美しい魂 (新潮文庫)

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  • 新潮社
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  • Amazon.co.jp ・本 (462ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101187112

感想・レビュー・書評

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  • 島田雅彦の恋愛小説。普通の恋愛じゃないし、儚い夢みたいなものなんだけど、そのシーンが楽しそうで、印象に残った。
    ライバルは皇太子、とかモデルもなにもないんだけど、堂々とすごいものを書くなぁと思う。カヲルがすれ違っていて、運命というより彼自身の臆病さと自信のなさからこうなってしまった感じがする。

  • 三部作の第二部。
    読了後、思わずため息をつきたくなる作品。
    皇室の恋を描くとは、思い切った事をするなぁ。
    実際、刊行する時期を遅らせられたとか。
    色々と書き直さないといけない事情があったのでしょうね。

    カヲルと不二子の恋は何とももどかしく、イライラする場面もあったけれど、終わり方は凄く美しい。
    次の巻も楽しみ。

  • 2007-02-00

  • 面白くないわけではないが読むのに異常に時間がかかった。 今回はカオルと不二子の物語。何でこんなにもどかしいんや!好きなら好きで早くくっつけや!とイライラしたが、結局不二子は皇太子妃になってしまうのです。最後に二人で会った時に初めてのことを色々してみる二人は美しく切なかった。

  • 無限カノンの第二部。
    カヲルと不二子の一部始終が語られる。二人の仲は全く進展しないが周りの状況が変化し続け、あれよあれよと言う間に身動きが取れないことに。
    若さゆえなのかわからないが、不二子の対応に全く共感も理解もできない。カヲルが好意を見せているのに何故、自分の気持ちに正直にならないのか、不思議で仕方ない。
    そして不二子の魅力が全くわからない。才色兼備ということはわかるが、カヲルがそこまで惹かれる訳、文中に「不二子の美しい魂にこそ惹かれた」とあるが、その美しい魂が薄っぺらいものに見えて仕方ない。そして、今まで本当にそこに惹かれていたような描写も見当たらない気がする。
    もしかしたら自分が不二子に嫉妬しているからかもしれないが。

  • 無限カノン第二部。文緒、カヲル、ニューヨーク大学、ミスター・マッカラム、マリア・ポピンスカ、ハーバード大学、不二子、金魚の指輪。祖母の死、アミコの不倫、よしの、最初のコンサート、皇太子。アンジュが鬱陶しくてしょうがない。雲取山、伊能。気に入らない展開。

  • 久しぶりの再読ですが、うーん、切ない。最後のデートは何と切ないことか。

  • 瓦礫の下に埋もれてしまった3部作の2つ目。

    第二部は、恋愛の様々なシーンが散りばめられている。
    およそ、エンターテイメントとして一番読みやすい部分ではないだろうか。

    ただそのすべてがひとつの魂に向けられているのは、
    一途さゆえでなく、それが世界の根っこそのものであるから。

  • カヲルと不二子の恋に焦点が絞られた第2部はやや冗長。なぜこれほど思いを寄せるのか、対象である不二子の存在に美しい魂の象徴性を見出すことはできなかった。それでも面白く読めるのは、メロドラマ的な擦れ違いの悲恋にワイドショー的な好奇心がくすぐられるから。しかし国家を相手取った悲恋にしては抑制されていて歯痒い。実際、出版にあたり抑圧がかかったらしい。改稿はやむを得なかったのだろう。権力に抗いきれない物語とリンクする。ともあれカヲルの存在の真価が問われるのはこれからだ。いったい何をどう成し遂げるのか。第3部に期待。

  • 野田カヲルとその一族の恋を描いた「無限カノン」の第二部。
    一族の恋について語られた第一部から、第二部はカヲルの生涯の恋に絞られる。その相手は幼なじみの不二子。良家に生まれた聡明で完璧な女性、それゆえに、なんと皇太子妃候補となり、カヲルの恋はのっぴきならない状況に追い込まれる。
    不二子の設定が、誰もがあの人がモデルでは、と考えてしまうものであり、実際の皇室、皇族を描いたにも等しい内容であるため、出版までには紆余曲折があったらしい。これも第一部同様、読む人によってまったく感想が違ってくると思われる。ちなみに私は…。不二子の思考回路が謎であった…。

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著者プロフィール

作家

「2018年 『現代作家アーカイヴ3』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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