- 新潮社 (2025年4月23日発売)
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感想 : 9件
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Amazon.co.jp ・本 (592ページ) / ISBN・EAN: 9784101201542
作品紹介・あらすじ
偵察機を撃墜され、毛沢東治世下の敵国に落下した、台湾空軍スパイ・鹿康平。彼は飢餓の大陸から母国に奇跡の帰還を果たす。そう、これはわたしの血族の話だ──。中国、台北、東京。鹿康平と彼をモデルに小説を執筆するわたし=柏山康平。ふたりの男の運命が絡み合う。凜々しく美しい女との恋。命を懸けた冒険。『流』はこの長編に結実した。東山彰良の黄金期を告げる圧倒的エンターテインメント。
みんなの感想まとめ
自由と愛、戦争、そして生きることと飢えることをテーマにした物語が展開される中、登場人物たちの運命が交錯し、深い感情が描かれます。現実、回想、作中作の三つのパートが巧みに行き来し、物語は複雑さを増しなが...
感想・レビュー・書評
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『流』『僕が殺した人と僕を殺した人』が面白かったので、そこに続く話かなと期待して読んでみた。
小説家の柏山が主人公。
彼の書いた小説【怪物】のモデルは自分の叔父が中国大飢饉の時の体験による。
ある日モデルになった人について話をしたいという手紙が届く。
すでに亡くなっている叔父の話をさらに掘り下げるための取材に明け暮れる柏山。
読みながらしばらくはどういう話なのかつかめないでいたし、どこから面白くなるのかな、とずっと期待してた。
が、現実と夢、あるいは幻想?が行きつ戻りつして、訳がわからん感じになる。
そのうち編集者の既婚女性と恋愛して溺れて腐るんだ。。。
失恋して自分を取り戻すのにめっちゃ時間がかかって。
ようやく、『怪物』の修正版ができる。
んーんー読むことが辛かった。
文学的表現を盛り込んでお高くとまってる感じでいて、最後まで読んでも満足にはほど遠かった。
こういうこともあるか。
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柏山康平と椎葉リサ、鹿康平とシャオ、蘇大方、王康平、王誠毅。自由と愛、戦争、生きることと飢えること、罪を語った物語。現実(現在)と回想、作中作の三つのパートを行き来しつつ、やがて三者が融解し、互いに影響しはじめる。圧倒的な筆力。鋭く深いアフォリズム。ぐいぐい引っぱって行かれる。傑作だと思う。しかし自分がどこまでちゃんと(深く)読めたかは微妙。でも読んで良かった!
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小説家が自ら創り出した虚構の世界と現実との境目が不分明になり、虚構世界の側に取り込まれてしまう、という自己言及的展開自体はそれほど珍しいわけではない。しかし、本書の眼目は、それが冷戦期=1950年代末から60年代初めの日本と台湾と中国の歴史の暗部とかかわっている点にある。語りが焦点化する作家・柏山康平(台湾名は王立仁)は、自ら命を絶った叔父の王康平の体験をもとにしながら、「怪物」という小説を書いた。その物語は、叔父が台湾空軍のスパイ中隊のパイロットだったとき、任務中に人民解放軍によって撃墜されたものの一命を取り留め、中国の農村に潜伏して台湾に逃げ戻ってくる、というものだった。柏山はその小説の改稿にあたって、なぜ叔父は自殺したのか、叔父の語りをてがかりにした自分の小説にはまだ書き込めていないことがあったのではないか、という思いにさいなまれ、そこから虚構と現実が二重写しになり始める。
日本の「白団」と台湾空軍との秘かなつながりや、毛沢東による「大躍進政策」がもたらした圧倒的な飢餓の問題など、興味深い細部がいくつも書き込まれている。解説の大矢博子が的確に指摘したように、村上春樹『ねじまき鳥クロニクル』を想起させる内容だが、日本と満洲・モンゴルとの間での加害/被害を扱った村上の小説より、複数の権力が織りなす歴史の力に翻弄された個人の生を描いたという点で、こちらの方がスケールは大きいと思う。 -
最初は入り乱れてて、でもどっちもちゃんとありえそうで
小説もだが生身の人生もれっきとした物語であり、登場人物もちゃんといる
石をお守りにした -
柏山という小説家が書いた小説と現実と夢とが混ざり合う不思議な作品だが最後の「怪物」のシーンが圧巻。
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2025.7.8読了 不条理な世界、ちょっと読み進むのが苦しかったな。
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購入済み
20250704読了
『流』を読んでファンになりました。
台湾の話、とても興味深くおもしろいです。
思わずプッと吹き出してしまうようなチャーミングな主人公も魅力的。
本作は現在、作中作品、回想を行ったり来たりして読み進めてゆくので、遅読の私には少し難解でした。巻末の解説を読んでやっと整理がつきました。
何が怪物なのか?愛と自由とは?
文庫本574ページ。
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東山彰良の作品
