- 本 ・本 (288ページ)
- / ISBN・EAN: 9784101205212
感想・レビュー・書評
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本書は、国立天文台の寄せられる珍問奇問や年間1万件を超える問い合わせ、それらに真摯に対応する広報マンの奮闘を描いたものです
いろいろな天文関係のうんちくなども交えつつ、星空のロマンを感じさせる内容で、おもしろかった詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
インターネットがあるから仕事が無くなっているんじゃないかと思っていたが、2020年の年末にテレビを見ていたら初日の出情報の画面の下の方に「国立天文台による」と小さくテロップが出ていた。
まだまだ仕事はあるようだ。 -
解説:松本零士
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先日のアストロトークで国立天文台の羽村さんが持ってきてくれて、興味があったので読んでみた一冊。理系にはたまらないですね。知的好奇心を大いに刺激される一冊でした。星空について教えてくれる窓口がこんなに身近にあったなんて。アストロトークのときも思ったけど、不思議な現象や知りたいと思えることに最初に興味を持つきっかけをどれだけ作れるかなんでしょうね。子どもたちのそういう質問に答えてあげられる、一緒に調べたりできる人になっていけるといいなと思いました。まずは天文台に行ってみないとかな。
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著者がどういった人物か全く分からないまま読み進めていた。
なんとなく、20代30代を想像していた。
まさかそんなお年だったとは。
文体が若々しい。 -
国立天文台にかかってくる質問電話を中心に書かれたエッセイ。
心打たれるエピソードもあれば、いつの時代にも変な人はいるものだと思わせる電話も。
理科の教科書や資料集で、天体のページを熱心に見ていたころを思い出した。あの想像すればするほど広がってどうしようもなくなる世界への興味は、そういえば日常に薄められていた。上質なプラネタリウムに行きたい。 -
著者は国立天文台の広報普及室に勤務していた人。
一般の人からの問い合わせに応える、言わば「電話番」
もちろん、広報は電話応答だけが仕事ではないが、本書では、その電話応答での出来事が中心に語られている。
普段、天文台に電話をかける事はしない(電話をかけた事がある人の方が少ないと思うが)ので、一体、どんな内容の質問があるのかが、まず興味があった。
流星群、日食などの天文現象についてのものや、学校の先生、研究者の問い合わせは想像できるが、それ以外は何があるのだろう。
一番、多いのは「日の出、日の入り」の時刻。(特に初日の出)
「理科年表」に載っている内容なのだが、考えるより前に聞いてしまおう、という感じで聞いてくるらしい。
本書の発行は2005年。ネットが今ほど身近ではなかった頃だが、こういう人は、今でも掃いて捨てるほどいるだろう。
それから、学校の宿題対策なども。
観測の方法やデータの問い合わせなら、まだいいが、「結果」だけを聞こうとする人もいるそうだ。
(それも親が、というケースもあるとか)
こちらの方は読書感想文や論文の「コピペ問題」など、今の方がもっと「悪質」になっている。
少し意外な感じがしたのは、最も回答に困るのが、「マスコミからの天文現象に関する問い合わせ」だという点。
何が困るか、というと「条件がハッキリせず、要領を得ない」から。
例えば、日食ひとつにしても、必ず聞かれるのは
「前回、起きたのはいつか?」
「次に起きるのはいつか?」
という点。
要領を得ない、というのは「日食」が「皆既日食」だけか、「部分日食」も含めるのか、観測できるのが世界のどこでもいいのか、日本から見えるもののみか等、いろいろ条件があるのだが、それらを省略して、質問するケースが非常に多いそうだ。
人に質問する機会の多いマスコミが科学に対して、訓練されていないのか、「同族」であるからアラが目立つのか。
ふとノーベル賞に関連した誤報騒ぎを思い出した。
そして、やはりいる「困った人々」
天文現象は人間の都合で変更できるわけでもないのに、「こうあるべきだ」と演説する人。
中には、天文とは全く関係ないことで電話をかけている人もいるらしい。
こういう人達も相手にしなければならない、広報普及室。
その苦労がしのばれる。 -
天文台の小話裏話、天文マメ知識などを期待してしまうタイトルだが著者の愚痴がかなり多めのまとまりの無いエッセイ集。気持ちはわかるけど公務員なんだから…と微妙な気持ちにさせられてしまういろいろ残念な本。
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プロの作家の作品ではないので、決して読みやすい本ではありません。
逆にリアリティを強く感じるところもありますが。
国立天文台に寄せられる電話から見える日本の科学教育への不安や希望が語られます。
ネタは好きなのですが、ちょっととっちらかった印象です。
長沢工の作品





