メタモルフォシス (新潮文庫)

著者 : 羽田圭介
  • 新潮社 (2015年10月28日発売)
3.18
  • (5)
  • (25)
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  • (4)
  • 本棚登録 :259
  • レビュー :43
  • Amazon.co.jp ・本 (257ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101201610

作品紹介

その男には2つの顔があった。昼は高齢者に金融商品を売りつける高給取りの証券マン。一転して夜はSMクラブの女王様に跪き、快楽を貪る奴隷。よりハードなプレイを求め、死ぬほどの苦しみを味わった彼が見出したものとは――芥川賞選考委員の賛否が飛び交った表題作のほか、講師と生徒、奴隷と女王様、公私で立場が逆転する男と女の奇妙な交錯を描いた「トーキョーの調教」収録。

メタモルフォシス (新潮文庫)の感想・レビュー・書評

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  • 苦しみの先に見えてくるものは希望か絶望か。
    ある種の追い込みの中にいないと本当の自分は自分でさえも見つけられないのかもしれない。

  • 読書中何度も笑わさせていただきました。どうせなら芥川賞はこっちの作品で獲ってほしかったなあ。

    官能とかSMとかのジャンルの作品って全然詳しくないのだけど、変態さんの心情を文学的に表すとここまで面白くなるっていうのは自分にとって新たな発見だった。個人的には純文学は難しくてなかなか読みこなせない分野ではあるのだけれど、本作に限っていえば1行1行の濃密な記述がどれも馬鹿馬鹿しくも面白くて、読み進めるのがとても楽しかった。なお、途中強烈なグロ描写があるので、食事の際に読むのは控えたほうが無難だと思う。

  • ★3.5
    ちょっと描写がハード過ぎやしませんかね?
    テレビやインタビューで見た彼の姿を思うと芥川賞受賞作は少しマイルドでは?、って思ってたら、多分こっちの方が彼の本領なんじゃないかなって思う。
    全体の構成とかは好きだけど、流石にスカトロ描写はキツかったです……。

  • 「メタモルフォシス」の描写が過激すぎて
    想像力が追い付かず、ぼんやりとした
    映像しか頭には浮かんでこなかった
    無意識の自主防衛なのかも(笑)
    こういう趣味って男性だけなのかなぁ
    全く共感はできないけど
    女性版のお店ってあるのかしら
    素朴な疑問。

    過激なSM描写のあいまに
    証券マンやアナウンサーの内実が
    リアルに描かれていて興味深かった。

  • スクラップアンドビルドが面白かったため、手に取った本。

    職場とSMクラブで立場が逆転し、お互いに降りられない環境の中でのせめぎ合いにスリルがあり一気に読んでしまった。

    自分としてはSMという未知の分野の話ばかりだったので、全体的を通してドキドキしながら読んだ。
    この世界観を成立させた作者の筆力、取材力はすごいの一言に尽きると思う。

    羽田圭介の理系的な考え方、文章は個人的には好き。

  • よくわからないSMの世界を覗き込んだ…程度の感触しか持てなかった。ただ、作者がまっすぐに何かを訴えようとされていると感じた。それが、解説まで読んで少し腑に落ちた気もした。
    スクラップ・アンド・ビルド以上に自分の名刺代わりにしたい作品という帯の言葉に惹かれて手にした。テレビのクイズ番組なんかで見かける作者が、この名刺を持っている人かと思うと、さらにわかりにくい人だという印象が強く残った。
    ここまで自分を掘り下げないと生きている実感が持てない?この先に何が待っているのか見えないところまで行ってしまう?
    スクラップ・アンド・ビルドが割と好きな作品だったので、ちょっと残念な気もする。これは全く個人的感想。
    雑食性を身につけた作者の次回作のテーマに注目。

  • SMクラブに耽溺するマゾ男性のお話二編。

    刺激的な描写も多かったけど、アイデンティティを確認するのに必死になる主人公に思わず自分自身を重ねてしまうのは、私だけではないはず。

    証券会社やテレビ局といった舞台の描かれ方も興味深かった。

  • 描写が自分には合わない。正直つまらなかった。SMプレイが引きすぎて...

  • 文章力は上手いと思う。
    取り上げている内容も興味深い。
    でも2編のどちらの話の最後が消化不良という感じだ。
    なかなか白黒とハッキリ出来ない世界だとは思うが、
    それにしてもスッキリしない。
    「どの程度の取材をしたのだろうか」という疑問も
    浮かんだ。

  • 最近有名な人の本だ。へぇ、SMを描いた本か、おもしろそうだな。
    そんな感じで手にとって購入。
    メタモルフォシスは死にかけることで生への執着を取り戻すというか、それほどの痛みや恐怖を感じないと生を実感できないというか、そんな人の話だった。一人の同志の死をキッカケにじわりじわりと崩れていき、構築されていく主人公の人生観。マゾヒストって難しそうだな。
    トーキョーの調教はマゾヒズムという自己を確率していくことで元々あった自身のアイデンティティーを失っていく話。

    一貫して思ったのはSMの女王様ってほんとサービス業なんだなってこと。
    すっっっごい尽くしてるよね。そしてマゾヒストは自分のことばかりでめんどくさそうだ。

    知らない世界でおもしろかった。書き方も好きです。

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