ローマ人の物語〈34〉迷走する帝国〈下〉 (新潮文庫 し 12-84)
- 新潮社 (2008年8月28日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
- / ISBN・EAN: 9784101181844
感想・レビュー・書評
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西(ペルシア)で東で帝国ライバルが出てくる。
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2008/12/5
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軍人皇帝の時代が終わり、終にディオクレチアヌス帝の時代に入る!!というところで以下次巻です。<br>
しかし、国が衰退して居る時に限って何故人は団結せずに分裂していまうのだろう?<br>
そして帝国の衰退の不安にキリスト教が浸透していきます。<br>
ローマの精神とは相容れないキリスト教がローマに浸透しきったときローマはローマでなくなるのだろうという予感を秘めて・・・。 -
「三世紀の危機」の時代からローマでは、キリスト教が浸透していく。蛮族の襲来、疫病の蔓延、次々と変わる皇帝と内戦、こういった社会不安が帝国に拡がった。キリスト教の浸透は、ローマ人らしさを失ない、やがては帝国の崩壊へとつながっていく。
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コミクスじゃないのに34巻てすごい(まだ続くけど)
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人間世界では、なぜか、権威失墜の後に訪れるのは、残されたもの同士の団結ではなく、分裂である場合が圧倒的に多い。束ねる役割を果たしていた存在が消滅したことによって、それまで自分たちよりは上の存在によって束ねられていた人々は、いったんはバラバラになるしかないのかもしれない。(p.12)
人が住むということは、その土地に、有形無形の力を与えることになる。(p.18)
軍人は政治を理解していなくてもかまわないが、政治家は軍事を理解しないでは政治は行えない。(p.39) -
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皇帝の座はもはや元老院議員でない、たたき上げ軍人の実力者によって次々と入れ替わり、ガリアの分裂やパルミラの独立、ゲルマン人の侵入など帝国防衛のために奔走を強いられる。
中には軍事能力に長けたアウレリアヌスやプロブスという皇帝も現れるて領土復活がなされるが、内乱者によって殺されるなどして統治は長続きしない。
ゲルマン人に侵入されて農業を営めなくなった人々の都市流入、軍事費膨張による徴税などで、次第にパクス・ロマーナの基盤は揺らいでいく。絶対的なローマ帝国の支配が揺らぎ始めると、心の拠り所はキリスト教に向かう。