日銀券 上巻

著者 :
  • 新潮社
3.24
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  • (3)
本棚登録 : 174
感想 : 9
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  • Amazon.co.jp ・本 (368ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101217260

作品紹介・あらすじ

超金融緩和がモルヒネ注射のように市場を蝕み始めている。政策転換の是非が問われる今、中川昭夫は戸惑っていた。あの夜、芦川笙子が囁いた謎の言葉。日本銀行副総裁として再び目の前に現れた笙子に惹かれる自分自身。日銀の最高意思決定機関、政策委員会のメンバーとして中井が下すべき決断は-。バブル崩壊後の日銀が抱え込んだ最大のテーマ、ゼロ金利政策解除を巡る人間ドラマ。

感想・レビュー・書評

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  • ★4.3(3.23)2004年10月発行。自分が金融機関出身だからか日銀の審議委員に二人も知り合いがいるからかとても面白く読めました。日銀副総裁に女性をもってきたり、最初の中井と笙子のアフリカでの出会い・・・なかなか面白かったです。前回読んだコイン・トスも面白かったが、著者のディーラーの経験が生み出した小説なんだろうなぁと。ディーリングの部分は少し専門的なところが多くよくわからなかったが、中井と笙子が今後どのように関わっていくのか、下巻が楽しみですね。

  • 070505

  • 日銀とは、一体どんなことをしているところ
    なのだろうということが、よくわからない。
    お札を、印刷しているところだと思ったら、
    印刷局から購入して、その価格で、流通させるところ
    なんですね。一万円札は、28円とは。

    三上部長が、将来を担う坂井に、説明をするが、
    専門的用語が多く、よくわからない。
    量的緩和政策が、日銀の足かせになっていること。
    それを、どのように、変革するのか?

    新進気鋭の40歳を前にした女性が、日銀の副総裁となる。
    笙子が、一体何を目標としているのか。
    上巻だけでは、皆目検討もつかない。

    東亜大学の中井昭夫。61歳は、日銀のボードメンバーとなり、
    アフリカ旅行で、笙子とであう。甘い記憶を残しながら、
    再び、副総裁となった 笙子と出会い、ゲームをしないかと誘われる。
    61歳という年齢と実直である中井は、心が揺れ動く。

    幸田真音の世界が、巧みに展開される。

  • 友人がMixiの書評ですすめていたのでよんでみる。経済の仕組みに自分がとことん疎い事を思い知らされて終わった。おもしろくもつまらなくもない。

  • 幸田真音2冊目。
    んーやっぱりこれも、筆者が自身と重ね合わせているだろう中年女性
    (仕事ができて大変魅力的な外銀出身の女性)
    がでてくるのでさめてしまいますが・・・

    日銀、というなじみのない世界をちょっとしれるのが面白かったです。

    にしても、その女性(副総裁になるっていう)が
    結局財務大臣となにもなかった、みたいな綺麗なおちになってるけど
    主人公にせまったあたりから、
    本当理想の登場人物をよごしたくなかったんだな、と
    筆者って自分すきなんだな、、とか想像してしまいました。

    2008、Aug

  • 日銀のゼロ金利政策解除をめぐる人間ドラマ。審議委員の中井昭夫が40歳手前の若さで副総裁に任命された芦川笙子に心奪われて行く。笙子に政策委員会の主権を握るために組むように誘われ、一度中井は断るが笙子の美貌に惑わされて遂に手を組むことに。2人の間に愛があるのか、それとも中井が籠絡されているだけなのか、上巻の段階ではまったく読めません。下巻が楽しみ。著者は女性だけど男心がよく読めている。きっと恋愛経験が豊富なんでしょうね。

  • 超金融緩和が続く日本。
    日銀の最高意思決定機関、政策委員会のメンバーである中井昭夫は旅行先で、芦川笹子という謎めいた女性と運命的な出会いを果たす。
    日銀副総裁として再び目の前に現れた笹子に徐々に惹かれていく中井。
    そんな中井に笹子はあるゲームを持ちかけるのだった。
    ゼロ金利政策解除をめぐる人間ドラマと日本の病める金融市場の本質を鋭く描いた問題作。

  • (07年04月10日購入)

  • 日銀の政策委員会のメンバーに選ばれた中井昭夫は、新たな日銀副総裁である芦川笙子にゲームへの参加を持ちかけられる。バブル崩壊後の日銀が抱え込んだ最大のテーマ、ゼロ金利政策解除を巡る人間ドラマ。就活中に駅の売店で衝動買いした一冊。

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著者プロフィール

1951年生まれ。米国系投資銀行等で債券ディーラー、外国債券セールスを経て、1995年『小説ヘッジファンド』で作家に。2000年に発表した『日本国債』は日本の財政問題に警鐘を鳴らす作品としてベストセラーになり、多くの海外メディアからも注目される。2014年『天佑なり 高橋是清・百年前の日本国債』で第33回新田次郎文学賞を受賞。主な著書は『日銀券』『あきんど 絹屋半兵衛』『バイアウト 企業買収』『ランウェイ』『スケープゴート』『この日のために 池田勇人・東京五輪への軌跡』『大暴落 ガラ』『ナナフシ』『天稟(てんぴん)』のほか、『マネー・ハッキング』『Hello, CEO.』『あなたの余命教えます ビッグデータの罠』など、時代に先駆けてITの世界をテーマにした作品も多い。

「2022年 『人工知能』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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