あとの祭り 死なない病気 (新潮文庫)

  • 新潮社 (2013年4月30日発売)
3.00
  • (0)
  • (1)
  • (4)
  • (1)
  • (0)
本棚登録 : 18
感想 : 3
サイトに貼り付ける

本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています

Amazon.co.jp ・本 (256ページ) / ISBN・EAN: 9784101176390

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 妄想を文章化するのに長けているだけの物書きが、政治、経済、文化、社会問題等に思い付きだけの発想で物申すのに 最後まで読み終えた私も結構辛抱強いと思った。「死なない病気にかかった」と言う瀬戸内寂聴さんは可愛い。

  • 2014/11/25 読了

  • 男性の目線から、医師の目線から・・・独特な目線で身の周りに起きたこと、世の中の出来事について書かれたエッセイ。

    例えば、男性の目線で書いたエッセイとしては、
    一時スキャンダルでマスコミに叩かれていたタイガー・ウッズについて。
    その頃スランプに陥っていたタイガー・ウッズを見て、不倫騒動のせい・・・と単純に考える所を渡辺淳一さんはむしろ、スキャンダルがなくなったからゴルフの迫力がなくなったのだ、思い切り性欲が満たされると気持ちが落ち着き成績も良くなると読んでいて、「なるほどな~、そうかも」と思いました。

    また、医師の目線で書かれたエッセイでは、
    不同意堕胎罪について、臓器移植法改正案のA案可決についての私見が書かれてあり、不同意堕胎罪についての見方は「これは医師でないと、ここまで読めないわ」と感心しました。
    また、臓器移植の話では、ご自身が医師として関わった際の思い出、それが小説家になる生涯忘れ難い事件となったという事が書かれてありました。

    他、政界について、民法について、といった大きな事から喪中ハガキについてといった小さな事まで独自の鋭い感性で世の中を切り取ったエッセイとなっています。
    また、ひきこもりについて、「ひきこもり村をつくったらどうか」などユニークな提案をしたり、独自の経済論も展開されています。

    これを読んで改めて、渡辺淳一さん、頭がいい人だ~!と思いました。
    文章から、物事の目線から知的レベルの高さを感じるエッセイでした。
    最近の小説を見て、「大丈夫なのか?この人?色ボケしてるんじゃ・・・」といらぬ心配をしていただけに、余計素晴らしく感じました。
    「こんな考えもあるんだ~」「こんな見方もあるんだ~」「こんな事をひとつひとつ立ち止まって考えてるんだ~」とすごく参考になり、興味深く読めました。
    狭い目線で見ている、私の中の世の中を見る小さな窓がほんのちょっと広がったような気がします。

    個人的には、文章は素直に書いたものが一番いい、それが作家の第一歩だという言葉が記憶に残りました。
    また、小説が好きだという文学ホステスが「渡辺淳一」という小説家を知らなくて唖然としたという話も面白かった。

全3件中 1 - 3件を表示

著者プロフィール

1933年北海道生まれ。札幌医科大学卒。1970年『光と影』で直木賞。80年『遠き落日』『長崎ロシア遊女館』で吉川英治文学賞受賞。2003年には菊池寛賞を受賞。著書は『失楽園』『鈍感力』など多数。2014年没。

「2021年 『いのちを守る 医療時代小説傑作選』 で使われていた紹介文から引用しています。」

渡辺淳一の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×