すべては一杯のコーヒーから (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社
3.85
  • (244)
  • (316)
  • (293)
  • (28)
  • (10)
本棚登録 : 2128
感想 : 330
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (320ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101180311

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 1番に『情熱』。
    情熱があることで本質を捉えて物事を判断することができることを著者から学んだ。
    情熱がある人に仕事や人が自然と集まってくる。

    著者はシアトルからタリーズを日本に持ち込み、広めると言う挑戦をしているが、
    「最悪」を想定することで挑戦を容易にしている。

  • 少し前に作者の松田公太さんが、今のタリーズについて
    「入口のメインの看板が…、俺、こんなにパンケーキ屋さんばかり作ってきたっけ?(中略)自分がゼロから育てたブランドだからこそ、愛しているからそこ、これ以上迷走してほしくないな。」
    と呟いてました。

    ちょうどこの本を読んでいるタイミングだったので、とても納得してしまった。

    タリーズに対する熱い想いが伝わる一作でした。

    成功者といえる人ほど、やっていることは泥臭く失敗して、そこから学んでいることを生かして成功しているんだと思います。
    それを表に出すか、出さないかが、その人の個性というか。

    印象に残っているのは銀行員時代、優秀外交員の評価ポイントを支店長代理数人に改ざんされたところ。
    銀行人事部にシステムの改善を要求。支店長の謝罪もあったけど、
    「悪いのは支店長ではない。悪いのは改ざんに加わった人と、それを許したシステムだ」と断言。

    そう、会社組織で改ざんがまかり通るシステムに問題がある。

    これを肝に銘じて、今、会社の問題に取り組んでいる。

  • 仕事に対する情熱が周りの人を動かす。

    「タリーズコーヒーを日本で広げたい」その思い出突っ走ってきた著者の松田公太さん

    すぐに行動に移し、常に試行錯誤を繰り返して、今の大規模なチェーン店になりました。

    そして、タリーズで働くことでフェローが何か得られるようにと、フェロー思いの部分もとても感動しました。私がフェローを雇うときに参考になりそうです。

    私もタリーズは一番雰囲気が落ち着いていて好きです。

    また、この本は日本の制度の不毛さをストレートに表現していて、その点も面白かったです。

  • 仕事でスターバックスの事業戦略を取り扱うため、シアトルではガチンコのライバルと目されるタリーズをちゃんということで読んだが、これはこれ単体で、非常に教訓の多い起業家物語であった。

    松田公太氏は数奇な運命の持ち主で、日本人なのに古郷はアメリカ、若くして弟さんを亡くされ、お母様も非常に不幸な亡くなられ方をしている。タリーズのUS本体にも裏切られたり、山あり谷ありで、新しいビジネスの地平を切り開いたがゆえに、思わぬところで思わぬ苦労を強いられる、McDonald's : Behind the Arches, the everything store, The Airbnb Story といった企業物語と通底する部分を多分に持つ。

    読んでいるほうはハラハラドキドキで面白いのだが、実際に経営を切り回してきた松田氏は、本当に大変でいらしたと思う。私は彼と完全に同世代なので、若いころから苦労を重ねた人間にはかなわないなあ、と感心することしきりだった。

  • ★4.5

    タリーズのコーヒー、雰囲気、可愛いグッズの大ファン。思いがけず自粛中に手に入ったので読み進めたら、苦手と思っていたビジネス本とは違う読みやすさで一気読み。本当に興味深く面白かった。
    創業者さん、こんなに素敵な方だったのか!とますますタリーズ好きになりそう。行動力、考え方、そして目標や夢をもって実現する情熱…見習いたいと思うエピソードがたくさんで勇気をもらえるし、こんな上司の元で働きたいと思える。
    コロナが落ち着いたらマイボトル持ってまた行きたいな〜。

  • 2019.10.26
    タリーズ日本進出にこんな裏話があったとは思いもよらなかった。まさか一人の情熱に溢れた青年の働きかけによるものだったとは…最近タリーズ行ってなかったけど、行きたくなっちゃったな。
    出店の苦労とか、細かい事も色々書いてあって興味深い本だった。

  • 今では誰でも知るコーヒーチェーン、タリーズコーヒーの日本での創業者による、起業をテーマにした本。著者は幼い頃から外国で暮らし、外国の食文化を日本に広めたいという夢があった。アメリカで出会った、スペシャルティコーヒーを展開したいと思いつく。
    卒業後働いていた都市銀行を辞め、アメリカ本社の社長に直接訴えてなんとか経営権をもらい、銀座に店を開く。あらゆる苦労を経験したようだ。
    アメリカで思春期を過ごした著者には、人並み外れて起業家精神が育ったのだろう。ネイティブ並みの英語力も成功の鍵である。また人脈を使い、アルバイトと信頼関係を築くなど、人とのつながりを大切にしてきた。
    株式がヘラクレス上場を果たしたが、後に取り下げている。現在のウェブサイトを見ると、松田氏の名前がどこにもなかったので、事業を売却したのだろうか。彼が一貫して主張していたのは、成功には情熱が不可欠であるということ。バブル時代の若者らしいエネルギッシュな情熱は感じられた。
    タリーズのコーヒーを飲んでみたくなる本。次回の帰国では是非タリーズに寄ろうと思う。

  • おそらく、私はタリーズコーヒーには1度も行ったことがありません。
    でも、この本を読んだら行ってみたくなりました。
    それも、せっかくなので銀座の1号店に。

    松田公太さんの情熱、というより「志」がひしひしと伝わってきて、応援したい!と思いますね。タリーズコーヒーの株を買いたい!と思ったほどです(;^_^A

    「No Fun, No Gain (楽しさなくして得るものなし)」仕事でもなんでもゲーム感覚で楽しめば結果はついてくる。
    どうやったらゲーム感覚で楽しめるようになるのか、そんなことも考えながら日々の仕事にも取り組んでいきたいと思います。

  • みんなの党松田公太(@matsudakouta)参議院議員の原点、タリーズの日本法人の創業時のエピソ-ドを松田さんの持論を交えながら書かれたエッセイです。

    起業には「情熱・使命感」があることが大事であり、「経験」を積み、「自分を信じて諦めない」ことが必要、そして人を大事にし、将来をきちんと見据えて進めていくべきだと説いています。

    非常に熱い筆者の論は今後の自分の人生を見直すにもとても参考になる、良書だと思います。

  • 読みたかったけど機会逃してたシリーズ。読めてよかったと思えた本。松田さんという社長が経営する元々大きな会社がタリーズを始めたと思っていたけれど、松田さん個人でシアトルに乗り込み、そこから1つ1つ作り上げていったことを知り、とてもわくわくしながら読めた。個人だから不可能とかっていう言葉は禁句にしなきゃなぁ。自分の目標に向かって、どれだけ周りを仲間にできるかだ。

著者プロフィール

松田公太(まつだ・こうた)
1968年12月3日生まれ。5歳から17歳までの大半をアフリカとアメリカで過ごす。90年筑波大学卒業後、三和銀行(現・三菱東京UFJ銀行)入行。96年に三和銀行を退行し、97年にタリーズコーヒー1号店を銀座にオープン。98年タリーズコーヒージャパン株式会社を設立。日本にスペシャルティコーヒーの文化を根付かせる。2001年ナスダックジャパンに株式を上場。04年MBOにより非上場化。 07年タリーズコーヒージャパン株式会社代表取締役社長を退任。世界第2位サンドイッチチェーンのクイズノス社アジア環太平洋社長に就任。08年タリーズコーヒーインターナショナル(シンガポール)を設立。09年Eggsn Things International Holdings Pte. Ltd.を設立し、CEOに就任。10年、原宿に1号店を出店し、パンケーキブームをもたらす。同年参議院議員選挙に出馬し、当選。現在は日本を元気にする会の代表として、直接民主型政治の実現を目指して奔走する。

「2016年 『愚か者』 で使われていた紹介文から引用しています。」

松田公太の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×