本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
Amazon.co.jp ・本 (201ページ) / ISBN・EAN: 9784101187013
みんなの感想まとめ
人間の存在やアイデンティティについて深く考察する作品で、ユーモアと軽妙な筆致が魅力的です。主人公の独特な視点や感情に共感できる部分が多く、特に「模造品」というテーマが心に響きます。物語は軽快なジュブナ...
感想・レビュー・書評
-
作者のノッた筆進みが伺える軽薄なユーモアとジュブナイルの変態さ、比喩表現が楽しい。
終盤で作者の内面に触れるような思想小説にシフトチェンジし感覚的な表現が増えたが、テーマも明確で手軽な一冊だった。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
小さい時から思っていた人間は誰かの模造品というのが、この本にも出てきて共感を覚えると共に主人公の気持ち悪さは言葉にできない
-
若い頃に読んで衝撃を受けた本。
それから20年経った今読み返してみても、やっぱり圧倒的な本だった。
簡単に「変態」とか「鬱屈」「性的倒錯」などといった言葉では片付けられない深みがあり、読みやすくはあるが決してお手軽な本ではない。でも、その深みの先にある「模造人間」がなんたるかは自分にはよくわからない。
純文学なのか、エンタメなのか。
(芥川賞にノミネートされたから純文学と言ってよいのだろうが)
自分の趣味も気付けば登山になっていて、死と仲良くデートしているのだから恐ろしい
-
主人公がひねくれすぎているところもあるがなんだか癖になり気づけば最後まで読み終えていた
-
初期作品。新潮文庫は1番だけど、サヨクの方が著作年は早いみたいなので、出版順なのか?
当時25、6歳だから、落ちぶれて達観した変人オナニストの傾向は変わらないけど、島田雅彦特有のおじさん臭くはない。現代版仮面の告白のような。バベルの塔、生首といったモチーフがよく出てきて、突然幻想的で奇怪な表現が始まるので、しかも当然敬語になったりする、現実と夢と自我のパッチワークのような文体。面白くはない。
名前に定められた人間不信になりそうな運命、でも結局一人くんは、上高地の後は凡人のふりを重ねるうちに心身共に凡人になりはてて、数十年後に黒歴史を酒の肴にしてそう、逆に彼岸先生の若かりし頃と重ねられる気もする。
以下引用
僕は恥しさにサンドペーパーをかけるためにジャポン語的あまりにジャポン語的な言葉を呟いた。
「うんち、おちり、ちんちん」
僕が童貞だからなんです。童貞でないふりをすればするほど、童貞らしくなってしまう苛立ちがわかりますか?
童貞は不能でない限り、型通りの恋愛しかできない。既成のパターンを踏むのが性交への最短距離だと信じているからだ。
童貞を捨てる方法は繰り返し雑誌の特集になっている。童貞という性的倒錯を楽しむ方法をくわしく書いたものは見たことがない。 -
かなりこじらせている。
昔の自分に当てはまるところも結構あったげと、ここまでではない。
懐かしい気がした。 -
32歳の誕生日に合わせて再読。読むのは10年ぶりくらいか? うーん。面白いんだけど、切実な迫り方はしなかったなぁ。それは、自分も歳をとったということだろう。何にせよ人生を茶化すことに一生懸命な主人公のそこはかとない哀しさがいい。旅立つ前の手紙の詩の部分は、やっぱりいいな
-
久しぶりに再読。ホント面白く読める。当時根こそぎやられたことがよんでいてよくわかる。ぼくの基礎がここにある。
-
嗚呼素晴らしきジャパニーズ変態文化。畳の匂いがしそうな陰欝で滑稽なエロス。たまらない。
-
いい感じの腐れ具合。
最終章で若干勢いが落ちたかもしれない。
ちずるが出なかったからかもしれない。 -
-
主人公の頭がパーン┗(^o^ )┓三
-
主人公の頭がパーン┗(^o^ )┓三
-
軽快で毒がある。毒がある人間にドロップキック。でも確固たる自分があるわけじゃない、とうまくまとめられない。
とかく軽快で、自分と反対で面白かった、とだけ。何かの折に読み直すと得るものがあるのかもしれないが、今しか読めなさそうという気もする。ひとまず、童貞への観察力には舌を巻く。 -
これを読んで僕は島田雅彦のすばらしさを知った。以前に何冊か島田氏の小説を読んでいたのだが、それほど心に来なかった。しかし、この「僕は模造人間」では、もう、心打った。描写がよく、ポストモダンチックである意味では村上春樹に似ているなあと思った。音楽的で、色彩豊かな、一人称視点。――模造人間を通して語られ、象徴される、自立と心の葛藤。若者の悩み、そういったものが作品から漏れ出していて、おもしろいとおもった。これからも島田氏の小説を読もうと心に誓ったのであった。
-
昔の中二病かな…。偽悪というより1人自意識過剰なアクマくん。わざわざ空気を読まない生き様はキモチ悪い。「模造人間」という言葉は面白かったです。模範的~の他にも、今はいろいろ言葉がある。典型的~とか、~系とか~っ子とか。その言葉通りに自分を模造していく。模範(コピー)を作るのも、個性(という多様なコピー)をつくるのも同じ模造かもしれない。さて、受け入れたアクマくんの今後やいかに。内情はともかく、結局中二病こじらせてますけどね。
-
自意識過剰ながら、殻に閉じるのでなく、暴走してしまう、変態。
-
昔いた所は真暗闇で何も見えなかったが、音はよく聞こえた。僕は、塩辛いが、だしのよく効いたスープにつかって、様々な音を聞いた。いつも聞こえていたのは太鼓の音と川のせせらぎだった。それはとても規則的でなぜか聞いているだけで眠くなった。だが、規則が乱れることもあった。時折、それらの音はピッチかわ上がったり、強くなったりして、僕を驚かした。そんな時、僕は根拠のない不安におののいたり、歓喜に身を震わせたり、また、思わず、柔らかい壁を足で蹴ることもあった。音はこのほかにもいろいろあった。男と女の会話や子供の甲高い声、たくわんを噛むような音、おかしな音楽も聞こえた。全て、柔らかい壁ごしに僕の体に伝わるのだった。何しろ、暗黒の世界である。聞こえてくる音はただ耳と身体をマッサージするものに過ぎなかった。川のせせらぎとか子供の甲高い声は後年光の世界で聞いて、ああそういえばあの暗黒の世界でも似たような音を聞いたなと憶い出したということなのだ。
-
ぶっ飛んだ変態的な世界に飛ばしてくれます。
作者の島田雅彦氏ご本人が、「この小説は大好きという人は真性の変態」と仰っていたらしい。確かに。
もしも好きな男性にこの小説を薦められたら少し戸惑うかもしれない(笑)
今っぽい言葉に簡単に言ってしまえば、この小説の主人公・アクマカズヒトは“中二病”なのだけど、実際にアクマくんの青春期を描いている小説なので、その言い方は正しくないのかも。
だって実際中二だから、という意味で。
これがもっと大人…たとえば30歳近い人が主人公だったら、とんだ“中二病”の小説です。
言い方はおかしいけれど、芸術的な“中二病”。
これは読んでみなければわからない本だなぁ。。
最初は重たい話なのかと思ってたけれど、実際は不思議な軽さがあって、全体的にバカにした感覚が漂っていて。
そんなアクマくんの奮闘は読んでみなければわからない。
誰にでも自我の目覚めとか性の目覚めの経験があるからこそ、ある程度大人になってからこのアクマくんを見ると、「うわ~…」と思うのだろう。彼ほど変質的ではないにしろ、青春時代に彼と似たようなことを思った記憶がある人も結構居るんじゃないかと思う。
“未完成な模造品”
“誰もが誰かを演じている”
うーん。。。
その可能性を0%と言い切るのは無理だ。
話中の端々に三島由紀夫が登場するのは、島田氏が敬愛しているためなのか?
(恐らく国粋主義が行き過ぎる前の三島に) -
冨安さん所有
→10/06/20 和田さんレンタル →11/08/21 返却 -
読んだのは、もう20年近く前。
学生時代にある会社の就職面接で、好きな本を語って下さいと。熱く語ってみたら、次の面接に進めたことを思い出しました。
嫌いな業界を見に行っただけなので、次は行かなかったけど、度量のある会社だな。
この本が好きな人におすすめの本
著者プロフィール
島田雅彦の作品
本棚登録 :
感想 :
