銀齢の果て (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社
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本棚登録 : 535
レビュー : 80
  • Amazon.co.jp ・本 (308ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101171517

作品紹介・あらすじ

増大した老齢人口調節のため、ついに政府は70歳以上の国民に殺し合いさせる「老人相互処刑制度」を開始した!和菓子司の隠居、宇谷九一郎の住む宮脇町には、もと自衛官、プロレスラー、好色な神父など「強敵」が犇めいている。刃物と弾丸が飛び交い、命乞いと殺し合いの饗宴が続く。長生きは悪なのか?恐怖と哄笑のうちに現代の「禁断の問い」を投げかける、老人文学の金字塔。

感想・レビュー・書評

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  • 増大した老齢人口調節のため、ついに政府は70歳以上の国民に殺し合いをさせる「老人相互処刑制度(シルバーバトル)」を開始した。

    ご老人版バトルロワイヤル、刃物と弾丸が飛び交い、命乞いや画策があり、血まみれスプラッタにエログロ表現の筒井節。姥捨山ベースの「楢山節考」より過激で、シュールな人間模様。

    私の手元にあるものは平成20年発行分で、巻末には歌人の穂村弘氏の文が…!

    • まっきーさん
      こんばんは。

      し、シルバーバトル……(絶句)
      す、すごい。

      先日、貴志さんの「悪の教典」を読んで気持ち悪くなりかけましたが
      ...
      こんばんは。

      し、シルバーバトル……(絶句)
      す、すごい。

      先日、貴志さんの「悪の教典」を読んで気持ち悪くなりかけましたが
      これもまたすごそうで、見つけたら手に取ってみたいです。

      あといつも花丸ありがとうございますm(_ _)m。

      すごそうな内容です。そして気になります。
      2014/03/15
    • hetarebooksさん
      まっき~♪さん

      こちらこそ、いつも花丸ありがとうございます☆

      うふふふ、すごいですよ。突き抜けていて、なんというか、逆に爽快感が...
      まっき~♪さん

      こちらこそ、いつも花丸ありがとうございます☆

      うふふふ、すごいですよ。突き抜けていて、なんというか、逆に爽快感があります。

      何がすごいってこれを書かれたとき、筒井さんもけっこういいお年なんです。それでいてこんな設定を書いてしまう、という。。。
      2014/03/17
  • 筒井氏の世界に入っちゃ危険(笑)と思いつつ・・どんどん引きずり込まれました。
    何となくですが、「俗物図鑑」の梁山泊に立てこもる人々とイメージが重なっていました。不思議です・・。ギリギリのところに追い詰められる感じが似てるのかもと考えたりして・・。

    ラストは壮絶なんだろうなと思ったのですが、確かにある意味壮絶ですが、また違った意味で驚かされた作品です。

    結構タブーに挑んでいますね。それが筒井氏らしいと思います。そして引きずり込まれる感じ。いつまでも筒井ワールドは変わらずそこにありました。

    • 猫丸(nyancomaru)さん
      「筒井氏の世界に入っちゃ危険」
      ブラック・ユーモアの見本と言うか権化ですからね、この作品も、いつか遣って来るコトじゃないかと思ってしまいます...
      「筒井氏の世界に入っちゃ危険」
      ブラック・ユーモアの見本と言うか権化ですからね、この作品も、いつか遣って来るコトじゃないかと思ってしまいます。。。
      2012/10/29
    • aquaskyさん
      nyancomaruさん、筒井作品は、ちょっと読み始めると止まらなくなりそうで怖いです。笑) そのうちに実際に起こってしまうかもですね・・...
      nyancomaruさん、筒井作品は、ちょっと読み始めると止まらなくなりそうで怖いです。笑) そのうちに実際に起こってしまうかもですね・・・怖い怖い。
      2012/12/18
  • 浅ましい老人がたくさん出てくる小説。
    老いても欲望も、生への執着も捨てきれない。
    若者には貶まれ、社会のゴミと呼ばれてもいい目を見たい。
    人間だもの。

    みつを

  • 筒井先生らしく、狂気とギャグが炸裂しています。

  • デスゲーム的な話が好きなので読んでみたが、あまりに悪趣味で読むのがしんどかった。
    ブラックユーモア的な文体も生理的に受け付けないし、
    場面転換も唐突で全体的に読みにくい。
    全く別の場面や人物の話に移るとき、行を空けるとか章を区切るとかするものじゃない?と思うのだけど…。
    唐突に次の行から話が全く変わるので、最初は面食らった。
    バトロワとかクリムゾンみたいな感じを期待していたが、人間ドラマやスリル、サスペンスなど全然なくてガッカリ。

  • 社会がああだこうだ施策を練る。それに盲目的に従っていいのだろうか。無視するだけじゃ社会不適応者だけど、反抗するのはいいじゃないか、その中に人権をうたう国民の権利が含まれている。声をあげよう。SNS上の揚げ足取りは半熟未熟!と蹴散らそう。快活な惨劇が社会の病理をえぐり出す傑作。

  • 昔の筒井康隆を彷彿とさせるブラックな小説。

  •  筒井お得意のスラップスティックだと見当を付けてはいたが、「霊長類南へ」や「俗物図鑑」、「アフリカの爆弾」の時代とは様変わりで、どうにも後味が悪い。勿論それは筒井の狙いとするところではあるだろう。なにしろ増えすぎた老人たちが法令によって互いを間引きし合わねばならないという状況設定なのだから。
     何十人もの登場人物の性格や家族背景の書き分けは実に見事。殺し方のバリエーションも豊富で、さすが今では大御所と呼ばれるだけのことはある。
     人を殺さねばならない、或いは自分は殺されてしまうのだろうという避けることのできない状況の中での心理を、大勢の登場人物に仮託してフラグメント状に散りばめるという手法は、手練れのなせる技術だろう。
     ラストで宇谷久一郎が盟友猿谷の遅刻を裏切りと勘違いし、そのお陰でバトル生き残りの中の更に生き残りとなって帰宅するという場面には、肩すかしを食らった感がある。
     筒井は本当にこういう結末に持っていこうとしていたのだろうか。もしそうだとすれば、陰惨一辺倒で終わらせたくなかったという思いがあったのかもしれない。
     テーマとしては星新一のショートショート「生活維持省」に相通ずるものがある。もっとも、こちらの作品は人口過剰増加が懸念されていた時代のものなので、今の人にはピンと来ないかもしれないが。

  • 内容もいいのだが、秀逸なのが挿絵。登場人物が丁寧に描かれている。これでカルタを作りたいほど。

  • 他書からの引用で存在を知り、老人相互処刑制度なる過激な内容に惹かれて読んだ本。

    現実離れした設定に創作だなぁと、気を楽にしていたのですが、、、。読んでいくうちに、ありえる話や・・・とも感じられ、狂気はすぐそばにあると感じざるを得なかった。

    終わり方もまぁ、この作品らしさかなと感じられた。
    これがファンタジー作品ならば、話のオチやどんでん返しも期待したけれど、あまりに現実感があって、まぁ、そうかなと。

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著者プロフィール

1934年大阪府生まれ。小説家。同志社大学文学部卒業。81年『虚人たち』で泉鏡花文学賞、87年『夢の木坂分岐点』で谷崎潤一郎賞、89年「ヨッパ谷への降下」で川端康成文学賞、92年『朝のガスパール』で日本SF大賞、2002年紫綬褒章、10年菊池寛賞、17年『モナドの領域』で毎日芸術賞。他の著書『時をかける少女』『家族八景』『虚航船団』『文学部唯野教授』『銀齢の果て』『聖痕』『創作の極意と掟』など。

「2019年 『深淵と浮遊 現代作家自己ベストセレクション』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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