最後の伝令 (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社
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本棚登録 : 291
レビュー : 16
  • Amazon.co.jp ・本 (273ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101171357

作品紹介・あらすじ

肝硬変末期、全身が衰弱しつつある窓際会社員の体内で情報細胞の最後の旅が始まった。行く先々で様々な情報を蓄えつつ、めざすは延髄末端の十二番街。臓器という都市の混乱を緊迫した筆致で描く表題作ほか、現実と虚構の融合を語る「瀕死の舞台」。桜の木が切々と陳述する「樹木法廷に立つ」等、SF回帰と熱狂的に迎えられ、"死"をめぐる文学的野心作とも激賞された傑作14編。

感想・レビュー・書評

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  • 随分昔読んだものを再読。やはり良かった。特に巧いなあと感じたのは『九死虫』『あのふたり様子が変』、感覚的に好きなのが『禽獣』『瀕死の舞台』。

  • 彼の短編集としては「俺に関する噂」の方が
    大分好きだ。

    とりあえず大槻ケンヂ君の例の話が心に残って
    ここでも作品にしてることはわかった。

  • 様々な内容の短編集。どの話も面白かった。

  • 筒井さんによる、結構近年のSFへ回帰した短編集。
    「人喰人種」 当たり前に人喰い
    「北極王」 子どもの脳みそ
    「樹木 法廷に立つ」 桜の木が法廷で陳述する。ニッチ考えないことばだけの、ブンブンのご主人あるじヒト
    「タマゴアゲハのいる里」 
    「近づいてくる時計」 近づいてくるという意味
    「九死虫」 人間は1回しか死なないけど、8回死んでも生き返る虫の話。どれだけ生き返れても人生の苦労は同じ。おもしろい。
    「公衆排尿協会」 おしっこ我慢しすぎてるときに思いついたんだろう
    「あのふたり様子が変」 少し昔めいたいいなずけ同士が家族親戚がたくさんいる中でSEXできる場所を探してウロウロする中でどんどん興奮
    「稟獣」
    「最後の伝令」 人間はいろいろな器官でできていて、いろいろ行動するのは“存在”という器官的な考え おもしろい
    「ムロジェクに感謝」 なぜムロジェクに感謝なのか
    「二度死んだ少年の記録」 怖いけど、死因うける
    「十五歳までの名詞による自叙伝」 絶対文字数かせぎ。あとで私の知らない名詞を調べてみよう
    「瀕死の舞台」 役者がよくいう“死ぬときは舞台の上で”ってのをやった人の話。こんな死に方幸せね

  • 2012.3.4(日)¥73。
    2012.3.16(金)。

  • 死を直接的若しくは間接的にテーマとした短篇集。
    気に入ったのは、「九死虫」、「禽獣」、「最後の伝令」、「ムロジェクに感謝」、「瀕死の舞台」。
    「九死虫」と「最後の伝令」はSF臭溢れる設定に引き込まれる。
    「禽獣」はこの短篇集の中ではかなり穏やかな内容であるが、動物への愛情を深めてくれ、中でも鶯にいたっては飼いたくなってしまうほど、鶯が可愛くて仕方がなくなる。
    「瀕死の舞台」はSFと言えばSFだけれども、現実にもありそうで、しかもグロテスクでない良い死を見せてくれる話で、最後にこの話でしめられるのがなんとも良い心地で終えさせてくれる。

  • 最期の一線とは。

  • 「九死虫」「最後の伝令」「十五歳までの名詞による自叙伝」

  • やはり短編集は記憶が希薄。また読もう。

  • 内容は
    筒井さんの短編14編。
    どれもこれも設定が大好きなのだけど
    読んでると暇になってくる話もいつものごとくしばしば。
    中でも、
    両親を亡くした子が書いた手紙の『北極王』や
    樹木が法定の証言台に立つ『樹木 法廷に立つ』や
    いじめで飛び降り自殺した少年がウロウロする『二度死んだ少年の記録』
    などもおもしろいけれど
    特に、
    肝硬変で死んでしまう体内の細胞たちの会話『最後の伝令』と
    8回生きて9回死ぬ虫による『九死虫』がとても良い。

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著者プロフィール

筒井 康隆(つつい やすたか)
1934年大阪市生まれ。日本を代表するSF作家の一人と目され、小松左京、星新一と並び「SF御三家」と称されることもある。
1981年『虚人たち』で泉鏡花文学賞、1987年『夢の木坂分岐点』で谷崎潤一郎賞、1989年「ヨッパ谷への降下」で川端康成文学賞、1992年『朝のガスパール』で日本SF大賞をそれぞれ受賞。1993年に断筆宣言を行ったことは大きな話題になった。1996年断筆解除後には、2000年『わたしのグランパ』で読売文学賞、2010年に第58回菊池寛賞、2017年毎日芸術賞をそれぞれ受賞。2002年には紫綬褒章も受章している。
代表作のひとつ『時をかける少女』は度々映画化、アニメ化され、多くの読者に愛される。ほか『日本以外全部沈没』、『文学部唯野教授』、『旅のラゴス』、『残像に口紅を』などは機会あるごとに話題となり、読み返されてきた。

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