無事、これ名馬 (新潮文庫)

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  • 新潮社
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  • Amazon.co.jp ・本 (336ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101199238

感想・レビュー・書評

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  • 意気地なしだけど癒し系の“たろちゃん”こと、太郎左衛門と、江戸っ子気質の町人・吉蔵やお栄たちの交流を描く、連作モノ。
    人はそれぞれ、色々なものを抱えながら生きていく、ということが江戸情緒豊かに描かれています。
    地味かもしれませんが、秀逸な一冊かと。

  • 江戸町火消しの親方一家と、ひょんなことからそこに弟子入りした武家の少年。

    ブクログではじめて感想書きました。
    う~む、なんだかよくワカンネ・・・・・・。

  • すごく良かった!!さすが宇江佐さん、懐の深い小説。あえて、あまり優秀ではない、だが人柄の良い少年の成長物語。当たり前だけど、華やかで優秀な人ばかりでなく、色んな人が世の中にいることで、世の中はうまく回っていくし、一人一人がかけがえのない人なんだと改めて感じた。キャラクターでは、お栄が、優しいけど気が強くてキッチリ言いたいことを言うカッコいい女性で大好き。

  •  「無事、これ名馬」、大好きな言葉です(^-^) 宇江佐真理さんの作品、連作6話、2008.5発行(文庫)。宇江佐真理さん、本名は伊藤香。ペンネームの宇江佐はWeather(天気)から、真理は、キュリー夫人の「真理を追求しなさい」から。町火消、吉蔵55歳のもとに「頭、拙者を男にして下さい」と、やって来た武家の坊ちゃん、村椿太郎左衛門7歳の成長の物語。人情が絡んだ読み応えのある作品です。

  • 久し振りの宇江佐真理さん、
    やっぱりホッとできる。
    「は組」の頭、吉蔵の描写が心に残る。
    終盤、訃報が相次ぐけれど、打ち消す様な太郎左衛門の成長ぶり、嬉しい。

  • 2022年3月29日
    町人とお武家の話し方や、ユーモアがホントに温かい。
    幸せってそれぞれ。
    いろんなしがらみの中で折り合いをつけている。
    臆病だったり、無鉄砲だったり、世話好きだったり、無責任だったり、人の性質は様々で。
    火事にも翻弄されてなんとも気忙しい。
    天災などはやりきれないが、スパッと割り切り、淡々と暮らす術も大切だ。

  • ゆるい小説。
    著者のあとがきを読んで、
    この作品を書いた理由はわかった。
    文庫の解説は、まとまっている。

  • 小説新潮2003年9月号、2004年2月号、6月号、9月号、11月号、2005年02月号に連載された6話の連作短編を2005年9月に刊行。2008年5月文庫化。再読ですが、7才の太郎左衛門こと、たろちゃんが、楽しくて良いです。6話めで、大人になった、たろちゃんのことが語られ、うまいまとめだなあと感心しました。心に残ります。

  • 【本の内容】
    吉蔵は町火消し「は組」の頭。

    火の手が上がれば、組を率いて駆け付け、命懸けで火事を鎮める。

    そんな吉蔵に、武家の息子・村椿太郎左衛門が弟子入りを志願してきた。

    生来の臆病ゆえに、剣術の試合にどうしても勝てない太郎左衛門。

    吉蔵の心意気に感化され、生まれ変わることができるのか…。

    少年の成長と、彼を見守る大人たちの人生模様を、哀歓鮮やかに描き上げる、傑作時代小説。

    [ 目次 ]


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    [ 参考となる書評 ]

  • 最後、婚儀まで寿命をまっとうした辺りも
    余韻があってよかった。
    ★を減らしたのは、キリキリ母上にちょっと幻滅したから。
    続編ではないけれど、こうして他作の登場人物のその後が
    あらまぁという感じに判るのも善し悪しかな(苦笑)

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著者プロフィール

1949年函館生まれ。95年、「幻の声」で第75回オール讀物新人賞を受賞しデビュー。2000年に『深川恋物語』で第21回吉川英治文学新人賞、翌01年には『余寒の雪』で第7回中山義秀文学賞を受賞。江戸の市井人情を細やかに描いて人気を博す。著書に『十日えびす』 『ほら吹き茂平』『高砂』(すべて祥伝社文庫)他多数。15年11月逝去。

「2023年 『おぅねぇすてぃ <新装版>』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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