預言者の名前 (新潮文庫 し 29-5)

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  • Amazon.co.jp ・本 (181ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101187051

感想・レビュー・書評

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  • グルングルンしていた、宗教っていう世界についての 1つの出口みたいな。

    なんか、わからないけれど なんか少し好き。

  • 日本人だと無頓着になりやすい宗教意識。。日本人は宗教なしで生きていける場合が少なくない。戦争もなく、物質的に豊かで、快楽にすぐ手が届くから。また、信仰を持った人はマイノリティーなので、マジョリティーが大好きな日本人には、信仰しないことで世間体なんかを気にしなくてもいい。恐怖から救う宗教の必要性が低い。恐怖があまりないなんて結構甘っちょろく生きてる僕には何も言う資格がないハズ。だけど「平和とは自分の信仰と自分の信仰が異なることを認めるところから始まる。分裂こそが平和をもたらすのである。一切を唯一絶対神の支配下に置くのではなく、唯一絶対神の支配下にある全てのものを分裂させていく」というこの小説の言葉には共感した。ネット上で「神」って乱発してる日本人、しっかりしろい。

  • 世界を救うのは亡命チベット人であるように思えてならない。もちろん、文学的な世界のことだが。いっぽうで、政治が文学化することは容易にありうる。カンボジアの大虐殺はまさしくそれだ。ポル・ポトは政治家ではなくフランス文学者だった。そして真逆に文学が政治化することもありうる。政治化した文学は絶えざる階級意識とプロレタリアート/ブルジョア転向を生み出す。それは使い古された12音階、手垢にまみれたコード進行のようで、飽きがくる。よってある一定水準以上の物書きはポル・ポトや石原慎太郎になるか、文学を政治化にさせるのではなく文学を文学化させる道、大江健三郎や中上健次のような針路をとる。そのあいだで戯れようとするなら、島田雅彦が生まれる。

  • 判りづらい作品でした。
    狙った所は悪くなかったと思うんだけど、読み手に不親切。

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著者プロフィール

作家

「2018年 『現代作家アーカイヴ3』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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