絶叫城殺人事件 (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社
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  • Amazon.co.jp ・本 (432ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101204338

感想・レビュー・書評

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  • 6編の短編集。

    黒鳥亭殺人事件では、二人の大学時代の友人とその子供が登場。
    娘さんが可愛くて、アリスとの会話では癒された。
    だけど事件の真相には何とも残酷な現実が…
    彼らはあの後どうしたのか気になる。

    表題の絶叫城殺人事件も面白かった。
    ゲームをモチーフにした連続殺人事件はなかなか手がかりも少なくどうやって犯人を見つけ出すのかと思っていたら…
    あんなヒントとも言えない事実から犯人を見つけ出したのは驚き。
    ただ、あの結末には虚しい気持ちも。
    世間の評論家への皮肉がきいた終わり方だった。

  • 作家アリスシリーズの6編からなる短編集。
    テーマは「夜」と「建物」。
    殺人事件じゃないのも多い。
    1番のお気に入りは表題にもなっている絶叫城殺人事件ですかね。
    ハラハラして楽しめました。

  • 短編集。
    どれが一番面白いか決めれないほど全部面白かった。

    ただ建物の構造をイメージするのが難しい建物があってちょっと混乱した。
    後味悪めの話ばかりだけど、そこがまたよかった。

  • 表題作と一番最初の話が面白かった。

    表題作は、夜中に読んでたらちょっと怖くなって、続きは昼間に読みました

    2020.7.13
    64

  • この5つの短編推理小説は、ミステリー事件の捜査に犯罪社会学者と犯罪事件等の推理小説家が謎を解いていく。それぞれの観点が違い、そこからの推理はなかなか面白い。「絶叫城殺人事件」通り魔事件での証拠が少ない推察はかなり難しいが連続殺人の繋がり、想定など謎解きプロセスは面白い。

  • 短編でこんなに凝縮されたミステリーが楽しめるなんて、タイトルに劣らない内容でした。やっぱり著者、有栖川有栖の文学的な表現がとても好き。

  • 作家アリスシリーズ、短編集。基本的に短編は嫌いだが、これは全体的にどれも高評価で甲乙つけがたい…。良かった点は「黒鳥亭」のアリスと少女のやり取り。「月宮殿」のタイトルの意外性+幻想的な建築美。「雪華楼」の犯行?の意外性。表題作の「絶叫城」はドラマ化もされました。大分前に観ましたが犯人などの細かい点は忘れ、初読のように楽しめました!連続殺人のあの結末にはなんとも言えない悲しい気持ちになりました…。星四つ半。

  • 長編かと思ったら短編集だった。
    しんみりした話ばかり。「黒鳥亭」はものすごく切なかったし、「月宮殿」「雪華楼」は短編ならではの有栖川作品らしさがあった。「紅雨荘」「絶叫城」は、なんかこう、推理だけ楽しみたいなら後半だけ読めばいいんじゃないか?大事なところだけ残して削ったら二時間ドラマにできそう。前半部を深読みしすぎているせいかな。伏線か?と思ったら、連作として不可欠な前置きだったりした。
    ナイト・プローラーが「モロッコ水晶」に出てきたのはすっかり忘れてた。こういうシリーズものは刊行順に読むべきだとしみじみ。

  • テーマがある本はとても好みなので、全て楽しめながら読んだ。一番『紅雨莊』が好き。
    やはり作家有栖シリーズはいい。

  • あくまで好みとしての話だけども、いいなと思えるものとちょっとなと思えるものがはっきりわかれた。

    壺中庵とか紅雨亭とか絶叫城はトリックとかしっかり納得のいくものだったけども、その他の短編にはトリックのためのトリックという感じがして見世物感が強く出る気がした。

    とはいえ、20Qなど随所にらしさもでていて、全体としては氏の作風はしっかり味わえると思う。

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著者プロフィール

1959年大阪生まれ。同志社大学法学部卒業。89年「月光ゲーム」でデビュー。「マレー鉄道の謎」で日本推理作家協会賞を受賞。「本格ミステリ作家クラブ」初代会長。著書に「暗い宿」「ジュリエットの悲鳴」「朱色の研究」「絶叫城殺人事件」など多数。

「2023年 『濱地健三郎の幽たる事件簿』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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