BRAIN VALLEY 上巻 (新潮文庫 せ 9-1)

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  • Amazon.co.jp ・本 (528ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101214313

作品紹介・あらすじ

人類最後の秘境=脳。その研究のために、各分野の気鋭の学者が巨大施設「ブレインテック」に集められた。脳科学者・孝岡護弘もその一人だ。だが彼は赴任早々より、奇怪な現象に次々遭遇する。白き光芒を放つ女、幽体離脱体験、そしてエイリアンによる誘拐。孝岡の身に起きた出来事の意味は?そして、このプロジェクトの真の目的とは何なのか-。超弩級エンターテインメント。

感想・レビュー・書評

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  • 多分面白いんです(^_^;)頑張って下巻に突入します。
    この作家さん、悪く言えばくどい!
    前回読んだパラサイトイブもそうでしたが、凄く面白い話しなのに、細かく描き過ぎで読むのに忍耐力が要ります。例えば研究施設の建物の描写が必要以上に細かくてダレてしまったり、生化学の説明(主人公のセリフ)が論文を読んでいるように専門的過ぎて、ただただ長くて結局理解出来なかったりします。上巻では200ベージを越える中盤辺りで漸く本題に少し入る感じです。漸くストーリーが展開しだしたと思ったら、また主人公の学会発表(笑)が始まってしまいます。
    このストーリーを知念実希人が描いたらベストセラーになっただろうなぁ、、と作者に大変失礼な事を言いながら、下巻に入ります。
    面白いんです!この小説。でも読むのが、、、(^_^;)

  • おもしろい

  • アブダクションと臨死体験の原因、ハナの脳の動きの測定方法などは、読み返してもやはり難しくてよくわからなかった。雰囲気だけつかんでおけばよいか。
    アブダクションを科学的に説明したと思ったら、まさかの形態形成場仮説で、やはりSFだったかという。しかし、形態形成場仮説は、内容としてはオカルトとしか思えず、グリセリンの都市伝説も眉唾らしいのだが、シンクロ二シティという現象が想像できないかといえば、ありうるような気もしてしまうので、なんとも面白い仮説だと思う。

  •  小説ではなく学術書を読んでいるような気分になる難しさ。
     この作品の難しいところは作者が科学者だということもあるだろうが、内容を深く理解するには脳科学に関するある程度の知識をもっていなければならないことだ。作者はそこをカバーするために大量のページを割いて説明を入れてくれているものの、本の半分ほどが説明シーンになっているので小説の本質からは少々外れているのかもしれない。
     何はともあれ大体の説明はこの上巻だけで済んでいる筈なので下巻はもう少し読みやすくなっていることを期待したい。

  • 脳内の秘密にも迫りつつ、エンターテインメントとしても非常によく出来た作者渾身の一冊
    臨死体験をした人たちが、天国であったりアブダクションにあったりする理由が、論理的かつ精緻に描かれているのが印象的。

  • レビューは下巻にて

  • 世界の終わりとハードボイルドアイランドとかと同時期に読んだ記憶があります。
    人間の脳内。そこは海底、宇宙などと同じく人間の探査が及ばない未開の地。 科学考証に唸らせられつつ楽しく読んだなぁ。

  • 人類最後の秘境=脳。その研究のために、各分野の気鋭の学者が巨大施設「ブレインテック」に集められた。脳科学者・孝岡護弘もその一人だ。だが彼は赴任早々より、奇怪な現象に次々遭遇する。白き光芒を放つ女、幽体離脱体験、そしてエイリアンによる誘拐。孝岡の身に起きた出来事の意味は?そして、このプロジェクトの真の目的とは何なのか―。超弩級エンターテインメント。


    ・レビュー


    SF作品として、ここまで洗練された作品も少ないと思う。
    ノンフィクション学術書を読んでいるようなレベルの豊富な情報量と、それらの密接な関係性をたった一人の作者が書き上げていることに驚く。
    前作『パラサイト・イヴ』と同様、学問に興味のない人にとっては目が眩むような専門用語の量であったが、逆に知的好奇心の強い人には、専門的な説明シーンも楽しんで読むことが出来る。
    その内容は「脳・心・記憶・人工知能・人工生命・動物心理・神・エイリアンアブダクション・臨死体験」と、多岐に渡り、しかもそれらが関係ない事象ではなく科学的に結びついてくる。
    科学を持って宇宙人やUFO、神や奇跡をある種の証明に導いているこの作品は、オカルト嫌いの人や、逆にオカルトを信じやすい人にも読んで欲しいと思えるほどに一つの説として完成している。
    主題となっている「神」についての作者の一つの解答も非常に納得の行く面白い説だと思った。「哲学すること」のなかで自分の中の科学と哲学の知識を総動員して神について考えたことがある人には、より結末は解りやすい。
    個人的には、終盤にかけての「アイデンティティ」というテーマも物語のまとまりを演出していて素晴らしいと感じた。

  • 読了。

  • 再読。

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著者プロフィール

1968年、静岡県生まれ。東北大学大学院薬学研究科(博士課程)在学中の95年『パラサイト・イヴ』で日本ホラー小説大賞を受賞し、作家デビュー。
小説の著作に、第19回日本SF大賞受賞作『BRAIN VALLEY』、『八月の博物館』『デカルトの密室』などがある。
他の著書に『大空の夢と大地の旅』、『パンデミックとたたかう』(押谷仁との共著)、『インフルエンザ21世紀』(鈴木康夫監修)など多数ある。

「2010年 『未来への周遊券』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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