される様子は見事であり、筒井康隆の高い文学的技法の操作能力を楽しめる。

著者プロフィール

小説家

「2017年 『現代作家アーカイヴ2』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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