鋼鉄の騎士 上巻 (新潮文庫 ふ 18-2)

著者 :
  • 新潮社
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  • Amazon.co.jp ・本 (757ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101197128

作品紹介・あらすじ

第二次大戦直前、世界中にキナ臭い空気が漂う1935年。左翼運動に挫折しパリにやって来た、子爵家出身の日本人青年がいた。偶然、目にしたトリポリ・グラン・プリに魅せられ、青年はレーサーを目指す。ナチスの足音、スターリンの影に震える欧州で、国際諜報戦に巻き込まれつつも疾走する熱い青春-。冒険小説の枠を超えた面白さで圧倒する超大作2500枚。'95年、日本推理作家協会賞、日本冒険小説協会特別賞受賞。

感想・レビュー・書評

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  • 極上のエンターテイメント。時間を忘れるおもしろさ。一気読み必至。

    • chie0305さん
      kakaneさん!今、図書館に受け取りに行ったら…何て分厚さ!「悪の経典」以来の衝撃に思わずゴクリとなって、受付の人に笑われてしまいました(...
      kakaneさん!今、図書館に受け取りに行ったら…何て分厚さ!「悪の経典」以来の衝撃に思わずゴクリとなって、受付の人に笑われてしまいました(恥)とりあえず、今晩から読んでみます。


      2017/10/05
    • kakaneさん
      悪の経典も面白かったけど、さらにページを捲る指は加速しますよ。この本のために3日寝不足になりました。どうぞお楽しみください。
      悪の経典も面白かったけど、さらにページを捲る指は加速しますよ。この本のために3日寝不足になりました。どうぞお楽しみください。
      2017/10/05
    • chie0305さん
      kakaneさん!今、読み終えました。私も寝不足です。
      日本のスパイ活動ってどうだったのかな。ジョーカーゲームでは大活躍だったけれど、実際...
      kakaneさん!今、読み終えました。私も寝不足です。
      日本のスパイ活動ってどうだったのかな。ジョーカーゲームでは大活躍だったけれど、実際は太刀打ちできなかったのではないかと思います。小説でしか知らないですけどね。
      お薦めいただいてありがとうございました。
      寝ます(笑)
      2017/10/08
  • 過去の既読本

  • 感想は下巻で

  • 「汚れた英雄」の北野晶夫はゼロからのスタートだったが、本作の千代延義正は貴族の子息である。ゆえに、資金からマシン、メカニックから指導者、恋人まで、すべて与えられ、降りかかる事件も義正と関係なく、勝手に解決していく。義正は兄殺しの十字架を背負っている割に、あまり気にしてないように見える。実に貴族的だと思う。

  • 1930年ごろのフランスが舞台で、テーマはロシア革命と自動車レースとスパイです。これらのどれか一つにでも興味が無ければ、読むのはしんどいと思います。
    私はロシアの思想に明るくなく、プロレタリアートやらレーニンやらマルクスやら正直なところ、理解し切れませんでした。また、フランス人やロシア人がメインでたくさん出てきて、さらにスパイとしての別名を持っていたりして、あまりなじみの無い名前の登場人物を把握するのが大変でした。主人公の日本人青年は貴族の出身で恵まれた身分なのですが、大人になってから渡仏し、ろくに勉強もせずあんなに流暢にフランス語が話せるという設定は不自然です。英語まで話せることになってましたが、英語だってマスターするのは大変ですからね。また、当時東洋人がそこまで受け入れられたかが甚だ疑問です。一応少し恋愛の要素もありますが、男性作家の小説らしく、男に都合よい展開になっています。
    共産主義の考え方に共感する人にはとても興味深い小説だと思います。

  • 話がギュウギュウに詰まり過ぎてて、
    何の話なのかよーわからんかった。

    でもって、上巻でこの分厚さ(700P)だから
    話の展開が遅い遅い。
    社会情勢とか人間関係が複雑に絡み合っていて
    いろいろ説明しなきゃいけないかも知れないが
    読んでる方は飽きてくる。

    車のレースの話に特化したほうがいいと思た。
    下巻読むかどうか悩ましい。

  • おもしろい! 好き!
    第2次大戦という時代背景、パリという舞台設定もいい。ルパンもどきが出てくるのも、まあ、それはそれで良いとしよか…。原作モデルってあるんでしょうか?それともモデルなしで構想だけ?
    いや、とにかく速攻で下巻いきますよ!

  • 白洲次郎さんのような主人公だというのが第一印象。

  • 第二次大戦直前、ナチやスターリンの台頭で近づいてくる軍靴の響きに怯える欧州で、国際諜報戦に巻き込まれながらも自動車レースに魅入られた一人の日本人青年の冒険活劇。あまりにも長く、上巻で中だるみがして読むのが面倒くさくなったが、下巻の途中からスピードが倍化し、一気に物語の終わりまで連れてってくれた。「なぜ革命に惹かれるのか?」という現代に生きる自分にはあまりにも遠い命題を、物語の終盤で著者は鮮やかに解いてみせる。その答えには普遍的なものを見出すことができ、充分に読者を納得させる力がある。革命という謎を解く壮大なミステリだと思えば、この半端ない長さも冗長ではない…かも?

  • 今の恋愛路線からは考えられない作品。文章は一品だし、傑作でしょう!

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著者プロフィール

1950年福井県生まれ。早稲田大学文学部中退。パリ滞在中エール・フランスに勤務。76年『野望のラビリンス』で小説デビュー。95年『鋼鉄の騎士』で第48回日本推理作家協会賞長編部門、第13回日本冒険小説協会大賞特別賞をダブル受賞。その後恋愛小説へも作品の幅を拡げ、99年『求愛』で第6回島清恋愛文学賞、2001年『愛の領分』で第125回直木賞受賞。17年には『大雪物語』で第51回吉川英治文学賞を受賞した。その他『タフガイ』『わかって下さい』『彼女の恐喝』など著書多数。2020年逝去。

「2021年 『ブルーブラッド』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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