- Amazon.co.jp ・本 (269ページ)
- / ISBN・EAN: 9784101189413
作品紹介・あらすじ
生命体を刻めば、細胞、核、遺伝子…やがて炭素や酸素や水素といった元素にたどり着く。しかし、いくら元素を混ぜても生命体は生まれない。「生命とは何か」この超難問に第一線の物理学者が挑む。その挑戦は、ギリシャ哲学、古典力学、相対性理論、量子論、宇宙物理学、生命哲学を巻き込む壮大な知的大冒険となった。難しい数式なしで、哲学としての物理学を追究した画期的名著。
感想・レビュー・書評
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物理学者の視点から見える生命の姿に新鮮な思いを抱いた。
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宇宙物理、素粒子物理、アトムなどの哲学的な物理まで網羅した一冊。が、数式とは無縁なので誰でも手に取れそう。
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科学は、全体を部分に分解し、その部分の総和として全体を理解しようとする要素還元主義を基礎としてきた。しかし、「要素還元主義では全体を理解することはできない」というのは、最近よく指摘されるところだ。
例えば、生物は分解すれば、炭素や酸素、窒素という物質レベルに分解することができる。しかし、この物質を組み合せても、生命が吹き込まれなければ、生物にはならない。では、この「生命」とは何だろうか。本書では「外界から物質やエネルギーを摂取したり放出したりして、成長、自己複製する性質をもつもの」と定義しているが、大事なのはその性質はどこから生まれるのかということである。
東洋思想では、この地球そのものが一つの生命体であると説く。さらに、宇宙そのものが一つの生命体と説く。宇宙から地球が生まれ、その地球は生命を生み出すメカニズムを持っていた。こう考えるのが合理的ではないか。 -
読みやすい。
以前、観察結果は観察者に左右されるという話を見て、その理由にようやく納得しました。