舶来屋 (新潮文庫 こ 29-9)

著者 :
  • 新潮社
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本棚登録 : 131
感想 : 23
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  • Amazon.co.jp ・本 (584ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101217291

作品紹介・あらすじ

闇市から出発し、エルメス、グッチ、セリーヌ、エトロ…数々の一流品を日本に紹介した銀座の高級ブティック「サンモトヤマ」。その創業者・茂登山長市郎は戦時中に天津で出会った西洋の逸品の買い付けに奔走する。パリやフィレンツェの老舗で何度門前払いされても挫けず、そして出会った幸運。日本人の逞しさ、美しい物への愛、商人の矜持を鮮やかに描いた、痛快で心にしみる一代記。

感想・レビュー・書評

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  • ★5.0(3.55)2009年7月発行。茂登山長市郎氏(本書では茂里谷長市郎)のまさに伝記。感動しました。著者がこの本を書かれた時茂登山氏は88歳。2017年に96歳で亡くなっていたとは。合掌。それにしても日本にこのような方がいたとは驚きですね。フィレンツェのドゥオモにあるサンジョヴァン二洗礼堂の巨大な「天国への扉」のレプリカを制作寄贈した日本人がいたとは。そして、ヴァスコ・グッチ氏と親交を深め、グッチやエルメスを日本に広めるとともに、セリーヌ、トラサルディ、エトロを日本人の手で育てた茂登山氏の半生が余すことなく描かれていますね。赤いドルは著者ならではの記述。著者の最高傑作の一つですね。

  • あるビジネスマンのサクセスストーリー
    勇気をもらえた作品です

  • 月と同じだ、欠ければ満ちて、満ちれば欠ける。

  • 「バイアウト」が面白かったので、同じ作家さんの小説を探して買ってみた。ちょっと美化しすぎな気もするけど、読んでいてワクワク出来るサクセスストーリー。主人公のモデルになった方は最近亡くなった様子。残念。でも、お店にはいつか行ってみたい。

  • 新書文庫

  • なにごともお月さまと同じ。満ちたら欠ける。欠けたら満ちる。

  • 昭和30年代、日本にグッチやエルメスを紹介した高級ブティック「サン モトヤマ」。その創業者、茂登山長市郎氏の奮闘ぶりを克明に描いた一代記。
    若者2人に「茂里谷」が語り聞かせる、という小説仕立て。そんな形より普通にノンフィクションとした方が良かったように思うが、氏の話じたいはとても興味深い。
    戦後の混乱期を生き抜き海外の厚い壁に立ち向かい、高齢になってなお新たな地平へ飛び出してゆく…その不屈の闘志とエネルギーに圧倒される。
    ちなみにHPのHISTORYのページがちょっと面白かった。

  • サンモトヤマの創業を元にした話。
    正直ブランドにはあまり興味がないというか、高級品に縁がないのもあり、なかなか興味が持てない話でしたが、そういう世界もあるのだなあ、くらいのありきたりな感想は抱いた。

  • 途中まではとても面白かった。実話だし。

  • サンモトヤマの創業者を題材にしていたなんて。しかもサンモトヤマも知らなかったなんて。
    最初は小説だと思って読んでたから、幸田先生の作品ってやっぱ楽しい、とおもってました。でもその事実を知ったらもっとおもしろかったです。

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著者プロフィール

1951年生まれ。米国系投資銀行等で債券ディーラー、外国債券セールスを経て、1995年『小説ヘッジファンド』で作家に。2000年に発表した『日本国債』は日本の財政問題に警鐘を鳴らす作品としてベストセラーになり、多くの海外メディアからも注目される。2014年『天佑なり 高橋是清・百年前の日本国債』で第33回新田次郎文学賞を受賞。主な著書は『日銀券』『あきんど 絹屋半兵衛』『バイアウト 企業買収』『ランウェイ』『スケープゴート』『この日のために 池田勇人・東京五輪への軌跡』『大暴落 ガラ』『ナナフシ』『天稟(てんぴん)』のほか、『マネー・ハッキング』『Hello, CEO.』『あなたの余命教えます ビッグデータの罠』など、時代に先駆けてITの世界をテーマにした作品も多い。

「2022年 『人工知能』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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