- Amazon.co.jp ・本 (356ページ)
- / ISBN・EAN: 9784101183145
作品紹介・あらすじ
脳と記憶に関する、目からウロコの集中対談。いわく、「『もの忘れは老化のせい』は間違い」「30歳を過ぎてから頭は爆発的によくなる」-。記憶を司る部位である「海馬」をめぐる脳科学者・池谷裕二のユニークな発想と実証を、縦横無尽に広げていく糸井重里の見事なアプローチ。脳に対する知的好奇心を満たしつつ、むしろオトナの読者に生きる力を与えてくれる、人間賛歌に満ちた科学書。
感想・レビュー・書評
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糸井重里と、神経研究者の池谷裕二の対談。
頭がいい
●頭がいいというのは?相手の好きを汲み取れる。伝える側と受け取る側の交流をうまくできる。すると「頭の良し悪し」は「好き嫌い」の判断基準となるのか?
●脳の中で「好き嫌い」を扱う扁桃体(へんとうたい)と、「この情報は必要か不要か」を判断する海馬は隣り合って情報交換をしている。すると「好きなことならできる」というのは理にかなっている。
●物や人とのコミュニケーションがきちんと取れている状態を「脳の働きが良い状態」と言えるか。
●一流と言われる人は、物や人とのつながりを絶えず意識しているのでコミュニケーション能力、たとえ話能力が高い人が多い。宗教家とか。別のことをうまくつなげる能力。
●身体や脳には働きすぎを回避するためにストッパーがかかっている。ストッパーを外しすぎると危険だが、ストッパーを外すことにより経験を積んだり事件解決できたりする。
●しかしただストッパーを外すのではなく、それによってどうなるか、どんな被害が生ずるかなど、未来のシュミレーションがきちんとできている人が人間として伸びたりトップに立ったりする。
●ストッパーをまるで外さないのは刺激がなさすぎるので、それはそれで生きる意思が弱くなったりする。
●頭がいい、かっこいいという人は情報を増やそうとするから輝いて見えるのでは?人から「この人を止めないでおきたい」「一緒にどこか面白いところに行けるかもしれない」と思わせるような人。
脳の成長
●脳は20代終わりくらいで脳の編成は落ち着く。
●脳自体は3~40歳を超えたほうが活発になる。30歳までの脳の動きと、超えてからの脳の動きはまた別の働きになる。
その別の働きに馴染めるか、馴染めず今までの脳の使い方に固執するか。
●一見関係のないものとものの間に、以前自分が発見したものに近いつながりを感じる能力は、30歳を超えたほうが伸びる。年をとったほうが、推理、経験を活かすという能力が高まる。
●年を取っても脳の力を引き出すためには、新鮮な視線で世界を見る。
神経細胞
●神経細胞だけでは、動物の間では似通っている。人間の細胞となめくじの細胞などもほぼ同じ。
●では人間と他の動物の違いは、神経細胞と神経細胞の繋がりや繋ぎ方。
●他の動物と比較して脳の中のどこが大きいかでその動物が何を得意としているのかがわかる。例えば、運動を司る小脳の割合が大きいのは鳥。急旋回したり、上から狙ったり、運動神経が一番優れている。また人間よりもよく動くネズミの小脳のほうが大きい。
●人間の場合は、「聞く」「嗅ぐ」が苦手。「視覚野」は非常に大きい。前頭葉も動物の中では大きい方。
脳は休まない、疲れない
●脳はいつでも元気!まったく疲れない!
●脳が止まってしまったら体肢も五臓六腑も全部ストップしてしまうので、寝ている間も脳は動き続けていて、一生使い続けても疲れない。
●疲れるているのは目。
●そのため「脳がつかれたから30分休憩して疲れを取ろう」という考えは間違えている。目の疲れや、体の疲れを補うほうがよい。動きながら考えるのがよい。パソコン使いすぎて疲れたら、動き回って目や体を休めながら頭は使い続ける。脳にとって「一旦忘れる」ということは良くない。何かを考えているなら考えたまま違うことをするのが良い。(←別の科学者の本でも同じことを言っていた!確かに脳を一度休ませると元の状態に戻すのに時間がかかるよね)
●区切りの良いところで休むのではなく、区切りの良いところからしばらくしてから休む。
●脳を休ませないで他のことをしながら考え続けるというのは、考えていっるテーマと関係のない刺激があるおかげで、自分の分類にズレが生じて、それにより今考えているテーマを別の目線で考えられる。ものとものの繋がりにちょうどよい修正を加えることになる。
●脳はひとつの視線を持続できない。一定時間に固定した見方で同じものを見続けることはできない。
●飽きる・続けられないは脳としての働き方。
●曖昧さも大事で、物と物との繋がりを一つに決めて固定させてしまい、情報を整理しすぎると、何かを消してしまう。
●同じことの繰り返しは刺激がなさすぎて生物には辛い状態。
脳は見たいものしか見ない
●脳は自分が混乱しないように、物事を自分の分かる範囲に当てはめてしまう。脳は主観的なところがある。
●”錯覚”などは脳が理解できないものを自己修正している。
情報の保存と処理
●脳の機能は2つだと思えばスッキリする。「情報を保存する(記憶)」「情報を処理する」
●暗記「意味記憶」、それを試して分かって生まれた記憶「経験メモリー」
●脳の記憶の仕方は「可塑性」がある。脳は変化したらその変化したままにしておけるので、ある情報と回路が繋がったらそれを維持できる。
●海馬の中でも、脳細胞と脳細胞をつなぐシナプス(細胞と細胞をつなぐための道路の交差点)そのものに可逆性がある。
海馬と扁桃体
●海馬は記憶を製造する機関。そのため、海馬がなくなったら(怪我や病気で。映画クリストファー監督の「メメント」の主人公がそれでしたね)なくなった以降の記憶を5分以上とどめておけない(5分程度なら海馬を通さないで脳で記憶を留めておけるが、それ以上となると海馬が必要になる)。
●しかし感情を記憶するのは海馬ではなく扁桃体。
●海馬を無くした人が、蛇に噛まれた場合⇒次に蛇にあっても、怖いという感情は残るが、噛まれたという記憶は残らない⇒蛇はなんか怖いので近づかない。
扁桃体を無くした人が、蛇に噛まれた場合⇒次に蛇にあっても、噛まれた記憶はあるが、痛いとか怖いという感情は覚えていない⇒蛇に近づいてしまう。
扁桃体がないと、親に会っても親しい感情が生まれないので「顔は親にそっくりだけど、親しみを感じないので、きっと親の偽物だ」という脳処理になる。
●でも日常生活を送りやすいのは、扁桃体をなくしたほうがまだましかな。海馬をなくすと引っ越ししたらもう家に帰れなかったりするので、そもそも一人では日常生活が困難。
●扁桃体と海馬はお互いに関係しあっている。
脳は嘘をつく
●脳は、辻褄の合わない出来事に合うと、嘘の記憶を作って自分を守る。(幽霊を見た⇒いやあれは枯れ木だろう。親にあっても親密感がない⇒ではこの親は偽物だ)
脳はせいぜい7つのことしか同時に記憶できない
●あまり記憶すると日常生活がおくれないので、とりあえず7つ程度しか一度に維持できない。テスト前とかでどうしても暗記したいなら「これを覚えないと生存できないんだー!!」と思いこんで海馬を騙すとか。
脳は刺激や面白いことがあると発達する
●あまりにも刺激がないと脳の働きが低下する。たとえば真っ白で無味無臭無音の部屋に閉じ込められると、脳が自分で刺激を作り出すために幻覚を見たりする。
●しかし脳は、刺激を求めると同時に、安定した見方をしたがる。家の壁のシミが人の顔に見えてしまったら、何度見ても数年後に見なおしてもやっぱり顔にしか見えなくなってるとか。そのため相続的なことをしたければ安定した脳に対して挑戦せねばならん。
●悩みを解決するには、一旦その悩みを他人のものとして考える。さらに悩みに付随するものを一度捨てて悩みそのものだけを考える。
恋人と別れると、もうサークルの友達には会えないなあ⇒他人になった気持ちで「別れたほうがいい。サークルとか言ってる場合じゃない」とか客観的に見られる。
脳の成長ははやい。
●脳の成長は2の何乗で進む。経験を積むに従い1→2→4→8…と進む。経験と刺激を与えてそれをどう生かすか。
睡眠は大事!!
●眠っている間に海馬は記憶を整理する。起きている間の経験同士をつなげたり、新しい組み合わせをつくりだしたりする。新しい記憶を寝ることによってシャットダウンし、その間に整理整頓するということ。
●だからもし寝ないと、脳の整理整頓ができない。寝不足で幻覚を見るのは、脳が寝てない人を寝ている状態に強引に持っていってる。
●だから寝よう!(←寝るの大好き!!な私には朗報!!!(^○^)。さあたくさん寝よう)
●しかしまったく寝ずに休まずにストッパー外しまくって働ける脳の持ち主もいる。たまにいる行き過ぎた働きをする人が型にはまらない強烈さをはなつ。
やる気
●達成感は脳を活性化させる。そのために目標は小刻みに。集中力ははじめと終わりに高まる。「1時間やる」より「30分やる×2」のほうが、目標達成した快楽物質が出る。
●やり始めないと、やる気は出ない。
経過も大事
●考えた結果だけでなく、考えの途中の経過も大事。「ここまでは考えた。あとは別の人考えて」「前はこう考えたけどあれは違った。今はこう思う」ということを出してゆくことも、考えの発展につながる。
受け手
●脳神経は、繋がりの受け手の方に選ぶ権利がある。
それなら情報とは、受け手のほうが強い。どんなに良い情報を発しても、受け手が「わかりました」とならないと伝わらない。
認識
●認識は記憶の組み合わせでできている。「パイナップル」を見たら、「上から見たギザギザ」を覚える脳細胞、「黄色」を覚える脳細胞、「楕円でゴツゴツ」を覚える脳細胞がいっぺんに反応する。するとちょっと違うけどこれもパイナップルかな?などとわかるようになる。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
再読。今月の何かの雑誌に紹介されてたから。
○30歳を過ぎると、つながりを発見する能力が非常に伸びるんです。p50
☆なるほど。脳は年齢によって得意なところが違うわけだ。10歳前って暗記が得意だもね。でも、30歳過ぎからは「つながり」それまでに、断片的にでも知識を持っていないと、つながらないよねえ。
○グルコースです。つまり、ぶどう糖。炭水化物が分解されたものですね。まさにこの炭水化物こそが脳の唯一無二の栄養なのです。ですから、受験の時には、カツを食べるよりも、ごはんとかおソバを食べるほうがいい。p65
☆はい!そして、脳は疲れない!
○「これが、他人だったら・・」が悩みを解決するコツp176
☆他人事だとして考えてみる。やってみます。 -
脳と記憶に関する、目からウロコの集中対談。いわく、「『もの忘れは老化のせい』は間違い」「30歳を過ぎてから頭は爆発的によくなる」―。記憶を司る部位である「海馬」をめぐる脳科学者・池谷裕二のユニークな発想と実証を、縦横無尽に広げていく糸井重里の見事なアプローチ。脳に対する知的好奇心を満たしつつ、むしろオトナの読者に生きる力を与えてくれる、人間賛歌に満ちた科学書。
「BOOKデータベース」より
歳をとることは悪くない、と思える内容.
知らずのうちに自分にかけているストッパーを外してみたら面白い世界が待っているかもしれない! -
記憶を司る脳の部位・海馬について、池谷裕二さんが語り、糸井重里さんが切り込む、脳がワクワクしてまさに頭が良くなってしまいそうな対談です。死ぬまで休まない脳。でも2%しか起きていない脳。都合の良いように解釈する脳。それ故に起こる驚きの錯覚…などなど、目からウロコ、年をとっても勇気を出せる、嬉しい知識がてんこ盛りです。
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脳科学者の池谷裕二さんとコピーライターの糸井重里さんの対談形式で綴られた作品です。
池谷さんの作品はどれも例えがわかりやすく、一般の方が読んでもとても面白いと思います。大好きです^_^
海馬は記憶の中枢と言われ、ここが萎縮するといわゆる認知症になるわけですが、この作品では海馬をはじめとする脳の機能に触れながら、日々の暮らしの中でどのように過ごすと良いかと教えてくれます。
最近、物忘れが気になるなぁと思う方、アンチエイジング頑張るぞーという方にオススメです♪
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「イトイ新聞」でおなじみの糸井重里さんと「海馬(かいば)」の研究者、池谷裕二さんの対談形式で書かれてあり、とても読みやすいのが特徴です。
糸井さんの読み手の立場にたった質問の仕方が絶妙で脳に関しての知識にうとい方でもすっと理解できるように工夫されています。
内容は『海馬』の機能についてですが、『海馬』に関してのさまざまな情報に触れており、具体的な使い方も所々でレクチャーしてくれます。
例えばすぐに使えそうな具体例を挙げると『作業興奮』についてです。
ヒトはヤル気がなくても、物事に取り組み始めるとヤル気が出てくる。
これには心当たりがあります。眠くて眠くて仕方ないときにどうしてもやらなければいけないことを、目を凝らしながらやっているうちに覚醒した経験。
この作用を知っているのと知らないのとでは、作業効率はだいぶ違ってきます。
その他にも「海馬」を使っていろいろなライフハックが出来るので、気になった方は手に取って読んでみることをすすめます。 -
池谷裕二氏と糸井重里氏が「頭がいい」をテーマに対談した本。特に、海馬の働きを中心に話題を展開している。
脳の働きから様々な考えを引っ張り出す。ただ、多少の古さは感じるので最新の研究による考えを知る必要があると思う。 -
行ったことのないところへ行くこと、食べたことのないものを食べること、見たことのないものを見ること、考えたこともないことを考えること、会ったこともない人に会いに行くこと。そんな、新しい出逢いにこれからもぶつかりにいこう。そう思いました。
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対談形式って苦手なんだけど、これはとてもおもしろかった。分野の違う頭のいいもん同志、刺激をうけあってどんどん話が広がる。しかも言葉はわかりやすい。さらに章ごとのまとめがある。なんて親切な本なんだ…!自分の頭に自信がない人は、ぜひ読んでほしい。頭悪い人なんていないんだ!
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「頭悪い人なんていないんだ! 」
それを聞いて読みたくなりました。の著作は「記憶力を強くする」と「怖いくらい通じるカタカナ英語の法則」を読み...「頭悪い人なんていないんだ! 」
それを聞いて読みたくなりました。の著作は「記憶力を強くする」と「怖いくらい通じるカタカナ英語の法則」を読みましたが面白かったです。2012/09/03
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とっても面白かったです!今読めてよかったなーと思える本でした。脳は絶えず動いていて、疲れない。経験を積めば積むほど、創造のバリエーションは増える。常に新しい刺激をいれることで、どんなに年をとっても新しいことはできる。これからのチャレンジが自分の脳をもっと豊かにしてくれるのですから、希望を持たずにはいられません。
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糸井重里さんと池谷裕二さんの対談。
始めはお二人の会話のペースが掴めず、「糸井さんばっか喋り過ぎじゃない?もうちょっと脳科学の専門的な話聞きたいんだけど!!」とモヤモヤしながら読んでいました。けれども池谷さんもそんなに迷惑そうでもないので(そりゃそうか)途中からは気にならなくなりました。
池谷さんの本は初めて読んだのですが、その物腰の柔らかい落ち着いた感じに惹かれ、読後に別の本2冊買いました。 -
丁度、30歳になる年にこの本と出会えて良かった。
まだまだ成長できる余地はある!
単に脳に関する専門知識を述べているだけではなく、その脳に関する専門知識をどう活用するかや、
どのように捉えるかということを、
コピーライターと脳科学者が対話形式で語り合い、生き方や考え方につながるようになっている。 -
図書館にて借りた本。
学んだことは
「30歳をすぎてから頭は良くなる」
これは30歳からだんだんとクリエイティビティのもとであるアイデアを繋げる力が発揮されるということ。
孔子も言ったように、「人間、三十にして立つ」は、まさしく脳科学的にみても正しいということ。
だからこそ、30歳までは、若手であり子どもであるという認識を持ちながら成長していきたい。
また、「頑固=頭が悪い」ということらしい。
よって、柔軟性をもち、新しい視点で様々なことを発見、吸収していきたい。
読みやすく良い本でした。 -
多くの人が登録または感想を書いているのもうなづける。
読者の好奇心を刺激しポジティブにしてくれる内容だと思う。
◎ポイントをまとめると以下のとおり
好き嫌いは 扁桃体
長期記憶は海馬 扁桃体と海馬は近くに存在する
たとえ力、結びつきの発明
前に進むときストッパーを外す方法と前に進む力を伸ばす方法がある。
30歳までは構築していくのに力を入れる時期でそこからはつながりを発見していく時期。
センスは学べるし伝えることができる。
神経細胞どおしぼ関係は関係は都市設計でその関係性は地図と交通で予算はグルコース(糖)←炭水化物
夢は記憶の再生
脳はひとつの視点を持続できない→飽きるのか続けられないのか
脳の機能は「情報を処理すること」「情報を保存すること」
暗記メモリ(意味記憶)経験メモリ(方法記憶)
海馬は記憶の製造工場、情報の「ふるい」
海馬は生存のために必要かどうかを判断して生存に必要なものを記憶する。
扁桃体を活性化すると海馬も活性化する。
新規な刺激に晒されている人はいつでも入力の判断をする海馬に刺激があるから海馬の細胞が増えていく割合が加速する。(タクシードライバー)
かわいい子には旅をさせよ
やる気を生み出すのは側坐核
クレペリン 作業興奮
側坐核は海馬と前頭葉に信号を送りアセチルコリンという神経伝達物質を送る。
神経細胞の可塑性を増やす薬
→DHA銀杏の葉、朝鮮人参、茯苓
達成感がA10という快楽を刺激してドーパミンという物質を出させやる気を維持させる。
初頭効果、終末効果 1時間を2回に分けて
心は脳が活動している状態→関係性
脳はひとつのことを決めつけたがりなおかつ安定したがる。自分が言ったことに対しても安定化しようとする。いいこと言うとその通りになる。悪いことを言ってもそのとおりになる。いい意味でも悪い意味でも言葉は呪いみたいなものだ。未来に対して素敵なイメージを持ったほうがいい。
可塑性と安定化の天秤の両側をうまく行き来することが重要だ。
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10年振りくらいにこの本を読み返すことになったきっかけは、三年ほど前に知り合った友人が、同じく10年ほど前に本書を読んだことがあり、お互い本の内容に励まされていたことがつい最近分かったからだ。
当時は20代後半、迫り来る30代というもう若くない(と当時は感じていた)年齢になることに怯えていたが、本書を読んで、30歳になってからも頭は良くなる、というメッセージに大いに励まされた。
あれから10年、今読んでも、当時と変わらず、静かに生きる力を与えてくれる本だと感じた。 -
変化って大事なんだなとつくづく感じた。
迷ったときの道しるべにしたい本でした。 -
脳、特に脳の中にある「海馬」という部分にスポットをあてて書かれた本です。
海馬とは記憶を司る部位でして、
つまりココを刺激する生活を送れば、
ザックリ言うと賢くなる!(記憶が良くなる)
そんなこんな話が非常にわかりやすく書かれています。
「脳」って奥が深い。。。
ストッパーを外せば可能性が広がるやら、
睡眠時間は最低6時間必要やら…etc。
知ってる人には当たり前って感じなんかもしれんけど、
脳とかについての本を読むのは初めて!って人にはオススメです。
とにかく色んな刺激を与えて海馬を刺激すべし。
うん。
過去の池谷さんの書評はこちら↓
(どれも最高に面白いです。)
※記憶力を強くする
https://booklog.jp/users/noguri/archives/1/4062573156#comment
※単純な脳、複雑な「私」
https://booklog.jp/users/noguri/archives/1/4255004323#comment
※のうだま やる気の秘密
https://booklog.jp/users/noguri/archives/1/4344015959#comment
※脳はなにかと言い訳する
https://booklog.jp/users/noguri/archives/1/4101329214#comment
※パパは脳研究者
https://booklog.jp/users/noguri/archives/1/4594085369#comment -
海馬の本。
池谷さんと糸井さんの対談で話が進む。
読みやすい。
脳科学にとても興味がある事に気がついた。
脳についての理解が深まれば人生はもっと豊かになる気がする。
かなり昔の本なので、最近の脳科学についての本もまた読んでみたい。 -
心を脳科学活動の観点で論じて表現しているのが面白く新鮮でした。また対談形式で展開されるので比較的難しいテーマだが読みやすいと思います。
心:脳のプロセス上の活動
→脳が活動している状態
可塑性の重要性:周りに反応して変容する自発性
結果ではなくそのプロセスに注目することが重要
→ここが刺さりました、あのイチローさんと同じ意見です。
扁桃体:好き嫌い
海馬:いるのかいらないのかの判断
毎日毎日を同じ日だと思って過ごしてはいけない、脳の潜在能力が発揮できない とのこと。
生きることに慣れてはいけない、脳は慣れることのほうが楽だから。子供のように世界を白紙のままで接するから世界が輝いて見える。大人は知った気になるから驚きや感動が減る
→当たり前のことだが、改めて言われるとガツンとくる。
ToDo
①日々やることやったか、内容や過程の振り返りを毎日とる
②三行日記を続ける -
2008年12月読了
「30歳を過ぎると、つながりを発見する能力が非常に伸びる」
という言葉に妙に納得。
自分の場合、昔から興味は持っていたけど繋がりを見つける手段やきっかけがわからずに過ぎてしまっていたことが、最近になって妙に繋がる。
意識の持ち方の問題かもしれませんが、糸井氏の言う「経験メモリー」の蓄積に励もうと思った一冊。 -
物覚えの悪さとか、要領の悪さとか、最近色々と気になっていて、「歳とったからなぁ」なんて年齢のせいにしてたのですが、この本を読んで要は脳の使い方なんだと気づきました。「まだまだこれからだ」と思える一冊です。
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30過ぎて頭がよくなる!人生より楽しくなる!
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刊行当時30代前半の脳科学者と、50代後半のコピーライターの2人が、脳、特に海馬にどんな性質があり、何が脳にとって良いのか、「頭が良くなる」とはどういう状態で、どうすればその状態になるのか、といったことについての対談。とても読みやすい。
「どうやったら頭が良くなるか」とか、ものすごく打算的なことについて分かりやすく書かれている本という訳ではない。もっと科学的に、こういう実験をやったらこういう結果が出たから、といった、おそらく安心できる話が書かれている。
脳の働きに関することも去ることながら、糸井さんの「コミュ力」に「頭の良さ」を感じさせる。一つの話を受けて、へえそうですか、で終わるのではなく、巧みに話を付け加えていきながらさらに話を膨らませていき、どんどん面白いネタを池谷さんから引き出す手法がすごい。例えばコミュニケーション力がある、とはどんなことを言うのか、という話で、「だけど、よく考えたら、『奥義を伝えること』と『水とお湯の話』って、ほんとは違う話ですよね?よくよく考えてみると、かなり違う次元の話なんですよ。なのに、言ったほうも言われたほうも納得しちゃう。そこがすごい。宗教の開祖とかって、こういう技術が天才的だったんだろうなぁと思うんですよ。別のものどうしを結び付けちゃう能力、それを納得させてしまう説得力。『たとえ力』と言ってもいいんだけど。」(p.34)とか、ここでパッと宗教の開祖との「結び付き」を発見する糸井さんがすごい。
脳そのもの話で面白かったし印象に残った部分はいくつもあるが、例えば「無刺激に耐えられない」(p.51)という脳の性質。それから「一見関係のないものとものとのあいだに、以前自分が発見したものに近いつながりを感じる能力は、三〇歳を超えると飛躍的に伸びる」(p.55)とか、「サルは額が垂直ではないです。あれは前頭葉がないから斜めなんです。額が垂直なのは人間だけ」(p.75)とか、「考えごとをして疲れを感じた時は、あれは脳が疲れているわけではない。」(p.77)とか、「記憶は海馬の中に蓄えられているわけではないんです。海馬は情報の要・不要を判断して、他の部位に記憶を蓄えるんですね。だから海馬を『記憶の製造工場』と言うのです。」(p.144)という何となく聞いたことのある「海馬」の役割について。「海馬が記憶を製造するチカラを増強させるためには、たのしいことや悲しいことの刺激をたくさん受けることは、重要」(p.156)で、刺激的な環境で生きればネズミは数日で海馬が増えるが、逆に刺激のある環境から何もないところに移しても、ネズミの海馬は数日でダメになります」(p.158)というのはショッキング。あと睡眠の重要性ということで、「睡眠は、きちんと整理整頓できた情報をしっかり記憶しようという、取捨選択の重要なプロセスなのです。だから『夢を見ない』というか『眠らない』ということは、海馬に情報を整理する猶予を与えないことになります。(略)六時間以下の睡眠だと脳の成績がすごく落ちるということは、ここ二年ぐらいのあいだに科学的な証明がなされました」(p.215)という部分は、適度な睡眠がいかに脳にとって必要であるか、ということが示されていて、睡眠不足の状態が続くことの恐ろしさを感じた。そういえば、『英語教育』という雑誌の、教師のメンタルヘルスがテーマになっている連載があるが、そこでわりとうまくいかなくなって八方塞がりになった教師のことが書いてあり、でも最後に「それでも何とかやっていけたのは、最低限の睡眠は摂っていたからでしょう」みたいなことが書かれてたのをわりと意識的に覚えている。とりあえず、寝さえしておけば、体は持つのかもしれない、ということを感じた。やっぱり睡眠の質について勉強することは、豊かな人生を送る上で必須だと思う。いっそ、中高で「睡眠の科学」とかいう科目を作った方が、よっぽど勉強でも社会生活を送る上でも役に立つ科目なんじゃないかと思う。「生物」とか「保健」とかの一単元で置いておくにはもったいない(放送大学には「睡眠と科学」がある。取ろうかな)
という訳で、これを読んで思ったことは、よりよい脳の状態を保つために、①寝よう、②色々やってみようということだった。読みやすく、面白い本。(19/09/10) -
糸井重里と科学者の組み合わせの本は良いなあ。でもこの本は、ちょっと糸井さんの我田引水が多い印象。判りやすさを出すための例という感じで、悪くはないのだけど。
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なかなか面白かった・・・のだけど、せっかくなので、この本が出た後の研究の結果なども知りたかった。科学に関する本はすぐ古くなるのが残念。
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12.06.09入手
おそらくこれから何回も読み返すことになると思う -
大人は経験を下敷きにしているので子供よりも覚えやすい
海馬:情報の整理(取捨選択)、記憶を司る
偏桃体:好き嫌い
30歳からつながりを発見する能力向上
脳は刺激のない事に耐えられない
ストッパーをはずす事で向上する
一度に7つのみ覚えられる
脳はうそつき
無意識のうちに騙されている→そう思っていたら現実になる??
実践する度に脳の経験はべき乗(=倍)
天才ほど差は大きい
6時間以下の睡眠は脳の成績落ちる
眠る事で脳の情報整理がされる
ヤル気はやればでてくる -
専門領域を何か特別なことだから口を出すな、という態度を取るってことは、誰でもやらかしてしまいそうなことなんだけど、じっくり見ていたらたいしたことしてない場合が多いんですよ。ほんとにその分野に精通しているプロは、そういうことがないんです。むしろ素人の何気ない「不満足」を敏感に察知して、自分の側の問題点を積極的に改良しはじめたりする。ほんとのプロっていう人たちには、そういうところがあるから、仕事を進めていく上では圧倒的に助かる。
自分の考えの発信はするけれども、難しい言葉でまとめなければいけないのなら、それはほんとうに思っていることではないかもしれないので、言わないようにしました。