影武者徳川家康(中) (新潮文庫)

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  • 新潮社
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レビュー : 79
  • Amazon.co.jp ・本 (672ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101174167

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  • 二郎三郎からすべての権威権力を奪い自分のものとしようとする秀忠。秀忠将軍継承、二郎三郎息子の徳川家継承、風魔と柳生の戦い、すべてがリアリティーの伴った白熱した描写である。
    松平忠輝、他の作家からは愚か者扱いされているのに著者は好奇心の強すぎる好青年、何カ国語もしゃべれる外国人の星と定義して、岡本大八キリシタン事件、大久保長安と伊達政宗の陰謀を絡めて描いているところは、本当に興味深く読ませて頂いた。

  • 上巻の最後に征夷大将軍の地位を得た徳川家康こと、影武者世良田二郎三郎。
    この中巻では自らの命を守るため、堅固な砦となる駿府城を建てつつ、箱根山に拠点を持つ風魔衆をも引き込み、徐々に盤石の態勢を敷いていく。資金面では日本各地の金銀山を家康直轄とし、さらに南蛮貿易にも手を伸ばすなど、やることなすこと抜け目がない。さらに側室との間に子どもも次々と生まれ、「徳川家康」という実在の人物の実際の活動を下敷きにしており、うちいくつかは創作であるとは分かっているものの、これだけのことを60歳過ぎてから成したのか、と驚嘆せざるを得ない仕事ぶり。

    家康の影武者を主役に置いている関係上、対立軸として上巻で既に馬脚を現している二代将軍、秀忠がとにかく卑劣で酷薄非道な小者に描かれているので、実際にどんな人物だったのか何度か確かめたくなるほど。上巻でも思ったが、この作品に書かれていることが真実なのではないかと錯覚するような場面も多々あり、小説としての密度の濃さを堪能できる。

    この巻からはキリシタンや外国人も重要なアクターとして多く出てくる。彼らの考え方と世良田二郎三郎の信念とがリンクするあたりも読み応えあり。本筋も脇道も含め、楽しめる場面は数えきれない。

  • ★秀忠が非常に悪人に描かれているので、実際どんな人だったのか知りたくなった。

    ★松平忠輝カッコいい。

  • 上中下巻の超大作。
    中巻では、ついに征夷大将軍になった家康の影武者二郎三郎が、二代目将軍になる秀忠とパワーゲームを繰り広げます。小細工から大仕掛けまで、中にはクスッと笑えるようなモノもあって飽きさせません。
    話の筋としては大きな動きは無いものの、それでも一気読みできる面白さ。下巻が楽しみです。

  • 二郎三郎が秀忠を押さえこむあたりが爽快。
    今後忠輝が秀忠に対して、どの様な楔になっていくのか楽しみ。

  • 評価は5.

    内容(BOOKデーターベース)
    関ヶ原で見事な勝利を収めた徳川陣営。しかし、嫡子・秀忠による徳川政権が確立すれば影武者は不要となる。その後の生命の保障がないことを知った影武者・二郎三郎は、家康を斃した島左近を軍師に、甲斐の六郎率いる風魔衆を味方に得て、政権委譲を迫る秀忠、裏柳生と凄絶な権力闘争を始めた。そして、泰平の世を築くため、江戸・大坂の力を拮抗させるべく駿府の城の完成を急ぐ。

  • 歴史物は登場人物が多く、堅くて読みづらいイメージがありましたがこの作品は表現が平易で登場人物もある程度固定されていたので読みやすかったです。

    登場人物の行動理念が丁寧に描写されるので、すごいことやアホなことをしても納得感ができ、とても面白かったです。
    私は特に中巻が好きです。

  • 2巻目に入って登用人物がほぼ出そろい、物語も落ち着いてきた。
    とはいうものの、次々に新しい事態が出現。
    主人公二郎三郎は息つく暇もない。

    関ケ原以降の徳川家康が実は影武者だったという突拍子もない物語を、じつはこっちのほうが事実ではなかったかと思わせる作者のリアリティの再現力がものすごい。

  • 中盤に差し掛かり、物語はますます面白くなってきました。でもきっと史実に詳しかったらもっと楽しめるんだろうなと思うと、家康物語を読んだ後、もう一度読み直したい気もします。もはや戦の世でなく、忍びが跳梁跋扈する世界だからこそ、権謀術策蠢く中での親子喧嘩を堪能できるってモノ。裏に島左近と風魔小太郎が陣取っているのもスリリングだし、その存在感にも興奮させられる。ここから豊臣滅亡に至る流れ、本物語ではどのように描かれていくのでしょうか。これからクライマックスに向けての展開にも目が離せません。

  • 引き続き二郎三郎の活躍が気持ちいい

    一難去ってまた一難、それを痛快に解決していく。
    今回も左近が渋い。
    おふうを守っての柳生との闘いでの助っ人キャラへのフォローにグッとくる。

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