新源氏物語(下) (新潮文庫)

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  • 新潮社
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感想 : 34
  • Amazon.co.jp ・本 (528ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101175164

感想・レビュー・書評

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  • 女たちが生きる、その生き様を見届けた気持ち

    多くの気持ちの葛藤、困惑、歓喜、涙にふれ
    知らない世界を感じられた

    衣の華やかさに対してその重さほどの深い悲しみを感じる場面が多かった

    人間模様を描く小説として源氏物語はやはり面白いと感じた

  • 上巻、中巻に続いて読了しました。
    明石の女御(ちい姫)が、育ての母である紫の上にも、産みの親である明石の上にも親しく接していて、とても好感がもてました。主上に帰ってこいと急かされながらも実家に留まり、紫の上の最期に立ち会えたときも、寂しいけれど美しい場面でした。
    柏木の衛門督と女三の宮の話は、なんだか女三の宮が気の毒で…それにしても、源氏は2人とその子である薫にそれとなく辛く当たる場面は、気持ちは分かるけど自分のことを棚にあげて…と複雑な気持ちになりました。
    読み終わったとき、続きが気になる終わり方だなと思いましたが、原作は続きがあるんですね。薫のこともそうですが、夕霧と雲井雁、女二の宮のことが途中で終わってしまっています。玉鬘も子供をたくさんもうけたとありますが、その後ちゃんと幸せになれたかどうかも気になります。
    他の方が訳した源氏物語にも是非チャレンジして、続きを楽しみにしたいと思います。

  • 高校時代に一読し、京都来訪前に再読

  • 田辺源氏、再読です。
    実は今、橋本治の窯変源氏を読み途中なのですが、解釈が独特過ぎて(!)原作が気になったのだけれどもちろん原文は読めないので、私の中で一番わかりやすいイメージの田辺源氏を読んでみることにしたのです。

    窯変源氏で引っかかったのは、若菜上下と柏木の帖。
    田辺源氏では、柏木は普通に恋してました。女三宮もそれなりに。

    彼女が死に間際の柏木に宛てた返歌、
    立ち添ひて 消えやしなまし憂きことを 思ひ乱れる煙くらべに
    についての解釈はしみじみと嬉しい、とあったので意外でした。

    窯変源氏では、女三宮が書いた時点では投げ遣りな歌でしかなかったのに、柏木の病床で読むと慕いあう者同士の相聞歌にきこえ、柏木は感動してたんですよね。深読みすぎる解釈かなと。
    ちなみに円地源氏では柏木の気持ちには触れられておらず、寂聴の女人源氏でも、女三宮の語り口なので特に書かれてませんでした。
    そして、虚しい返歌に失望し自嘲するという印象的な解釈はあさきゆめみしにありました。

    やっぱり源氏って面白い。訳者によってこんなに雰囲気が変わるとは。
    なんだか田辺源氏の感想じゃなくなってしまった…

  • 桜の花が「可憐から豪華へ、そして、散って行く」ような最終章。
    桜が散り際に、少し凶々しくなる事があるように、
    女三ノ宮が陰を落とす。
    紫の上の心理描写は秀逸。
    これで、紫の上は、
    世界で最も美しいヒロインの一人にして、
    誰からも好感を持たれるという地位を確立した気がする。

  • 興味はあったけれど手が出なかった源氏物語をひとまず読み切ることができた。
    田辺聖子さんの訳が難しくなくて読みやすかったからだと思う。
    次も楽しみ。

  • 光源氏が出家を決意するところで完結。次なる物語がまだあるらしい。あとがきにもあるが、原作者の紫式部という人の偉大さがよく分かる。芸術、人々の思いなど実に多彩な内容が描かれている。1000年もの間読み継がれているという事実に改めて驚くが、原作当時の仏教の捉え方というのも面白い。

  • 癖がなく読みやすい源氏物語。与謝野版とか谷崎版とかいうくらいなら田辺版がおすすめ。「あさきゆめみし」はかなりこの作品を忠実に再現しているのが分かる。

    源氏と紫の上視点の作品だけど、紫の上は幸せだったのか?
    源氏の最愛になるよりも出家できた女性の方が結局は幸せを感じられる世界観のような気がした。朧月夜の生き方は自分の気持ちに忠実で現代に生きる自分が読んでも清々しくて共感できる。

  • 2015.10.09

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著者プロフィール

1928年、大阪市生まれ。樟蔭女子専門学校卒業。64年『感傷旅行』で芥川賞、87年『花衣ぬぐやまつわる……』で女流文学賞、93年『ひねくれ一茶』で吉川英治文学賞を受賞。『むかし・あけぼの』『ジョゼと虎と魚たち』など著作多数。

「2023年 『私たちの金曜日』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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