ソクラテスよ、哲学は悪妻に訊け (新潮文庫)

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  • 新潮社
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本棚登録 : 138
レビュー : 12
  • Amazon.co.jp ・本 (286ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101206325

感想・レビュー・書評

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  • シリーズ第2弾。

    今回は、ソクラテスとその妻のクサンティッペの対話が中心です。柄谷行人や養老孟司、西部邁、永六輔らの、当時評判となった著書やエピソードなどを、素手で物事を考える「哲学」と呼ばれる手法によってバッサリと一刀両断していきます。

    今回もおもしろく読めたのですが、前作のようにプラトンの対話篇のパロディではなく、またとりあげられている題材も現代日本をにぎわせているそのときどきの出来事なので、ソクラテスという人物を借りずとも、著者みずからのエッセイとして発表されても大きな違いはなかったのではないかという気がしてしまいました。

    それはそれとして、ソクラテスとクサンティッペの夫婦仲の良さに思わず笑みがこぼれてしまいます。

  • 池田さんのソクラテスシリーズの2巻です。
    ソクラテスシリーズは、読みながら頭の中で
    ソクラテスに、反論したり、頷いたりと考え
    ながら読める面白い本です。

  • ソクラテス三部作の二作目。
    前作と違い、政治家やフェミニストとといった抽象的な人物でなく、世で流行る映画や小説など実名をあげ、悪妻ことクサンチッペと対話する。
    考えつづけた先はいつも振り出しで、そこに行き着いた時、初めて「自覚」という境地に辿り着ける。自分はまだまだ考えていないし、もっと真理に近づきたい。
    池田さんの言葉はそうした自覚から綴られる、魂の言葉。だからこそ、強い力を持つ。

  • 2011.09
    悪妻にきけ
    考える人間が考えるのは普遍的な真理を知るためだ
    哲学的意見なるものはない

    ソクラテスが汝自らを知れと言ったとき、お前の頭を使えと言ったのである
    我思う故に我あり、は、私は脳であり、脳は存在する

  • クサンチッペさん

    見事に 魅力的な 悪妻さんとして
    よみがえらせて くれました

  • 故人に辛辣な個人レビューは気が引ける・・大森荘蔵氏著書の直後だけに彼女の哲学センスの辛さを感じた。せっかくソクラテスの名を借りて「個人個人でもつ答えやイメージなんてものを、僕は間違えても哲学の名で呼ばない。僕はそれを単に意見か人生観と呼ぶ。」「切実な欲求によって問い始めてしまった人に、なんで今さら入門(書)が必要なわけかね。」と理解していると思いきや・・・

  • 07088
    04/12

  • クサンチッペが全ての回、ソクラテスとの対話相手になる作品。

    クサンチッペはいつだって現実的なのに対し、
    ソクラテスはその意味においては、さらに超現実的。
    そのふたりの掛け合いによる構成・演出はよく練られている。

    実在する書籍に対する批評や世の中の出来事、人物など
    原則実名での批評なので小気味いい。

    池田晶子のソクラテス3部作のうちの2つめ。
    さすがにこれで、お腹一杯の感はある。

  • 悪妻?いやいやこの本のクサンチッペは魅力的で、哲学者の妻としては理想的。哲学を対象化して投げ返してくれる存在になっている。

  • 対話形式の哲学書。哲学書としては物足りないけどそこそこ楽しめます。

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著者プロフィール

池田晶子(いけだ・あきこ)
1960年、東京生まれ。慶応義塾大学文学部哲学科卒。文筆家。
専門用語による「哲学」ではなく、考えるとはどういうことかを日常の言葉で語る「哲学エッセイ」を確立して、多くの読者を得る。とくに若い人々に、本質を考えることの切実さと面白さ、生死の大切さを語り続けた。2007年2月23日、没。
著書に、『14歳からの哲学―考えるための教科書』『14歳の君へ どう考えどう生きるか』『新・考えるヒント』『41歳からの哲学』『暮らしの哲学』『人生は愉快だ』『魂とは何か さて死んだのは誰なのか』『私とは何か さて死んだのは誰なのか』『死とは何か さて死んだのは誰なのか』『無敵のソクラテス』『幸福に死ぬための哲学ー池田晶子の言葉』など多数。

「2017年 『絶望を生きる哲学 池田晶子の言葉』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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