鷹姫さま―お鳥見女房 (新潮文庫)

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  • Amazon.co.jp ・本 (341ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101194264

感想・レビュー・書評

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  • お鳥見女房シリーズ3作目。3作目ともなると、登場人物たちにすっかり愛着も湧き、以前の話に出てきた人達にも再会できたりして、楽しめました。
    私が特に好きなのは、次男·久之助の親友でもあり、君江の想い人でもある菅沼隼人。好青年です。
    幕府隠密の任務のため、人を斬って以来、深い自責の念に駆られている伴之助にそっと寄り添う珠世さん。
    次作も楽しみです。

  • 派手さはないけれど、最初から最後まで、、、解説まで面白かった。

    傍には『東京を、江戸の古地図で歩く大江戸今昔マップ』
    楽しさ倍増♪

  • 珠世や多津の訓育があって、今では武家の子供らしく神妙な顔で小言を聞くーーふりをするだけの礼儀はわきまえていた。

  • お鳥見女房 三作目。
    前作が主の帰還に際してのやり取りだったり、手に汗握る場面が結構あったけれど、本作は一貫して穏やかに和む雰囲気で推移。
    このシリーズ、飽きません。

  • シリーズ第三弾。

    矢島家の子たちの成長が眩しいですね。
    この巻で次女・君江が嫁いだので、今後は久太郎と久之助の恋の行方が気になるところです。

  • なんてことない日常を淡々と描いているだけなのに全然飽きない、どころか他のシリーズも読んでみたい。

  • お鳥見役見習いの長男に縁談。
    菊江の嫁入り。
    次男の恋。
    祖父の過去。

  • お鳥見女房シリーズ第三弾。女だてらに鷹狩りに行きたがり「鷹姫さま」と呼ばれる気性の烈しい娘と嫡男久太郎との縁談、次女君江のひそやかな恋。子らの成長と行く末を、珠世は情愛深く見守る。また、鷹狩りを司り、幕府隠密の任務もあるお鳥見役の主も、過酷な勤めを終えて帰ってきた。妻として深い痛みを抱えた夫を気づかう――珠世の才智に心温まる。久太郎に、鷹好きで気性の烈しい娘との縁談が……時代劇とは思えないような出会い。

  •  なんだかんだいいながら懲りもせずに読んでいるこのシリーズも3作目。特にどうっていうこともないのだけれど、安心して読めてなごむ。読書なんて所詮は暇つぶしなんだからそれでいいんだよ。相変わらず矢島珠世の明るさ、温かさに、ひととき現つ世の憂さを忘れる。そしてさても女だてらの鷹姫さま。「無礼者。そなたなど大嫌いじゃ」。好きだなあこういう女の子。きっと久太郎とうまくいくに違いない(笑)。

  • お鳥見女房シリーズ第三作。

    危険な任務から戻った夫の心の傷。身分の差がある恋をしている次女。結婚したもののまだ浪人暮らしの源太夫と多津の若夫婦。長男の縁談。

    色々な悩みと喜びが交錯するお鳥見役人の妻、珠世の日々の暮らしが描かれる。

    特別な極悪人も登場しないし、スーパーヒーローも聖人君子もこの物語には出てこない。出てくるのは市井の、平凡に悩み、笑い、泣きながら生きる人々の姿である。

    主人公珠世のあたたかさに惹かれて人々は彼女のつつましい家に集まってくる。そして彼女は誰をも暖かく迎える。まるで惑星が太陽の周りをゆっくりと回るように。

    二巻では、夫、伴之助の危険な任務という、サスペンスあふれる展開があったが、人の命に関わるような、これという大事件はこの巻では特にない。次女が巻末で嫁ぐが、とにかくゆったりと時間が流れ、傷を持つ人も、ひそかな悩みを持つ人も、静かに心に秘めて生きていく。また今後色々なことが起きてくるかもしれないが…。

    三巻、四巻と続けて購入したので、このまま先に進むのが楽しみである。

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著者プロフィール

諸田玲子
静岡県生まれ。上智大学文学部英文科卒。一九九六年『眩惑』でデビュー。二〇〇三年『其の一日』で吉川英治文学新人賞、〇七年『奸婦にあらず』で新田次郎文学賞、一八年『今ひとたびの、和泉式部』で親鸞賞を受賞。著書に『お鳥見女房』『あくじゃれ瓢六』『きりきり舞い』シリーズのほか、『四十八人目の忠臣』『波止場浪漫』『帰蝶』『女だてら』『尼子姫十勇士』『しのぶ恋』など多数。

「2023年 『其の一日 増補新版』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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