機巧のイヴ 新世界覚醒篇 (新潮文庫)

  • 新潮社 (2018年5月29日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (384ページ) / ISBN・EAN: 9784101207926

作品紹介・あらすじ

「あなたは、どなた?」少年が彼女の冷たい体を抱きしめるとき、運命の歯車が廻り始める──。1892年、万博開催を翌年に控え、空前の賑わいを見せる新世界大陸の都市・ゴダム。万博の利権を巡る人々の争いが繰り広げられる夜、パビリオン「十三層」の頂上で、機巧人形・伊武が永の眠りから目覚めた。機巧と人間。本当の“心”を持つ者は誰か? 未曾有の世界に魂が震えるSF伝奇小説の傑作!

みんなの感想まとめ

機巧技術を巡る権謀術数と、登場人物たちの強い思いが交錯する物語が展開されます。新世界大陸を舞台に、過去の物語と新たなエピソードが絡み合い、物語の奥深さを感じさせる一方で、全体のまとまりにはやや欠ける印...

感想・レビュー・書評

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  • 「あなたは、どなた」?少年が彼女の冷たい体を抱きしめるとき、運命の歯車が廻り始める──。

    いやぁ~痺れますね~

    SF×伝奇=未体験ハイブリッド小説!!

    シリーズ第1作を読み終えたのが2022.12.29、あまりの面白さに続編を購入し、手にとるまで約8ヶ月...
    何やってたんだよ~って心の声が聞こえる間に物語の世界は100年経っていました(笑)

    シリーズ第2作となる本作は前作と違い所謂長編物で、江戸時代を彷彿させる舞台から100年後(明治~大正)を彷彿させる時代へと進み、日本を彷彿させる日下國から1893年にシカゴで開催されたコロンブス万国博覧会を彷彿させる世界コロンビア博覧会へと移ります。

    正直に言うよ、カタカナ名の登場人物、相関関係はわかりにくかった…
    故に読後評価は☆4つ(正確には3.6程度)。

    後半にかけて盛り上がったけど、途中までは...

    でもね、そんなの関係ねぇー、そんなの関係ねぇー...

    面白いものは面白い!!

    日下國へと戻ってきた《イヴ》
    続編の舞台は日下國へ。



    想像力、爆発。SF伝奇小説の歴史的傑作!!
    「『機巧のイヴ』はまさに、わたしが求めていた最高の小説だった」(池澤春菜)
    「あなたは、どなた」?少年が彼女の冷たい体を抱きしめるとき、運命の歯車が廻り始める──。1892年、万博開催を翌年に控え、空前の賑わいを見せる新世界大陸の都市・ゴダム。万博の利権を巡る人々の争いが繰り広げられる夜、パビリオン「十三層」の頂上で、機巧人形・伊武(イヴ)が永の眠りから目覚めた。機巧と人間。本当の“心"を持つ者は誰か? 未曾有の世界に魂が震えるSF伝奇小説の傑作!

    内容(「BOOK」データベースより)

    「あなたは、どなた?」少年が彼女の冷たい体を抱きしめるとき、運命の歯車が廻り始める―。1892年、万博開催を翌年に控え、空前の賑わいを見せる新世界大陸の都市・ゴダム。万博の利権を巡る人々の争いが繰り広げられる夜、パビリオン「十三層」の頂上で、機巧人形・伊武が永の眠りから目覚めた。機巧と人間。本当の“心”を持つ者は誰か?未曾有の世界に魂が震えるSF伝奇小説の傑作!

    著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)

    乾/緑郎
    1971(昭和46)年、東京生れ。2010(平成22)年、『完全なる首長竜の日』で『このミステリーがすごい!』大賞を、『忍び外伝』で朝日時代小説大賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

  • だいぶ時間を置いて読んだ続編なので、繋がりが見えなかったりして充分には楽しんだと言えないかもしれない。それでも登場人物の思いの強さ、執着の根拠には裏付けが弱かった気がする。ただ、ストーリーは面白いので、次作も読んでみようと思っている。

  • 前作「機巧のイヴ」は、鴨の読書史上十指に入ると言って差し支えのない、伝奇SFの傑作。機巧技術を巡る権謀術数、その背後に立ち現れる日下国の歴史を重層的に描く、巻を置く能わざるハイレベルな作品だと鴨は評価しています。
    その続編に当たる「新世界覚醒篇」、文句なく面白いです。相変わらず達者な筆運びです。

    ・・・が、うーん・・・前作ほどのまとまりは、正直感じられませんでした。主役級の日向が戦争の前線で直面した想像を絶する悲劇が物語のバックボーンを成していて、これだけで小説一本書けるんじゃないかってぐらい濃いエピソードが連綿と描写されるんですが、これ以外にも〈新世界大陸〉側のキャラクターの各々のエピソードが絡んだり、伊武や天帝のここに至る物語もあったりして、一言でいうとまとまりのない印象。古典芸能でいうところの「世界」が複数に分割してしまっていて、機巧人形の神秘性も底まで深く描かれず(単に「歳を取らない美少女」というファンタスティックな存在以上でも以下でもない感じ)、全体的に最も表現したかったのは何かよくわからないまま終わってしまいました。うーん、もったいないなー。

    一通り読んで、誰かに似てるなーと思ったんですけど、思い出しました。ロバート・J・ソウヤーですよ。
    とにかくストーリーテリングが巧みで、読んでる最中は面白くてたまらないんですけど、読了後に思い返してみると、深い印象がないという・・・誤解のないように申し上げておくと、間違いなく面白いです。万博の初日、観覧車に向かう馬車の中で伊武が天帝の想いを語るシーンは、映像的にも物語的にもカタルシスを感じました。
    筆運びが達者過ぎて、ある意味損をしている作家さんなのだろうと思います。次作に続ける気満々のラストシーンだと感じましたので、ぜひ次作もスマッシュ・ヒットをお願いします!

    • たまもひさん
      なるほど~、ソウヤーね!すごく腑に落ちました。おっしゃるとおり、楽しんで読めるんだけど、残るものがあまりない感じが確かに似てる気がします。う...
      なるほど~、ソウヤーね!すごく腑に落ちました。おっしゃるとおり、楽しんで読めるんだけど、残るものがあまりない感じが確かに似てる気がします。うまいことが必ずしも人の心を動かすわけではない…、これって他のことにも言えそうですね。
      2018/10/11
    • ま鴨さん
      うっ、たまもひさん、何と深いコメント・・・刺さりますねぇ。

      前作「機巧のイヴ」は、敢えて例えればキース・ロバーツのような魔術的リアリズムが...
      うっ、たまもひさん、何と深いコメント・・・刺さりますねぇ。

      前作「機巧のイヴ」は、敢えて例えればキース・ロバーツのような魔術的リアリズムが巧みな作品だと感じましたが、今作はソウヤーでしたねヽ( ´ー`)ノ上手いんですけどねぇ・・・。屍姦趣味のホテル経営者とか、ラノベ風味全開の女発明家とか、要素を詰め込み過ぎな印象が最後まで拭えなかったです。次作はスッキリと決めて欲しいですね!
      2018/10/11
  • 前作より、100年ほど時代が過ぎているからか、伊武の神秘性が無くなっている。

  • #読了 しました。
    新世界大陸で開催される万博に、停止した機巧人形伊武が展示されることに。そんな中日向丈一郎は伊武の誘拐を依頼される… 技術革新・産業革命・過去の戦争・利権などが絡む中、再び覚醒した伊武と伊武を取り巻く人間達…日向の過去…凄く面白かった。私的にかなり満足度高いです。

  • 前作から約100年後、舞台は新世界大陸・ゴドム(アメリカ?)で行われる万博。「今後国歌として制定〜」の音楽と蒸気機関車の様な件はイギリス?前作がいくつかの話に分かれてましたが、今回は中篇。機巧の動力源がはっきりしてきましたね。心から思いを寄せる人の存在。ロマンティックです。今回は八十吉ですね。政治的駆け引き・利権が錯綜します。今でも万博やオリンピックの開催が危ぶまれるやら何やかんやありますが。日向も若かりし頃思い描いてた事があっただろうに、シビアな現実に打ちのめされたのだろうな、と思います。ゴーラムとマードックは本当何というか、ね。天帝は無事日下國に帰れたのかな。本当の心を持つものは誰か?この物語では人間も機巧も持ってるとも言えるし、どちらも心が無いかもとも言える気がしました。

  • ――

    “ 馬離衝《バリツ》と呼ばれる武術の特徴は二つある。
     一つはその呼吸法だ。馬離衝では「相気」と呼び、これを調和させることを目的とする。
     一元、太極、三才、四神、五行の五種類の呼吸法があり、敵をねじ伏せるのではなく、調和することによって力を封じ、無力化するのが馬離衝だ。”


     ……いやぁSFだなぁ。真面目に。

     乾緑郎『機巧のイヴ』二作目は新世界覚醒篇、ということで前作から約100年の時を経て、舞台は大陸へ移る。万博という、云うなれば技術狂いの舞台設定の中に、けれど機巧人形は埋没することはなくて。むしろ技術の先端でこそ、いのち、との境目は歴然として。

     前作よりもハードボイルド感が増した気がするのは、単純に時代が下ったからかしら。その分伊武の可愛げが増しているのはよしよし。けれど全体的には前作のほうがやはり、均整が取れているかな、と云う感じがしました。
     舞台が日下國に戻る次作で、どう纏まるか。
     ☆3.2。

  • シリーズ2作目
    第一作は抜群の完成度で設定も話の展開も素晴らしかったし、登場人物の心情もよく描かれていた
    今作も舞台は非常に興味深いし、話運びは極めて巧み
    一方で主人公があまりに重い過去があって、なかなか共感できるとこまでいかないうちにどんどん個性的なキャラが出てきて、話としてはまとまってるけど、心情理解が追い付かなくなってしまった感じがした
    もう一人の主人公というべきイブがもう少し活躍してもよかったのではと思う

  • 第1作目が非常に面白かったので、続巻を楽しみにしていた。
    前巻より100年後の世界が描かれている。うーん、この巻はいささか、盛り込み過ぎかな。世界観が全く変わり、設定の説明や登場人物のそれぞれの過去、前巻との関連の匂わせなどを書くのにページが割かれ、残念ながら現在のストーリーが薄くなってしまった。さて、次巻は何年後の世界?楽しみに待ちたいと思う。

    • ひとしさん
      ちえさんこんばんは!
      やっぱり第1作目を超えるこおはできなかったんですね。
      次回作に期待ですね!
      ちえさんこんばんは!
      やっぱり第1作目を超えるこおはできなかったんですね。
      次回作に期待ですね!
      2018/10/24
  • 東京への日帰り出張が入り、読み止しの本は残りが中途半端だったので、前作のレビューに『続く話もあるようなので、そこは楽しみに待つようにしよう』と書いた、この続編を買って新幹線に乗る。
    前作から100年余りの後、万博の目玉として展示されることになった”伊武”を、それぞれの理由から我が物にしたい人物が入り乱れる。
    全体としては普通に面白かったが、主人公たる日向の造形が今ひとつ。解説の人が『なんか湿っぽいんだもの』と評していたが、まあそんな感じ。彼の戦争体験も(これを作者は語りたかったのかもしれないが)物語の中では多少違和感。

  • 【続編って、むずかしいんだね】

    1作目は本当に傑作だった
    (そうだよね?)

    だからこそ、その続編に当たる本作は、まぁ厳しい

    主たる原因はやはり、前作の魅力そのものであった機巧人形が、この2作目では外付けパーツ的な立ち位置に追いやられているからだろう

    1作目は、世界観の根底に機巧人形が根深く巣食っていた
    (女系家系の帝の設定とか正にそう)

    表面上は史実通りの江戸時代とかそこら辺の世界観に見える

    が、世界の根底に機巧人形が巣食うこの歪さが、作品全体に緊張感を保たせてくれる
    ページをめくる手が止まらなかった
    全てが機巧人形へと収束していく快感が第1作目にはあった!!!

    ………だからさぁ、この2作目
    いやぁ、ゴダムとか、万博とか、日下國とか、華丹とか、
    架空の世界設定の説明にばかりページが使われて、前半はマジでこの説明だけでほとんど終わる

    そんな架空の世界の、架空の国のイベントに、異国の地である日下國の機巧人形が入り込んでくる

    っていう、機巧人形が物語の舞台の異分子扱いになってるこの構図

    機巧人形そのものが物語全体を掌握していた前作の良さを放棄してしまっている

    ……いやさ、むずかしいのは分かるよ?
    差別化しないといけないし、
    何より、歳を取らない機巧人形が、時代も場所も変えて、っていうのはストーリーの続編としては、ある種当然なんだろう

    でも、それが面白いかどうかは、もっと言うと、前作のファンだった読者が求めていたものかは違うでしょ、って話

    そもそも、日本に近しい設定の、でも架空の国扱いの日下國の戦争で、捕虜になって、仲間同士でカニバリズムがありました〜なんて言われても、いやいや架空の世界なんだからと、白けてしまう

    なんだろう、変に日本に近づけた設定にしてる分だけ、戦時下で起こったエピソードを生々しく表現されても、かえって余計に読み手は冷めてしまうのだ

    実際、この2作目は筆者も苦しんだのだろう
    終盤の畳み掛け具合は、かなり急いている印象を受けた

    たとえば前半では伊武がかなり重量があり、まずもって生身の娘の質量感ではないとページを割いて描写してるのに、終盤に万博の観覧車のなかで、八十吉は伊武を抱きかかえ、勢いよく観覧車から飛び出している

    他にも、スリーパーをトランクケースに入れて移動していたなどなど、

    前半と後半の描写とで整合性が取れていない

    前作の1作目が傑作だっただけに、2作目を書きたいのは分かるが、筆者自身がこの機巧人形をどう料理していいのか持て余している感じがこの続編からはひしひしと感じた

    いやぁ、続編って本当にむずかしいんだね

  • 長編にしたのね

  • 2025.05.18

  • シリーズ第2弾。

    1作目の面白さは超えられず。
    しかし、本作はそれはそれで面白い。
    1作目の事など殆ど覚えていなかったが、全く問題なく楽しめた。

    調べたところ3作目も既に文庫で出版されており、これはいずれ読みたいと思う。

    1作目に比べてイヴがちょっとおとぼけキャラになっていたような気がするが、それはそれで良いのかもしれない。

    星は3つ。3.4とか。

  •  大分前に初作を読んで感心したものだが、続編があるとは知らなかった。今回は長編だ。舞台は19世紀末の架空の町ゴダム市。世紀の万国博覧会開催に向けた会場の突貫工事の真っ最中に、展示予定の眠れる機巧人形伊武が忽然と姿を消す。今回は伊武そのものの活躍というよりは、それをめぐるジョー・ヒュウガと八十吉の冒険物語という体裁だ。特にヒュウガの波乱万丈の前身と今回の活躍が読みどころとなっている。なので、これは伊武の物語ではなくヒュウガの物語なのではないか。それはそれで悪くないのだが、期待して読むと肩透かしを食わされる。しかも、それにしちゃヒュウガの末路がなあという気にもなるし。さらに続編もあるらしいが、そっちではぜひ伊武の活躍を見たいものだ。

  • 尻上がりに良くなってきた

  • 前作より百年後の世界。
    今回は電気などが普及してきた頃の外国のお話でした。
    伊武が動き出すまではいまいち乗り切れない感じでしたが、前作の最後の章みたいに万博が開催されてからの怒涛の展開が高低差すごかったです。
    日下に戻ってからのシーンがめっちゃ切ない。
    それとは別に機巧人形が全部話に出てきてて嬉しい。
    次はいったい何年後の話になるのか。フェル女史気に入ったのだが出番は終わりかな。

  • 【紙の本】金城学院大学図書館の検索はこちら↓
    https://opc.kinjo-u.ac.jp/

  • 第1作めが印象深かったのですが…
    ちょっと期待外れの感があります
    3冊目に期待したいです!

  • 一巻の面白さからは少し落ちる気がするが、でもこの世界観で嫌なわけはない。

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著者プロフィール

1971年東京生まれ。小説家・劇作家。2010年『完全なる首長竜の日』(宝島社)で第9回「このミステリーがすごい!大賞」を、『忍び外伝』(朝日新聞出版)で第2回朝日時代小説大賞を受賞しデビュー。2013年『忍び秘伝』(文庫化タイトル『塞ノ巫女』)で第15回大藪春彦賞候補。近年は作品の英訳版が発売され、中国のSF雑誌にも掲載されるなど、海外での評価も高い。『機巧のイヴ』シリーズ(新潮社)、『見返り検校』(新潮社)、『僕たちのアラル』(KADOKAWA)、『ツキノネ』(祥伝社)、『ねなしぐさ 平賀源内の殺人』(宝島社)など、著書多数。

「2020年 『ドライドックNo.8 乾船渠八號』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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