ギリシア人の物語1 民主政のはじまり (新潮文庫)

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  • 新潮社 (2023年7月28日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (580ページ) / ISBN・EAN: 9784101181127

作品紹介・あらすじ

 古代ギリシアで民主政はいかにして生まれ、いかに有効活用され、見事に機能したのか? なぜ現代まで脈々と続く哲学や科学、芸術の起源となることができたのか?そこには数少ない市民で強大な帝国ペルシアと対峙しなければならない、苛酷な状況があった――。ギリシア人なくしてローマ人なし。「ローマ人の物語」以前の世界を描き、現代の民主主義の意義までを問う著者最後の歴史長編全四巻。

みんなの感想まとめ

民主政治の起源とその重要性を深く探求する本作は、古代ギリシアの歴史を通じて現代に通じる教訓を提供します。特に、アテネのテミストクレスやスパルタのパウサニアスといった英雄たちの物語は、彼らの最期を通じて...

感想・レビュー・書評

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  • ギリシア人の物語1
    文庫版
    新潮文庫 し 12 46
    民主政のはじまり
    著:塩野 七生

    第1巻は、スパルタ、アテネの改革に始まる、統治機構の説明
    二度にわたるペルシャとの戦闘と、その終焉まで

    マケドニアが登場するまでのギリシャは、スパルタと、アネテを中心とした2大強国の時代なのです

    ペロポネソス同盟 スパルタを中心とした、ペロポネソス半島を守る安全保障条約
    デロス同盟 アテネを中心とした、エーゲ海の海上交通を確保する安全保障条約

    この2つの同盟を基軸として、ペルシア戦後のギリシア世界は回っていく

    ■オリンピック
     BC776~AD393 1169年間 192回に及ぶ
     いざこざが多い、ギリシアの都市国家が4年に1回、戦闘をやめて仲直りをするためのスポーツの祭典がオリンピック、ギリシャの神へ捧げるものであった

    ■スパルタ
      スパルタ人:スパルタ市民
      ペリオイコイ:手工業・商業従事(市民ではない)
      ヘロット:農奴
      2人の王(バシレウス)
      監督官庁:エフォロス:5人の監督官
      長老会議(ゲルーシア)
      市民集会(アペッラ)

      リクルゴスの改革

    ■アテネ

      ソロンの改革

      収入で4つの階級に分かれている:すべて市民で兵役の義務がある
      第1階級:騎兵 
      第2階級:騎兵
      第3階級:重装歩兵
      第4階級:軽装歩兵、船乗り、プロレターリ

      ペイシストラトス

      クレイステネスの改革

      都市部 1区から10区
      沿岸部 1区から10区
      内陸部 1区から10区
      各1区をまとめて、第1トリブス(行政区) ⇒ 10のトリブス
      さらに、トリブスを、3つのトリッティウムに分ける
      さらに、トリッティウムを5つのデモスに分ける
      都市国家アテネの国土であるアッティカ地方は、
      10のトリブスに、30のリッティウムに、150のデモスに分かれる
      1トリブスに3000名の兵役名簿を⇒ アテネ全体で30,000人の兵士を確保
      
      各トリブスから、ストラテゴスを選ぶ 10名の内閣
      各トリブスから、50人ずつを選ぶ、 500人委員会
      20歳以上の青年男子全員からなる 市民集会

    ■第1次ペルシア戦役(BC492)

      ダリウス大王とミリティアデス(アテネ)の戦い
      
      マラトンの会戦(BC490)

      テミストクレス

      アテネ海軍の創設

    ■第2次ペルシア戦役(BC480)

      クセルクセス大王とテミストクレス(アテネ)、レオニダス、パウサニアス(スパルタ)の戦い

      テルモピュレーの戦闘 スパルタ(レオニダス)300人隊の壊滅、ペルシア軍も1割の2万人を失う
      サラミスの海戦 アテネ海軍のペルシャ海軍400隻の壊滅、大王の弟の死
      プラタイアの戦闘 スパルタ、パウサニアスの圧勝

      そして、ギリシアの戦後処理 

    目次
    読者への手紙
    第1章 ギリシア人て、誰?
    第2章 それぞれの国づくり
    第3章 侵略者ペルシアに抗して
    第4章 ペルシア戦役以降
    年表
    図版出典一覧

    ISBN:9784101181127
    出版社:新潮社
    判型:文庫
    ページ数:580ページ
    定価:1100円(本体)
    発売日:2023年08月01日

    全体の構成

    1巻
    第1章 ギリシア人て、誰?
    第2章 それぞれの国づくり
    第3章 侵略者ペルシアに抗して
    第4章 ペルシア戦役以降

    2巻
    第1部 ペリクレス時代
    前期(紀元前四六一年から四五一年までの十一年間)
    後期(紀元前四五〇年から四二九年までの二十二年間)
    第2部 ペリクレス以後
    前期(紀元前四二九年から四一三年までの十七年間)
    後期(紀元前四一二年から四〇四年までの九年間)

    3巻
    第1章 アテネの凋落
    第2章 脱皮できないスパルタ
    第3章 テーベの限界
    第4章 マケドニアの台頭

    4巻
    第1章 息子・アレクサンドロス
    第2章 ヘレニズム世界

  • 「ローマ人」の愛読者であればハマること間違いなしの良書。
    事実と想像と感想が入り乱れる独特の文体も、「ローマ人」を経験済みの人であればなんの抵抗もなく引き込まれていくと思う。
    世界史で習った懐かしのフレーズが、当時の歴史の最先端(生きている人にとっては常にそう)のお話として、臨場感をもって楽しめる。
    アテネのテミストクレスとスパルタのパウサニアスのそれぞれの最期が対照的で感慨深い。いずれも歴史に残る英雄の最後としては寂しい限りではあるが、悠々たる老後生活と餓死の違いは大きい。。

  • 忘れもしない高校の倫理。何を学ぶのかもよくわからないまま、最初に必ず学ぶギリシア哲学の中には、政治体制の堕落した姿が提示されていた。民主政治の変わり果てた姿は"衆愚政治"と教科書にはあった。戦慄した。まさに今がそうではないか。歴史の中に既に答えがあるではないか。そう思ったのがもうかれこれ10年以上も前になる。今そこから何か変わったか?問いへの答えをここでは持たない。民主政を両手放しで受け入れるほど子供ではないし、独裁政を理想としたあの頃からは大人になっただろうか。

    初めて中学の図書室で塩野七生の『ローマ人の物語』を手に取ってからだいぶ経った。確か五賢帝くらいまでで読むのをやめていた大作を今になって読んでみようと思ったわけであるが、どうせなら冒頭に載っていたギリシアの方から読んでいこうと始めたのがこの一冊。もっと本を正せばギリシア神話貪るように読んでたなとか、『ローマ人の物語』長いから取り組みやすい方からにしようとか思惑はありつつ。

    群を抜いてテミストクレス。未来の想定が半端無い。「先見の明」と書いて「テミストクレス」と読む。

  • 副題の「民主政のはじまり」というフレーズからは想像できない種類の面白さ。
    塩野先生の代表作は『ローマ人の物語』だが、文庫43冊に及ぶ大作である。手を出しかねているという人に本シリーズから読んでみることを勧めたい。
    ギリシアが大国ペルシアにいかに対峙したのか。
    サラミスの海戦の勝敗を決めたのは戦闘力だけではないことが実感できた。次巻も楽しみ。

  • 紀元前数百年前から現代に繋がる政治体制の根幹やギリシア、アテナの民主制など学べて面白かった。こんな時代から政治や軍事、市民の生活の
    基盤が構築されていて驚嘆したし、歴代の統括者の性質や能力によって特色は出るが、どの歴代の人物も我が国のために実直に良い国家にしようと精力的だし現代の日本の一部の政治家達と違い
    自分の至福ばかり肥やそうとせず汚職には塗れずに誠実だった。
    ペルシア戦争についても知れて、数よりも質で優ったギリシア軍からは学ぶべき事も多かったので勉強になりました。

  • 1巻のメインはペルシャ戦役。
    時代は紀元前5世紀。ウチらが、弥生時代で、定住できるぞコメ作れるぞ、ってやってた頃――って気付いて彼我の差に呆然とする。

  • 1巻からクライマックスのようなペルシャ戦争に突入してとても面白かったです。
    レオニダス、テミストクレス、パウサニアスと英雄の活躍にとても熱くなりました。

  • 歴史解説書としてとても面白いし、わかりやすい
    スパルタの専兵主義、アテネの民主主義の対比
    テミストクレスを始めとする先見の明を持った進歩的な政治家たち
    アテナの士農工商(違うけど)に見られ始めたメリトクラシー
    テミストクレスがとても良かった

  •  この本は「ローマ人の物語」と同じくらい力が入っている。ただ読む方は第3章が区切れも無く長いので、くじきかけそうになった。だが、ローマ人の物語くらい読む価値のある本だと思う。

  • あまり古代ギリシャの歴史に詳しくないが、面白く読めた

  • 図書館で借りた。
    世界史を学ぶと欧米文化の原点である古代のギリシア・ローマは欠かせない。図書館でギリシア・ローマの棚に行くと嫌でも目に入るのが、太めで何冊もたくさん並んでいる著者・塩野七生氏の本だ。個人的にギリシア・ローマを学びたいと思いつつも、その分厚さ・数の多さから敬遠していた。
    少し調べてみると、これらは小説であり、小説だからこそ「歴史書ではないし、教科書ではないので鵜呑みにするべきではない」という論争にもなっていることが分かった。そりゃまぁそうだろうけど、という印象だ。
    読んでみると、(表現が難しいが)思ったより「ザ・小説」な感じはしなかった。歴史小説というのはこんな感じだろうと思うし、大河ドラマのような神々しさ(?)も感じる。何より古代ギリシアの事象が整理されて、なんとなくの雰囲気を掴めるという学びがある。歴史書ではないとは言え、「私はこう思う」「歴史史料として残っていないが」といった断りも多く、(ギリシア人はこんな人たちだ、という偏見に近い叙述も多いという印象も受けるが、)大枠は史料に基づいて作ったということなのだろう。

    たしかに教科書ではないが、古代ギリシアの雰囲気を掴み、エンタメとして楽しむなら、むしろ読むべきだ。続きも読んでみよう。

  • うーん、「ローマ人の ...」のときは圧倒的な資料で客観的な記述(たまに主観的な部分が出てくるけど)に努めていたと思うんだが、こちらのほうは主観的なお気持ちが前面に出ていて歴史書というより歴史に関するエッセイ色が強まったような...
    まぁその辺を考慮したうえでギリシアに関する読みやすい通史として読むのがよいのかも。

  •  

  • 塩野七生さん最後の歴史長編が待望の文庫化。第一巻は民主政の始まり。リクルゴス憲法をどこまでも遵守するスパルタ。ソロン、ペイシストラトス、クレイステネスと適宜改革が行われるアテネ。ペルシア戦役。対照的な両国が協力する。テミストクレスの深謀遠慮。数年後を構想しての海軍強化。予想は的中し、サラミスの海戦を勝利に導きギリシアを救う。凡将は先例に基づく想定内でしか戦術を立てない。名将は想定外のあらゆる事態も考慮する。現代日本に名将はいなかった。原発事故。想定外は言い訳にならない。凡将以下に政治を委ねてはいけない。

  • ものすごく面白い

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