着物あとさき (新潮文庫)

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  • Amazon.co.jp ・本 (198ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101216232

感想・レビュー・書評

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  • 2015年10月26日読了。
    とてもよかった・・・、着物、着たくなります。

  • 勉強になった。
    染めとか織とか悉皆とか。ある程度知識がないと楽しめない。
    丁寧には書いてあるけど。

  • ものをそのまま残すことに重要性がある気がしていて、読みはじめたときは祖父や母の着物をそのまま着ないことを「もったいないのでは」と思った。でも着物を継ぐということは、自分の年齢や気持ちに合わせて本当に着たいものにしていくこと、そしてそれこそが遺した人と着物を喜ばせるやり方なんだと気づいた。自分はそのまま引き継ぐだけで精一杯だけど、そんな気持ちの持ち様をせめて継ぎたい。

  • 着物を着尽くして着尽くして、やっとたどり着ける領域を垣間見れた気がします。
    母(幸田文)の残した着物を自分流に直し、また気持ちまでも受け継いでいく。
    なんて理想的な関係なのだろうか。

    玉さんはいろいろと謙遜して書かれているが、私などからしたら及びもつかない
    知識とセンス。


    こうなれたら素敵だなぁ。

  • 幸田文さんのお嬢さん、青木玉さんによる、お母さまの着物にまつわるエッセイです。『幸田文の箪笥の引き出し』と同じ題材ですが、ただ単にお母さまの着物について語るわけではなく、残された反物や着物を染め替えたりして、ご自分(やお嬢さまの青木奈緒さん)のために仕立て直すさまが描かれます。京都の着物屋さん(悉皆屋さん、というらしい)にお直しの段取りを頼み、お手持ちの着物が生まれ変わっていくさまが見事です。幸田文さんが数々の白生地を取っておいた「とりあへずの箱」の章から、驚きがいっぱいです。染めもしない、和服の白生地を手元に置いておくという考え自体が今の時代(特に私の周り)には絶えてなく、これを思うように染めて、あるいは白生地のまま仕立て使うという贅沢さには、昔は普通の考えだったとはいうものの、なんともいえない豊かさを感じます。それぞれの生地、仕立て直し前後の着物の写真がふんだんに使われており、目を奪われます。少し華やかに色をかけなおしたり、黒地を抜いて染め替えたり、模様を描き足したり…テキスタイルのレベルでこんなに見事にリフォームがきくなんて、なんてすごい!和服地をリフォームして洋服に、という使い方が何だかみみっちく見えてしまいます(笑)。和服の糸がつむがれ織られるさま、布を染めてよみがえらせる職人さんのさまも細やかに描かれており、和服の底力を堪能できる1冊です。壇ふみさんの解説も素敵で、この☆の数です。マイ・ベストきもの本がもう1冊増えました。でも私には和服は似合わないんだなー(涙)。

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