- Amazon.co.jp ・本 (400ページ)
- / ISBN・EAN: 9784101202426
感想・レビュー・書評
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家庭環境の全く違う二人の少女。ダイアナと彩子。小学3年生で出会い、共通点は本が好きな事、そしてお互いの持たざる物に憧れと嫉妬を持ちながら、大切な友人となります。
中学入学を期に疎遠になりがちな二人。恵まれた家庭の彩子は私立女子中学へ。シングルマザーでキャパ嬢のママを持つダイアナは、公立中学へ。少女らしい誤解が彩子をダイアナから遠ざけていきます。
ダイアナママの意志の強さと生活力。彩子両親の美しい物と時間に溢れた生活感。違いが大きくても、二つの家族が認め合えるところが落ち着く。
少女達は、悩みながら恋をしながら成長していく。再会できるのは、多少時間がかかってしまったけれど。
ダイアナが、「赤毛のアン」の友人のダイアナが由来ということに感嘆。何処かで書いてしまっているのだけど、私も赤毛のアンは、「アンの青春」までが面白いと思っていた。(だから同じように思っていた人達がいるんだなと嬉しくなった。)アンの愛情って、ギルバートとの恋愛小説でねえ。小学生の頃なので、文庫では読んでなく、作中の花岡さんの後書も知らなくて。なるほど、ダイアナが避けられない現実を受け入れて自分の道を進んでいく「アンの愛情」に、この小説のダイアナが重なるんですね。
私は、彩子ちゃんも好きだったので、大学生活を充実させてあげたかったのよねえ。恵まれている事が不運ということは、ないのだから。それだと再会できないけど。
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本が大好きな大穴と書いて「ダイアナ」と呼ぶ少女と、その同級生・彩子の小学3年生の出会いから、大人になるまでを描いた物語。
レビューの評価のも悪くないし、本屋が舞台なのかと思って、読んでみようと思ったが、ほとんどが2人の少女の成長の話でちょっと思っていた内容と違っていて、最後まで読むのに時間がかかった。
生活環境が全く違うダイアナと彩子の友情の話かと思えば、小6で喧嘩別れし、その後成人するまで会わなかったり、「本屋」とタイトルに入っているが、実際にダイアナが本屋で働くパートはほんのわずか。
人生そんなに上手くいなかい。
この作者さんの描く作品は、そんなに読んだ訳ではないが、いつもそんな感情にさせられる。
今作のダイアナや彩子も然り。
ただ、ダイアナの母であるティアラはシングルマザーなのにたくましく、考え方も一本筋が通っており、唯一好感が持てた。 -
「あの子にはさ、〜自分を信じて生きていって欲しいんだ。誰かに何かを与えてもらうのを待つんじゃなく、欲しいものは自分で掴んで欲しいんだ」
何かを与えてもらうのを待つんじゃなくて、欲しいものは自分で掴める人になりたい!と思いました。
最初は本好きのための小説だろうな〜としか思っていなかったけど、何も知らなかった少女たちが大人になる様子を力強く描いたお話でした。
彼女たちのそばにはいつも本があって、本が彼女たちを支えていて、、、
人生において、そんな拠り所になる本ってかけがえのない存在ですよね。 -
友人からの勧めで読んだ本。
文章やストーリーがとても読みやすくすぐに読み終えてしまった。
登場人物たちの育った環境、憧れ、生き方などがそれぞれ異なっていて、自分はどんな風に何を考えて生きてきただろうかと考えさせられた。
物語はダイアナと友人の2つの視点から進んで行くが、同じシーンなのにまったく違う捉え方でお互いを見ているところが印象深かった。
後半に進むにつれたくさんの伏線や物事が綺麗に繋がっていく部分が、ピッタリと綺麗にはまりすぎているように感じてしまい
学生時代には爽快だったかもしれないが、今の自分には少し物足りなかったように思う。
学校生活での悩みや葛藤を乗り越えていく描写もあり、学生さんには特に薦めたい作品であった。 -
小学3年生で出会った二人の本好き少女たちがそれぞれ違う道を選び、自分自身にいつのまにかかけた呪いを解いていく成長ストーリー。
面白くて3日で読んでしまった。
それにしてもティアラの男の趣味がワカラン… -
ちょっと辛かったなぁ…。彩子の大学生になってからが特に。。
いつも読む柚木さんの心軽く前向きになれるのとは違い、テーマが重いなぁ…と。正直、悪くはないんだけど自分の好みではなかった。 -
普通に楽しく読めた。
情景が目に浮かびやすい文章。
本屋さんに勤めたくなった。 -
勘違い、思い込み、誓い、呪い。
実はどれも許すという魔法でとけます。