海 (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社
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本棚登録 : 1893
レビュー : 225
  • Amazon.co.jp ・本 (184ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101215242

感想・レビュー・書評

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  • 小川さんの短編集はたぶん初めて。軽くさらりと読めるのはいいが、自分にとってはあまり響くものがなかった。

  • 小川洋子の描く空想的な要素(職業とか楽器とか)ってずるいなーと思いながら読んだ。
    「博士の愛した数式」の家政婦さんみたいな、現実的な職業に就いてる人が思いがけない体験をする物語はとても感動的なんだけど、この作品集にあるような空想的な職業だと、特別な体験が当たり前で、意外性も何もない。
    3作目のタイプライターの女性の話、ナンセンスというか、評価する人は評価するのだろうけど、私にはしつこく感じました。最後の官能的な描写はいいと思うんだけど、そこに行き着くまでがなぁ…。
    最後の「ガイド」は都立高校の入試問題に使われていたなぁと塾講師のバイトを思い出しました。笑

  • 短編小説集でした。




    小川さんの小説は、ストーリーはどことなく俗っぽくて
    リアルさがあるのだけれども、ファンタジー的な要素も感じさせる。


    それはおそらく、物や風景に対する彼女の描写が素晴らしいためではないかと思う。


    風景の描写は様々な小説で何度も目にしてきたけれど、


    小川さんの特別なのは、『博士の愛した数式』でもそうだったが、


    文字に対する描写がとても繊細で美しいことだ。


    この短編集の中の『バタフライ和文タイプ事務所』という話では、一人のタイピストの視点で

    いくつかの漢字が描写されているが、


    漢字を見てよくそんな印象を受けてそれを上手に言葉にできるものだと感嘆してしまう。





    この短編集の中では特に、短いですが『缶入りドロップ』という話が気に入りました。
    心が温かくなります。

著者プロフィール

小川 洋子(おがわ ようこ)
1962年、岡山県生まれ。高校時代に文芸を志し、早稲田大学第一文学部文芸専修入学。在学中から文芸賞に応募。卒業後一般企業に就職したが、1986年の結婚を機に退職、小説家の道に進む。
1991年『妊娠カレンダー』で芥川賞、2004年『博士の愛した数式』読売文学賞、本屋大賞、2006年『ミーナの行進』谷崎潤一郎賞、2012年『ことり』で芸術選奨文部科学大臣賞、2013年早稲田大学坪内逍遙大賞をそれぞれ受賞。芥川賞、太宰治賞、読売文学賞、河合隼雄物語賞などの選考委員を務める。
『博士の愛した数式』は映画化され、大ヒットとなった。受賞作以外の代表作として、『薬指の標本』『人質の朗読会』『猫を抱いて象と泳ぐ』。

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