- 本 ・本 (224ページ)
- / ISBN・EAN: 9784101184586
作品紹介・あらすじ
母特製のオックステイルシチュウは父の大好物だった。「よし!」母のレシピを引っ張り出していざ勝負。色々手順は違ったけれど、娘なりの思い出の味は、食べてニンマリ、うん美味しい。冷蔵庫の危ない食材も、気楽な独り身だから気にせず食べちゃう。体重計は気にはなるけど、自制心を失う日々も悪くない。今日も財布を握ってスーパーへ走る。食いしん坊が止らない、極上のエッセイ。
感想・レビュー・書評
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阿川佐和子さんの食エッセイ第三弾。冷蔵庫の賞味期限不明の食材で、ちゃちゃっと料理しちゃう阿川さん、流石ですね。今回もご馳走様でした。
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阿川佐和子さんの「残るは食欲」シリーズ、美味しいエッセイ。
以前の2冊との間にあったことは、お父上が亡くなったこと。
「私は父ほど食べ物に深い執着はない」とおっしゃるが、なかなかのもので…いや、その発言は乙女の恥じらいなのだろうか?
佐和子さんは、料理そのものを通り越し、食材ひとりひとりの顔を見て対話している気がする。
彼らの最大限の美味しさを引き出してあげること、それが佐和子さんの愛情である。
あるときは「焼くだけが一番美味しい!」「BGMはいらない」と引き算の美味しさを説くが、だいたいは、「アレンジの鬼」である。そして天才だ。
味見をしつつ、足したり引いたりして好みの味に仕上げていくのは、確かな舌を持っているからこそできることだろう。
そして、おすそ分けや物々交換、遠慮して手に入らなかった食品に未練を抱き、悶々とするのも正直でかわいい。
何よりも、食べることイコール幸せなのだ。
美味しい店でも主人が怖いと喉を通らない。
そこは味よりも譲るところ。
この先も、阿川さんと食べ物たちの熱々ランデブーは続くのだろう。 -
OPACへのリンク:https://op.lib.kobe-u.ac.jp/opac/opac_link/bibid/2002350304【推薦コメント:軽快な筆致で爆笑必至、阿川佐和子の食エッセイ】
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一編一編が本当に短いエッセイなので、隙間時間や待ち時間にちょこちょこ読むのに重宝する作品。
食いしん坊の私にはとってもお腹空く本でもあった。
難点を挙げるとすると、阿川佐和子さんと私の味の好みが違うこと。
照り焼きすき焼きと、甘いおかずを苦手にしている私には理解しがたい『美味しい』もあり…。
まぁ、好みは千差万別ってことですな。 -
クスリと笑いながら読める軽やかな一冊。台湾のお話が印象的だった。
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残るは食欲同様
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軽快で読みやすい。
レシピ通りに作るのではなく、冷蔵庫と使い掛けの調味料と相談して少しずつアレンジを加えて味をまとめてしまう(時々失敗)する阿川さんがかわいい。食を楽しんでいる姿はいいですね。
個人的には朝自分の中で何か引っかかっているものがあり、それをゆっくり一つずつ紐解いていくお話。自分もなんかモヤモヤしたらやってみようと思いました。 -
どれも食べたくなるものばかり。
さらさらっと楽しく読めました。
個人的には台湾料理を食べてみたくなりました。 -
エッセイに出てくるどの料理も美味しそうで食べてみたい。
テレビの食レポの方たちよりも、ずっとお料理の魅力が伝わってきます。
佐和子さんは食いしん坊な私の師匠のような方だなぁ。 -
阿川佐和子さんの食べ物エッセイ。
阿川さんってホントに食べることが好きなんだろな~。
じゃないとこんな風においしそうに食べ物の話、書けないもん。
タイトルとなった「娘の味」はオックステイルのビーフシチュウの話。
これがホントに美味しそう。
で、この話を読んであとがきを読むと「あ~阿川さんって父親のことが本当に大好きなんだな~」って感じます。
全然余談だけど、阿川さんの「トマトとピーマンと椎茸と茄子と豚肉の炒め物」作ってみたくなった~。
著者プロフィール
阿川佐和子の作品





