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Amazon.co.jp ・本 (368ページ) / ISBN・EAN: 9784101213514
作品紹介・あらすじ
崩壊説を尻目に急速な経済成長を遂げた人口13億の大国・中国。満州からチベット、内モンゴルまで、その隅々を旅した著者は、至るところで不動産バブルの副産物で「鬼城」と呼ばれるゴーストタウンに出くわす。高層ビルが林立する超モダンな廃墟が建てられる元となった「錬金術」の仕組みに着目し、日本と異なる国家体制、組織のあり方、国民性を読み解く新中国論。『橘玲の中国私論』改題。
感想・レビュー・書評
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今まで見た中国文化の説明の中で最も合理的でわかりやすかった
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橘玲氏による中国私論であります。本人の言によると、自分は専門家では無い為、中国専門の研究者やジャアナリストの成果に負ふところが大きいといふことです。
まあこれは事実半分、謙遜半分でせうか。といふのも、橘氏は自らの足で何度も中国各地を旅し、その都度中国の変化に驚いてきた人であるからです。専門家と呼ばれる人たちの中でも、橘氏以上に中国に足繁く渡航した人は少ないのではないかと疑つてゐます。無論何度旅をしやうが、何も身に付かぬ奴もゐますが。
「文庫版まえがき」によりますと、本書誕生のきつかけは、中国を旅するなかで各地で「鬼城」と呼ばれるゴーストタウンを目にしたことだと述べてゐます。本書の口絵写真にも「中国10大鬼城観光」として紹介されてゐます。不動産バブルがはじけたのもどこ吹く風、需要があらうがあるまいが猪突猛進で造つてしまつた建造物の数数。日本のテレヴィでも報道されてゐたので、ご存知の方も多いでせう。あまりの見事な廃墟ぶりに、鬼城めぐりといふ観光ツアーまであるさうです。さすがに転んでも只では起きぬ国であります。
大きすぎる国、人が多すぎる国に驚き、幇とグワンシで中国人の人間関係を解説し、中国共産党は意外に地方を掌握しきれてゐないと紹介し、腐敗に厳しい社会自体が腐敗してゐるとか、いろいろと現代の中国が抱へる問題とその背景を解き明かしてくれます。批判するでもなく、勿論礼賛もせず、単に「中国はこんな国です」と淡々と事実を述べる姿勢が良いですな。
かういふ話なら別段「言ってはいけない」ことはありますまい。どんどん発信していただきたいと勘考する次第でございます。
http://genjigawa.blog.fc2.com/blog-entry-802.html -
中国を理解するのは難しい、理解してはいけないのかもしれない。「核心」とは何を意味するのか?良く分からん!
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さすが橘玲さん、論点が違う。誰も教えてくれないことを教えてくれる。
中国人と日本人は似ていても考え方が違うから、行動が読めないのは当然。共産党が腐敗していること、人口が多いから正しい方向に修正したり、民主主義にして海岸部の富裕層のお金を農民に分配することは無理である。
人口ボーナスについて正しく知った
中国人の『関係、グワシン』
不動産バブル
情報産業の規制
中国のナショナリズムは反日がある -
グワンシによる、ヤクザ主義
農民から土地をほぼ0円で土地を仕入れ、不動産証券化することで無から富を創出しているという話が興味深く面白い
中国の異常なまでの不動産バブルと国における不動産セクターの寡占の理由がここにあった -
「言ってはいけない」シリーズが好評だったのか、本書も改題。『猿岩石日記』で中国をヒッチハイク旅している部分を読んで、本書を同時に読み始めた。中国の不動産バブルと鬼城と呼ばれるインフラの残骸が、どうして出来たのかを解説。中国が民主化できない理由も納得。関係(グワンシ)という行動原理を理解すれば、中国人と日本人の違いを理解できる気がする。国レベルでは戦後処理問題があれど、人と人の交流ではそのくびきから離れても良いという著者の提案に賛成。
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平成三十年に発行されたものだが、中国人の特徴や共産党を分かりやすく紹介できるのは、自身が実際に現地に中国国内を旅して、その進化、変貌の急速さを味わったからなのだろう。
まずはその人口の圧倒的な多さに触れ、全てが大きくそれに関わっていることに立脚し、それに伴う功罪や、また歴史についても考えさせられる一冊ともなっている。
確かにどうしてもそれぞれの国からの成り立ちにより、理解できないことがあることを、そろそろ理解しなければならず、日本としては地政学的に中国の影響は受ける運命にあるのだから、いかに現実を直視し、上手に付き合いをしていくかを戦略的に考えなければ、ヘタをすると国土の一部を呑み込まれかねない。
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他民族が集まり、14億人で構成する国家。外国企業を排他しても市場として充分成立つが故に利点も弊害もある。中華思想が未だに根強く残る国家。それぞれの見地から、理解し得ないとの思いこみが壁を作る。2020.11.24
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いつもながら判りやすい。
中国の国民が(国全体の)民主化を望まない理由も良く判る。
壮大な中国の歴史はまたも繰り返されるのか、それとも…。 -
この本の主張は「中国社会では、信用という資源が枯渇している」こと。
だから、中国人は人間関係(グワシン)を大事にする。
中国では、ヤクザ映画のような任侠が人を支配する。
その原因は、とにかく人口が多すぎるから。
よって、競争が激しくなり、機会主義的行動が促進される。
一方、日本社会も狭い島国で人が多い。
そこで、日本社会は勤勉革命で解決した。
労働集約的な手法で解決した。
他方、欧米は人が少ないから、資本集約の産業革命で解決した。
この本はとても良い。
中国人SEと一緒に仕事した時の感覚と同じだった。
この本で、中国社会の本質がつかめる気がした。
一方、日本社会の本質をつかむには、ウォルフレンの「日本 権力構造の謎」が一番だろうと思う。
日本 権力構造の謎〈上〉 (ハヤカワ文庫NF) | カレル・ヴァン ウォルフレン, Wolferen, Karel Van, 勝, 篠原 |本 | 通販 | Amazon https://www.amazon.co.jp/dp/4150501777
「言ってはいけない中国の真実」の内容を読んだ。
気になった内容をメモ。
現在、漢字を使っている国は、中国(台湾も含む)と日本だけ。
韓国やベトナムは漢字を使わなくなった。
また、日本の歴史をたどると、中国の儒学、仏教など多くの思想も取り入れてきた。
よって、日本人は中国人を同じような価値観を持つと考えてしまうが、実際は大きく異なる、と。
その理由は、17~19世紀の近世の事情による。
日本も中国も17世紀に国家統一されて、人口が2倍以上に増えた。
その結果、日本も中国も、社会構造が変わった。
日本では勤勉革命が起きた。
つまり、狭い土地に水田を張り、家族経営で狭い土地から米の収穫量を増や方向に発展した。
さらに、牛馬を使わず、増えた人手で耕す。
その結果、真面目に働くように促された。
また、幕府>藩>郡>村に至るまでの階層は、ほぼ三角形であり、非常に統制の強い社会になった。
一方、中国では、清が広大な領土を征服したので、増加した人口により溢れた人たちは、辺境の地まで開拓した。
他方、中国では、昔から一族郎党の意識が強く、宗族に入れば仲間とみなされるが、そうでなければ、赤の他人と扱われる。
その文化が4千年以上続いたので、それは結社となった。
結社の中身は、日本におけるヤクザ、任侠の文化に近い。
実際、台湾では民主化されるまで、大陸から逃れてきた人達による結社が強く続いてきたが、民主化後はようやく普通の民主国家のようになった。
中国の社会では、皇帝>官僚>省>県・郡・市>村までの階層では、途中から裾野が幅広くなっている。
なぜなら、人口が余りにも多すぎるからだ。
つまり、国のトップが末端の下々の人々まで統制の効く社会ではないので、末端の社会の統治は、力のある宗族が結社として牛耳ることになる。
よって、いくら法治国家を目指すと言っても、実際は政府のコントロールは末端の下々の人々まで及ばない。
中国の4千年の歴史は、国レベルの高度な官僚制度というパッケージと、各地方の末端の結社による血縁支配の2つがずっと並列で続いてきた。
すると、中国人の社会では、信頼という人間関係が極端に欠けている。
なぜなら、人口が多すぎて、人々の競争が激しい。
末端の人々まで国家の統制が効かないので、一般人が頼るべきものは法律ではなく、結社による力の支配になってしまう。
結局、隣人を信用できない、という極端な社会になってしまった、と。 -
中国は何故民主化しないのか、その特異性を、人が多すぎるという観点から説いている。
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中国人は身内になったらトコトン親切にする。
汚職には世界一厳しい清廉な国。
インフラを整備した後の不動産による錬金術。
根本的に戦争はいけないもの。
昔のことより今の危機。 -
ニュースでは決してわからない中国の現実がわかる。不動産バブルの崩壊でいくつものゴーストタウンがてきていることにも驚いた。
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現在の中国の現状と課題を、数値だけでなく実際に現地に赴いて調べた良書。
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言ってはいけないこともなかろう。中国という国、社会の仕組みがぼーっとTV見てるよりはわかる。
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思っていたほど面白くなかった。
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