本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
- Amazon.co.jp ・本 (141ページ)
- / ISBN・EAN: 9784101217024
感想・レビュー・書評
-
最近は白川静や、それを踏まえた酒見賢一の『陋巷に在り』を読んでいるせいで、この本に随分なつかしい感じを覚えた。
孔子が下級士族の子であるとか、孔子の思想の中心は人間の肯定、楽観があるとかいった理解が示されている。
ああ、白川静体験の前は、たしかにそんな孔子像を持っていたような。
そして知らず知らず持っていたその孔子像は、きっと吉川さんなど、この世代の学者の流れなのかなあ、とも思った。
ただ、この本を読んで、ちょっとびっくりしたのは、吉川さんはむしろ『論語』を敬遠してきたとのこと。
この本の最中に学生運動のピークがあったというが、学生運動の嵐の中で、孔子の知恵を再発見して行ったという点に驚いた。
思いのほかも生々しく著者の感情が表れた本だった。詳細をみるコメント0件をすべて表示
全1件中 1 - 1件を表示