薬指の標本 (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社
3.66
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本棚登録 : 7842
レビュー : 1093
  • Amazon.co.jp ・本 (185ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101215211

感想・レビュー・書評

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  • 大好きな1冊。小川洋子=『博士の愛した数式』と思っている人が多いと思うけど、この小説こそが彼女の真骨頂だと思います。
    きのこに始まり、音、傷跡・・・といった無機質なものまで何でも標本にしてしまうという標本屋。このシュールな設定の中で、静かに流れる主人公の時間。
    グロい描写の中に美しさがあって、幻想的な世界に酔いしれてしまいます。
    静謐な世界は、感情的な部分がそぎ落とされているようだけど、これは究極的なラブストーリーなのです。
    「閉じこめること」を生業とする標本技術師に贈られたあまりにもぴったりくる靴。その靴を常にはくように言われた主人公。
    ある意味で「閉じこめられている」彼女の恍惚。究極の束縛、嫉妬・・・究極の恋情の形な気がします。
    映画化されたのがフランスというのも頷けるなぁ。先日、この映画を観ましたが、うーん。期待が大きかっただけにイマイチでした。

    • ぴろこさん
      >nyancomaruさん
      『ミトン』『ママ』『レター』、私も好きですよ☆
      『ミトン』は『チェブラーシカ』のテイストに近いけど、『ママ』は初...
      >nyancomaruさん
      『ミトン』『ママ』『レター』、私も好きですよ☆
      『ミトン』は『チェブラーシカ』のテイストに近いけど、『ママ』は初めて観たときちょっと不気味でしたが…なんか魔女っこメグちゃんのノンみたいで(^-^;

      チェコアニメはイジー・トルンカが好きです♪
      2012/09/02
    • 猫丸(nyancomaru)さん
      「『ママ』は初めて観たときちょっと不気味」
      ソ連時代の物資不足の行列の話ですが、、、確かにママは青白くて。。。

      「チェコアニメはイジー・ト...
      「『ママ』は初めて観たときちょっと不気味」
      ソ連時代の物資不足の行列の話ですが、、、確かにママは青白くて。。。

      「チェコアニメはイジー・トルンカが好きです♪ 」
      私もトルンカは大好きで、トルンカの絵本は邦訳・チェコ語版等を合わせて50冊くらい持ってます。
      アニメーションでは「バヤヤ」と「チェコの古代伝説」が好きです。
      2012/09/03
    • ぴろこさん
      >nyancomaruさん
      「バヤヤ」も民話が元ですよね~♪
      私は「手」がトルンカとの出会いでした(^-^)

      チェコアニメって言うと、クル...
      >nyancomaruさん
      「バヤヤ」も民話が元ですよね~♪
      私は「手」がトルンカとの出会いでした(^-^)

      チェコアニメって言うと、クルテクくんとかが日本では人気だと思うけど、他にも名作いっぱいありますよね~!!
      2012/09/04
  • 2006-12-20
    ・標本室へ向かう主人公の潔さ
    ・透明な文章だからこそかえってぞくぞくする。
    ・さらっと読める割に後に残る。

    • 猫丸(nyancomaru)さん
      「そかえってぞくぞくする」
      小川洋子って優しさ一杯の時と、ゾクっとして背筋を伸ばし直す気持ちにさせる時の二種類はありますね。。。
      「そかえってぞくぞくする」
      小川洋子って優しさ一杯の時と、ゾクっとして背筋を伸ばし直す気持ちにさせる時の二種類はありますね。。。
      2012/07/12
  • 不気味な世界観の2作。
    文章が美しく、読んでいて心地よい時間が流れました。小川洋子さんの作品、だいすき。

  • なんというか不気味、というかなんというか、そして最後にどうなるかわからないから、さらに強くなるというか…!

  • 再読。名を呼びたいから名ではないすべてのものを教えてほしい、と口にしてしまうのかと思った。
    ひんやりと冷たい建物の中を流れていく標本技術士とのひそやかな時間。あちらとこちらは薄いガラス板一枚で隔てられ、分かちがたく癒着している。ほのかに漂う官能の香り。ただ靴が導くまま歩いていけばいい。身体の身動きはとれなくとも、心は解放されていく。心の奥の封印された部屋がひとつひとつ開かれていく。ただ身をゆだねて眠りたい。薬指を捧げるだけでは足りない。
    抑えきれない独占欲が自ら標本になることで叶えられた瞬間の恍惚のとき。

  • 2作品。薬指の標本の方は静かで暗くて不気味な雰囲気の中引き返せない恋愛をしていく。六角形の小部屋の方は声に出す事で何かが変わっていくって感じかな。言いたいことがいまいち掴めなかった。

  • 博士の愛した数式しか読んだことがなかったのでびっくりした。

    あるとないが倒錯する世界がすごい
    素敵な標本になって愛でてもらえるといいねぇ

  • 引き込まれた。

  • いつもの小川洋子です。ちょっと川上弘美とかぶるけど、こちらの方が
    より現実的かな。

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著者プロフィール

小川 洋子(おがわ ようこ)
1962年、岡山県生まれ。高校時代に文芸を志し、早稲田大学第一文学部文芸専修入学。在学中から文芸賞に応募。卒業後一般企業に就職したが、1986年の結婚を機に退職、小説家の道に進む。
1991年『妊娠カレンダー』で芥川賞、2004年『博士の愛した数式』読売文学賞、本屋大賞、2006年『ミーナの行進』谷崎潤一郎賞、2012年『ことり』で芸術選奨文部科学大臣賞、2013年早稲田大学坪内逍遙大賞をそれぞれ受賞。芥川賞、太宰治賞、読売文学賞、河合隼雄物語賞などの選考委員を務める。
『博士の愛した数式』は映画化され、大ヒットとなった。受賞作以外の代表作として、『薬指の標本』『人質の朗読会』『猫を抱いて象と泳ぐ』。

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