帰ってきたソクラテス (新潮文庫)

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  • 新潮社
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  • Amazon.co.jp ・本 (293ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101206318

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  • 紀元前400年、世間の様々な賢人と「問答」を行ってきたソクラテス。
    よみがえり、現代人と問答をする。

    ソクラテスって聞いたことあるけど、この本をきっかけに調べてどんな人か知ることができた。


    ソクラテスVS現職議員・議員志望の青年
    「政治家になんかなっても、簡単にカネは貯まらないし威張れもしない、だから誰もそんなのになりたがらない、というふうにしてしまうのさ。いわば・・・『知らしむべし由らしむべからず』にかえちまうわけだ。」
    由らしむべし知らしむべからず:国民を政治家の定める方針に従わせるのは容易いが、その理由を全てに理解させるのは難しい。

    ソクラテスVSジャーナリスト・評論家
    時代はどこにあるのか?
    「学問上の発見や先端技術の発明で時代を画した人々が、事件や他人のあれこれに気を揉んで口出ししているのを見たことがあるかい。彼らは無言だ。自分を忘れて自分の仕事に没頭している」

  • 「君の人生は、いつだって丸ごとそっくり君の所有、君の自由。生きるも死ぬも、君の意のままだ。君が君の好きなことを好きなようにすることを、会社や家族が止めてなんかくれやしない」

    『不平不明は誰に吐く』からの一節。

    各テーマごとに、ソクラテスとテーマの関係者の対話を読むことで、読んだ人にそのテーマについて考えさせる。

  • 池田さんのソクラテスシリーズの1巻です。
    ソクラテスシリーズは、読みながら頭の中で
    ソクラテスに、反論したり、頷いたりと考え
    ながら読める面白い本です。

  • 【本の内容】
    「『私』ってのは何だい」「人が死ぬということなんか、ないではないか」「だから僕たちは考えなければ駄目なんだよ」―。

    史上最強の論客・あのソクラテスが現代ニッポンに甦った。

    相対するは、政治家、学者、評論家、はたまた老人福祉係、元左翼に人権擁護団体等々。
    イエスに釈迦まで登場し、尊厳死から性教育まで身近な難問に大哲人が挑む。

    知の広場へと誘う平成版対話集。

    [ 目次 ]


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    [ 参考となる書評 ]

  • 03032

    言葉の定義を相手に問いかけ、その答えの不備をついて自分の論理へ誘導してしまうのがソクラテス流哲学ということか。

  • 「帰ってきたソクラテス」
    ソクラテスが現代に降臨。


    ソクラテスが暴れまくる。あるときは政治家に対して、またあるときは政治家を批判する若者に対して、はたまた、自分を老人扱いする介護関係者に対して。ソクラテスの思考や哲学がどこまで反映されているか分からないけど確かに彼ならば言いそうなことばかり。お気に入りは、老人扱いに対してです。


    老人を特別扱いするからダメ。そもそも、なぜ年寄りを長く生きているだけで尊敬するのか。優しく扱うべきなのか。長く生きている奴の中には、ダメな奴はたくさんいるし、悪い奴だっているじゃないか。


    社会にぶっ飛んでいる高齢者はたくさんいるはず。現実世界で、誰かがこんなふうに言ったら、ネットや視聴者、めんどくさい有名人や知識人からぶつくさ言われるだろう。だから、ソクラテスはその誰かの代わりに言ってくれたんだ。


    しかし、ぶつくさ言ってくる人の中に、しっかりとした批判を出来る人間はどれくらいいるだろうか。どんな風に言おうが批判する為の批判であり、意味のない批判が大半では無いだろうか、そんな疑問、いや、確信が頭に浮びます。悲しいことに彼らを超える際たる例が、ネットやつぶやきにまだまだスタンバイしている訳ですが、全くソクラテスよ、なんとかして下さい。何も気にしないで、好きにやって良いですから。


    ソクラテスと、議論出来れば楽しいだろうな。ソクラテスにしっかりした口調と意思で、反論を述べたい。「いや、それは違うと思います!」と。

  • 池田晶子氏によるソクラテス三部作の一作品目。
    筆者自身を生き返ったソクラテスに投影し、政治家やニュースキャスター、エコロジストやフェミニスト、サラリーマンや検死官たちと対話をし、一見当然に見える現代の考えを、言葉でその穴を暴いてゆく。
    対話篇は、自分の思考とは別の、異なる存在を作り出さなければ成り立たない。したがって、自分とは相容れないその存在をよく知らなければ書けない。とても難しい形態だ。
    「世間」のことには興味がないと断言した筆者だが、なまじ「世間」で暮す人よりも、その特徴をとらえている。筆者の知性の深さがうかがわれる。
    哲学は難しい学問ではなく、いつも身近に、自分の中にあるものだと感じられた。

  • 若くして急逝された池田晶子さんのわかりやすい哲学エッセー。難しい言葉を使っていないところが素敵です。

  • 2011.10
    帰ってきたソクラテス
    言論は自由ではない 厳しい必然だ
    自分の人生の何もかも全体の歴史における運命と知ること、そこに個人の意思がある

  • 先日読んだ野矢茂樹『哲学の謎』も対話形式だった。
    これは・・・もっと手が込んでいて、戯曲形式!
    ソクラテスのもとに、ジャーナリストやサラリーマン、実業家、エコロジスト、ニューアカっぽい研究者など、いろんな人がやってきて、議論を繰り広げる。
    ソクラテスは、彼ら、彼女らの言葉の規定を一つ一つ確認し、覆していく。

    文体模写というわけではないけれど、それぞれの職業や立場の人が言いそうなことがたくみに再現されていて、そちらに感心してしまった。

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