七つの死者の囁き (新潮文庫)

  • 新潮社
3.22
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本棚登録 : 620
レビュー : 94
  • Amazon.co.jp ・本 (282ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101204352

感想・レビュー・書評

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  • 「死者」がテーマの短編集。意外といい話が多め。技巧で魅せる道尾秀介と筆致で魅せる恒川光太郎らの独擅場といった印象の一冊。(カズハ)

    ・流れ星のつくり方(道尾秀介)
    "「ねえ、僕、何やってたと思う?――お父さんとお母さんが殺された家で、何やってたと思う?自分の部屋で机に向かって、何やってたと思う?」"
    大胆な伏線により容易にオチの予想がついても尚鈍らないラスト一文のキレ。

    ・夕闇地蔵(恒川光太郎)
    主人公が見ている二つの景色の対比が鮮やか。それぞれに色の違う生命力の洪水で、文章で読むだけでもくらくらとする絢爛さ。
    優しく聡明だった友人が無慈悲な狂人に変貌してからの描写が、語り口は淡々としながらも、絢爛な幻視世界を交えて展開されるために、妙な艶を放っていて妖しい気持ちになる。

  • やっぱり鈴木光司さんの「熱帯夜」が怖かったかな。

    道尾秀介さんの「流れ星のつくり方」はそうか~と納得。

    七つの話、どれも面白かった。

  • 有栖川有栖『幻の娘』から始まり、恒川光太郎『夕闇地蔵』に終わる構成がとても良いと思った。どの作品も面白かった。小路幸也氏のバクシリーズ(正式名称を知らない)はずるいなあ。面白くないわけがない。吉来駿作『嘘をついた』は意外性もあり、ほろりとさせられる面もあり、好き。『夕闇地蔵』は圧倒された。

  • 怖いというよりじーんとくる感じ。おもしろかった。

  • “死者”という存在の捉え方が、作家さんごとに色々なのが妙味だった。

    「幻の娘」/有栖川有栖
    「流れ星のつくり方」/道尾秀介
    「話し石」/石田衣良
    「熱帯夜」/鈴木光司
    「嘘をついた」/吉来駿作
    「最後から二番目の恋」/小路幸也
    「夕闇地蔵」/恒川光太郎

  • 死者はそこにいる。生きている私たちの記憶の中に、夢の中に、そしてすぐ背後に。私たちを見つめ、語りかけ、時に狙っている。ひそやかで絶え間ない、死者たちの攻勢――。恐怖と憂愁を纏った七つの死者たちの物語。

    この短編集の作者7人中6人は読んだことがあり、その実力のほどは知っていたので、各篇が個性的で充実した内容でも特に驚かなかった。その中で一番「らしさ」を感じたのは恒川作品か。
    (C)

  • 有栖川有栖、道尾秀介、石田衣良、鈴木光司、吉来駿作、小路幸也、恒川光太郎の短編集。向こうからの声に関わるホラー?ミステリー?短編集。あんまりホラー色は強くない。道尾さんのは真備の短編集で読んだやつだけど、やっぱり良かった。真備シリーズもう出ないのかな?恒川さんのが相変わらず雰囲気あって好き。

  • 1:00

  • ホラー、とまではいかないが幽霊やらファンタジーをテーマに七人の小説家が物語を書いた短編集。
    一番のホラーは「熱帯夜」。1つの何気ない行動がというよりは、挽回のチャンスを自分の利己心から逃してしまい大事になってしまう。やはり、何より一番怖いのは人間だ。
    美しいのは「夕闇地蔵」。ちょっと暗い展開になっても崩れぬ丁寧語で語られ、物語の起伏を隠しているようで逆に際立たせてるようでもある。
    と、挙げてみたがやはりこのようなオムニバス形式の本より、作家一人が最後まで手掛けた一冊の本の方が個人的には好み。ショートがいいのは星新一くらいだと感じる。

  • 流れ星の作り方。
    この人の作品は"向日葵の..."を読んで、もう絶対に読まないと思ってたのに、
    印象が変わった。
    久々に面白い話読んだ気分

  • 豪華メンバー短編集。「リング」の鈴木さんの「熱帯夜」が仄暗くてゾクゾク。恒川さんは短くても圧巻の世界観。1つは好みの作品が見つかるに違いない。

  • 2015年、11冊目はアンソロジー。

    名前だけは知ってる系の方々が7名ズラリ(単独作の既読は鈴木光司と恒川光太郎のみ)。

    ミステリーあり、ホラーあり、ファンタジーもダーク・ファンタジーもありで、アンソロジー系では、久々のアタリ。

    お目当ての恒川光太郎は『雷の季節の終わりに』を感じさせる和風、大人のダーク・ファンタジー。この世界観と言葉のチョイス、スッカリ中毒です。

    ソレに並ぶのは道尾秀介。ラスト1p(5行)はミステリーの醍醐味。ヤラレた感でいっぱい。

    アンソロジーでは、イイところがなかった鈴木光司も今回はなかなか良かった。このオチは好き。その直前、少々バタバタしてる気もするけど……。

    小路幸也のホッコリ系ファンタジーも、吉来駿作のホラーサスペンスも、悪くない。

    有栖川有栖と石田衣良はチョット、自分の好みとは違ったかな。

  • 恒川 光太郎 さんの作品が良かった。違う作品を読んでみたいと思った。

  • 2014/9/22(月曜日)

  • 2014年6月27日読了。「死者からのメッセージ」をテーマにした、7人の作家による短編アンソロジー。個人の好みもあると思うが、道尾秀介の「流れ星のつくり方」が抜群すぎて(ラスト2行の「ヒヤリ」感は短編であることもあり、キレ味がすばらしい)他の作家の「ちょっといい話」的な短編の印象が失せてしまった感じ。もっと恐ろしいホラーやどんでん返しミステリ短編も読んでみたかったところ。でも、いろんな作家の個性を味わえるこうしたアンソロジーはたまに読むとなかなか楽しいものだ。

  • 3

  • 2014.3.6処分

    有栖川有栖『幻の娘』
    道尾秀介『流れ星の作り方』
    石田衣良『話し石』
    鈴木光司『熱帯夜』
    吉来駿作『嘘をついた』
    小路幸也『最期から二番目の恋』
    恒川光太郎『夕闇地蔵』

    有栖川さんの作品が読みたくて購入。
    もう少しミステリー要素があれば嬉しかった。
    ミステリーとしては道尾さんの作品が1番面白かったけれど、恒川さんの作品の世界観が印象的だった。

  • 今更説明なぞ不要な豪快執筆陣によるアンソロジー作品。
    タイトルからも分かるように、根底にあるテーマとして「死者」というものが描かれている。
    どの作品も短いながらもそれぞれ味わいのある作品。
    有栖川氏の『幻の女』は著者のあの作品を読んでる方はニヤリと出来るはず。
    道尾さんの作品は以前も何処かで読んだ記憶が(思い出せず)。
    最後を飾るのは恒川氏。
    個人的に特段敬愛している両氏で最初と最後を彩ってくれているだけでも嬉しい作品です。
    小路氏の作品を読んで、暫し自分だったら、、、と物思いにふけってしまいました。

  • 幽霊やらなんやら、死者がそっと関わってくる不思議な話やミステリーの短編集。
    生と死の間に狂気っていうのが顔をのぞかせる雰囲気が堪らなく好き。

    気になった作家の他の作品にも手を出してみたくなった。

  • 仄暗い雰囲気のホラーでした。
    それほど怖くはないけれど、確かにそこに在る死者の囁き。
    鈴木光司さんの描く、狂気を孕んだ人物は怖かった。
    『夕闇地蔵』の色彩に溢れた世界が素敵。やっぱり恒川光太郎さんの世界観が好きです。

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著者プロフィール

有栖川 有栖(ありすがわ ありす)
1959年、大阪市東住吉区生まれの小説家・推理作家。有栖川有栖・創作塾の塾長。
同志社大学法学部法律学科卒業後に書店へ就職。それまでも学生時代から新人賞や雑誌への投稿を繰り返していたが、1989年江戸川乱歩賞に投稿した『月光ゲーム Yの悲劇 '88』が東京創元社編集長の目に止まり、大幅に改稿した上で刊行し、単行本デビューとなった。1994年、書店を退職して作家専業となる。1996年、咲くやこの花賞(文芸その他部門)受賞。1999年から綾辻行人と共作でテレビ番組『安楽椅子探偵』シリーズ原作を担当する。
2003年、第56回日本推理作家協会賞(長編および連作短編集部門)を受賞した『マレー鉄道の謎』、2007年発表作で「本格ミステリ・ベスト10」で第1位、「週刊文春ミステリーベスト10」で第1位、「このミステリーがすごい!」で第3位、「黄金の本格ミステリー」に選出と高く評価された『女王国の城』など、多くの作品がミステリ賞で高く評価されている。
2000年11月より2005年6月まで、本格ミステリ作家クラブ初代会長を務める。

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