デカルトの密室 (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社
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感想 : 51
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  • Amazon.co.jp ・本 (617ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101214368

感想・レビュー・書評

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  • テーマについては非常に興味があるが、ただ混乱させられたように感じ、単なる"物語"として展開していた感がある。

  •  ロボットを作るときに製作者は「人間らしさ」を求めるが、では「ロボットらしさ」とはなんだろうか?
     なんというか観念的であるという前評判を聞いていたけれど、個人的には面白かった。好き。

     理系であるんだけれども、森博嗣ほど無機質な感じはせず、有機的というか感情が熱い。
     あとがきで石黒浩教授の名前があって噴いた。彼はロボットといえばどこでも出てくるんだろうか……。

  • おおむね面白く読めましたが、
    難しい用語がたくさん出てきて、
    飲み込みづらい概念も多くて、
    ちょっとわかりにくかったかもしれない。

  • こんなに凝った構成、人称トリックを仕掛けるには作者の筆力が足りていないように思えるが。随所に挟むのは科学薀蓄ではなくミステリとして面白くなる描写を。何回も読むよりは素直にマンガで読んだ方が多分面白い。5.0

  • 科学ミステリー小説。

    人型ロボットが実用化された社会。

    ロボットと人が共存。

    ロボットは知能を持つことはできるのか、

    ロボットは人を殺せるのか、

    ロボットは心を持つことができるのか、

    心を持ってしまったら人とロボットとの境界は・・・?

    ただのミステリー小説ではなく、

    サイエンスや哲学の話がめちゃくちゃいっぱい出てくるので

    難解ですが、何度も読むとおもしろいと思うので

    何度も読んでしまう。

    簡単に言うと「攻殻機動隊」っぽい。

  • もう何回読んだだろう。
    ハードカバーで出た時、痺れた記憶が今でもある。
    場所を取るからと手放したことを後悔していた一冊。
    その後、図書館利用で読んだけど、
    やはり手元に置いておきたいと思い、文庫で購入。

    私はあまり何度も同じ本を読まないが
    本作は何度目でも痺れる。

  • 久しぶりに、読んでいて頭がしびれるくらい、頭フル回転させられた作品。脳みそで汗をかいた、という感じ。

    チューリングテストを裏っ返して、人間がより機械らしく振舞うという発想とか、すごく面白かった。

    フランシーヌ オハラは、森博嗣氏の作中に登場する真賀田四季博士のイメージと重なります。

  • 哲学的な見解が大半締めてて理解に苦しんだ。物語やけど難しい哲学書みたいなかんじで物語に入り込みにくかったかな。

  • 作家ではないので推測でしかない。

    でも、この作家さんはもしかしたら、
    まるで恩返しをした鶴のように、身を削って作品を仕上げているのではないか、
    そしてその作品はあたかも、彼の作品世界への試金石なのではないかと思う。

    正直、読みやすくはない。

    科学の知識がてんこもり、さらにその文章が精緻で、
    いわゆる抜けの部分が少ない。
    しかも意図的に(のはずだ、多分)一人称の主語が誰を指すのかが曖昧で、
    時にその時制までもが緩やか、章と章に起承転結が分かれて配置されている。

    デカルトの密室というタイトルの趣旨は理解しつつも思わず、
    デカルトの迷宮‥ と、間違って記憶してしまいそうだ。

    いやいや、お菓子で言ったら月餅?クリスマスのフルーツケーキのように、
    みっちりと重力を感じる、重たい作品。

    文章に重力があるとしたら、きっとそれは作家さんの思いに違いない。

    真っ向勝負で、受け止められるか?

  • とても期待していたのだが、非常に時間がかかった。

    とにかく読みづらい。人物に厚みがない。

    筋そのものはとても面白いのだが、懲りすぎかもしれない。AIテーマを模索中だろうが、登場人物を一新してどしどし新作を作っていけば、きっと傑作が生まれるような気がする。

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著者プロフィール

1968年、静岡県生まれ。東北大学大学院薬学研究科(博士課程)在学中の95年『パラサイト・イヴ』で日本ホラー小説大賞を受賞し、作家デビュー。
小説の著作に、第19回日本SF大賞受賞作『BRAIN VALLEY』、『八月の博物館』『デカルトの密室』などがある。
他の著書に『大空の夢と大地の旅』、『パンデミックとたたかう』(押谷仁との共著)、『インフルエンザ21世紀』(鈴木康夫監修)など多数ある。

「2010年 『未来への周遊券』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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