狐狸の恋―お鳥見女房 (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社
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  • Amazon.co.jp ・本 (346ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101194288

感想・レビュー・書評

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  • この巻の最終話 菖蒲の刀

    矢島家の扇の要は、やっぱり主(あるじ)どの伴之助さん!

    口数の少ない夫が息子に向けた“喝”に加えて発した一言
    「母を頼れ」
    これから長男の嫁を迎える珠世さんの不安を打ち消す最大級の愛の励まし。

    よっ神夫(かみおっと)!!

  • 「ひと目、逢わせてやりたいんじゃ。互いに悔いが残らぬようにの」

  • このシリーズで一番ほんわりした感じがする。
    捕り物帖はやたらと人が殺されたりするので、あまり好まないけれどこういう人情物は嬉しい。

  • シリーズ第四弾。

    久太郎も久之助も男前ですね。
    矢島家の皆さんは本当、心映えが清々しい方ばかり。
    珠世さんの、「この家はいつも両手を広げて、助けを求める人を待っているようなのですよ」という台詞を読んで、改めて矢島家って素敵だなと思いました。

  •  お鳥見女房シリーズ第4弾。もうカバー絵のことは言うまい(笑)。要は中身だ。相も変わらずではあるけれど、この生きにくい世の中に一陣の涼風が吹きぬけるかのような爽やかさ、温かさは健在。こんな憂き世は捨ててこの物語の中へはいってしまい、珠世や源太夫に交じって暮らしたいと思ってしまう。
     今回の8話の中ではやはり久太郎と恵以の「今ひとたび」だろう。いやあよかったよかった。他人事でもうれしい。そして、「日盛りの道」。花火に興じるシーンで珠世が久太郎、久之助、幸江、君江の子供時代に思いをはせる。子を育て上げた親ならではの感慨にうんうんとうなずいてしまう。こういう細かい人情の機微が物語の世界を豊かにし、共感を誘うところだろう。
     もう一組、似合いの久之助と綾もまとまりそうだし、こんなに何もかもうまくいっていいのだろうかと思わぬでもない。でも、時にはこういう順風満帆ホームドラマで心を癒されることも精神衛生上必要なのだと思うよ。

  • 人情に顔が綻ぶシリーズ。子供たちの成長を含め、読んでいて温かくなれます。恵以様が可愛くて素敵です。

  • 鷹姫様がとても可愛くて。ツンデレ。

    旅立つ子供達、見送る家族。

  • L 4 お鳥見女房

  • 登場人物のほとんどが善人なので、読んでて疲れない。
    家人に眠り薬盛って、逢引するってすごい設定だと思ったけど。

  • 今回も息子や娘の成長が描かれています。けど、心に残ったのは源次郎の話ですね…男の子って急に大人になるよなぁと。後は鷹姫さま。いよいよ久太郎の嫁になるのか。珠世さん、これからも苦労しそう。

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著者プロフィール

諸田玲子
静岡県生まれ。上智大学文学部英文科卒。一九九六年『眩惑』でデビュー。二〇〇三年『其の一日』で吉川英治文学新人賞、〇七年『奸婦にあらず』で新田次郎文学賞、一八年『今ひとたびの、和泉式部』で親鸞賞を受賞。著書に『お鳥見女房』『あくじゃれ瓢六』『きりきり舞い』シリーズのほか、『四十八人目の忠臣』『波止場浪漫』『帰蝶』『女だてら』『尼子姫十勇士』『しのぶ恋』など多数。

「2023年 『其の一日 増補新版』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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