七つの死者の囁き (新潮文庫)

  • 新潮社
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感想 : 97
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  • Amazon.co.jp ・本 (282ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101204352

感想・レビュー・書評

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  • やっぱり鈴木光司さんの「熱帯夜」が怖かったかな。

    道尾秀介さんの「流れ星のつくり方」はそうか~と納得。

    七つの話、どれも面白かった。

  • 有栖川有栖『幻の娘』から始まり、恒川光太郎『夕闇地蔵』に終わる構成がとても良いと思った。どの作品も面白かった。小路幸也氏のバクシリーズ(正式名称を知らない)はずるいなあ。面白くないわけがない。吉来駿作『嘘をついた』は意外性もあり、ほろりとさせられる面もあり、好き。『夕闇地蔵』は圧倒された。

  • 怖いというよりじーんとくる感じ。おもしろかった。

  • カバー裏より「~恐怖と憂愁を纏った七つの死者たちの物語。文庫オリジナル。」ということですが、どっちかと言えば恐怖よりも憂愁寄り多めに感じました。

    短編集でテーマに沿った色々な作家さんのお話が読めるので、作風を知るのに良かったです。

    石田衣良さんの「話し石」と小路幸也さんの「最後から二番目の恋」が私的に良かったなと。前者は『話し石』という音を録音したり再生したりできる不思議な石を採集する男の話。ページ数も一番少なくて短い話です。主人公の男は石を集めて自殺した親友本人に死の真相を聞く、という願いを叶えます。友人の霊が男のことを陥れようとしていると取れなくもないですが、たぶんこれは意味が分かると怖い話に見せかけた純粋にいい話なのだろう、と思いたいです。
    後者は同名のテレビドラマが放送されていましたけど、これとは無関係のようです。夢を見せてくれるバクのちょっといい話。

    一番ホラー色が強めに感じたのは、映画が有名な『リング』の鈴木光司さんの「熱帯夜」。人物二人のうち女性の方の視点の妄想の描写が不気味。浴室のスポンジが「ナマコのように這い回っているかもしれない」とか、二人が見詰め合っているのを「パイプで繋がっている」とか特徴的な言い回しが頭に残ります。

  • 有栖川有栖「幻の娘」
    道尾秀介「流れ星のつくり方」
    石田衣良「話し石」
    鈴木光司「熱帯夜」
    吉来駿作「嘘をついた」
    小路幸也「最後から二番目の恋」
    恒川光太郎「夕闇地獄」
    の7編。

    メンバー豪華〜。吉来駿作さんという作家さんは知らなかったけど。

    「流れ星のつくり方」が一番好き。気になる展開でどんどん読めるし、面白かったし、最後を読んだらまた最初から読みたくなった。

    「嘘をついた」も良かった。『オッサン』のことをそんなすぐ信用することってあるかな?とは思っちゃったけど。しかもオッサンって呼びかけてるし。

    「最後から二番目の恋」、設定が面白い。意外な部分も用意されていて楽しめた。ただ、終わりからふたつめの◆部分が不要に思えた。じゃあ結局どういうシステム?と混乱してしまったので。

  • 死者はそこにいる。生きている私たちの記憶の中に、夢の中に、そしてすぐ背後に。私たちを見つめ、語りかけ、時に狙っている。ひそやかで絶え間ない、死者たちの攻勢――。恐怖と憂愁を纏った七つの死者たちの物語。

    この短編集の作者7人中6人は読んだことがあり、その実力のほどは知っていたので、各篇が個性的で充実した内容でも特に驚かなかった。その中で一番「らしさ」を感じたのは恒川作品か。
    (C)

  • 有栖川有栖、道尾秀介、石田衣良、鈴木光司、吉来駿作、小路幸也、恒川光太郎の短編集。向こうからの声に関わるホラー?ミステリー?短編集。あんまりホラー色は強くない。道尾さんのは真備の短編集で読んだやつだけど、やっぱり良かった。真備シリーズもう出ないのかな?恒川さんのが相変わらず雰囲気あって好き。

  • 1:00

  • ホラー、とまではいかないが幽霊やらファンタジーをテーマに七人の小説家が物語を書いた短編集。
    一番のホラーは「熱帯夜」。1つの何気ない行動がというよりは、挽回のチャンスを自分の利己心から逃してしまい大事になってしまう。やはり、何より一番怖いのは人間だ。
    美しいのは「夕闇地蔵」。ちょっと暗い展開になっても崩れぬ丁寧語で語られ、物語の起伏を隠しているようで逆に際立たせてるようでもある。
    と、挙げてみたがやはりこのようなオムニバス形式の本より、作家一人が最後まで手掛けた一冊の本の方が個人的には好み。ショートがいいのは星新一くらいだと感じる。

  • 流れ星の作り方。
    この人の作品は"向日葵の..."を読んで、もう絶対に読まないと思ってたのに、
    印象が変わった。
    久々に面白い話読んだ気分

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著者プロフィール

1959年大阪生まれ。同志社大学法学部卒業。89年「月光ゲーム」でデビュー。「マレー鉄道の謎」で日本推理作家協会賞を受賞。「本格ミステリ作家クラブ」初代会長。著書に「暗い宿」「ジュリエットの悲鳴」「朱色の研究」「絶叫城殺人事件」など多数。

「2023年 『濱地健三郎の幽たる事件簿』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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